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=松方コレクションとは?=
実業家・松方幸次郎が大正初期から昭和初期(1910年代から1920年代)にかけて築いた美術品コレクションのこと。
川崎造船所(川崎重工業の前身)社長を務めた実業家松方幸次郎(1865〜1950) がイギリス、フランス、ドイツ等で収集した美術コレクションで、近代のものを中心とする西洋の絵画・彫刻、日本の浮世絵が主体である。
西洋美術のコレクションのうち、近代フランスの絵画・彫刻等約370点は、東京・上野の国立西洋美術館に収蔵され、公開されている。ただし、同美術館収蔵品は、松方の収集品全体からみればごく一部であり、多くの作品は散逸した。なお、約8,000点の浮世絵コレクションは、一括して東京国立博物館の所蔵となっている。
国立西洋美術館所蔵品では、特にモネの絵画、ロダンの彫刻がまとまって収集されている。東京国立博物館所蔵の浮世絵も喜多川歌麿、東洲斎写楽らの名品を含む、一級のコレクションである。
松方本人は自分のコレクションについてのまとまった著作を残していない。コレクション全体が一堂に集められたこともなく、「幻のコレクション」とも呼ばれてきたが、越智裕二郎、湊典子らの研究により、コレクションの全容が解明されつつある。
コレクション開始の経緯については諸説あり定かでないが、ロンドンの画廊で、興味本位で絵画を購入したことが収集のきっかけであったという。
1916年、松方はベルギー出身のイギリスの画家フランク・ブラングィン(Frank William Brangwyn、1867年〜1956年)と知り合った。同世代の2人は親しい友人となり、ブラングィンは松方の美術コレクションのアドバイザーも務めた。
松方は1918年までのロンドン滞在中に、イギリス絵画を中心とする、1000点以上の作品を収集した。この他、1918年にはフランスの宝石商アンリ・ヴェヴェールが持っていた浮世絵約8000点を一括購入。同じ年、リュクサンブール美術館館長(後にロダン美術館館長となる)のレオンス・ベネディットの仲介で、ロダンの代表作を一括購入している。
(「Wikipedia」より)