ジャンプスクエア2010年1月号。新連載!!
巻頭カラー62ページ!!「To LOVEる」矢吹先生の新連載『迷い猫オーバーラン!』
漫画/矢吹健太郎
原作/松 智洋
あらすじ(wikipediaから)
都築巧は血の繋がらない姉と2人暮らしをしている。姉弟は潰れかけの洋菓子店(パティスリー)「ストレイキャッツ」を経営しており、姉の都築乙女が店長を、都築巧がオーナーを勤めている。また、アルバイトとして都築巧の幼馴染である芹沢文乃が勤めている。物語は人助けが得意な都築乙女が、猫真似が得意な謎の美少女・霧谷希を拾って来るところから始まる。
都築巧(つづき たくみ)
本作の主人公。私立梅ノ森学園1年。Dクラス。洋菓子店ストレイキャッツのオーナー。
幼馴染である文乃と同じ孤児院で育ち、乙女に引き取られた(拾われた)人間1号。多少オタク気のある高校生で、日々、周囲の個性的な人々に振り回されて生きている。名前を付けられる前に畳と一緒に捨てられ、孤児院を経営していた芹沢シスターに拾われる。名前の由来は畳(タタミ)から棒を一本引いたもの(タクミ)である。その後、巧が6歳の時に孤児院が倒産し、行き場を失った巧は乙女とその両親(養父母)に拾われることとなる。そのことから乙女とは血が繋がっていない義姉弟の関係にある。また、養父母は乙女が高校を卒業した年に交通事故で他界している。
店長であるはずの乙女のかわりにいつもストレイキャッツの経営について頭を悩ませており、友達付き合いや部活といった活動もこれによって満足に行えていない面がある。しかし人望は厚く、幼馴染である文乃や学校経営者の孫娘である千世、店にやってきた迷い猫である希といったストレイキャッツのアルバイト(看板娘)達や男友達である大吾郎や家康など、多くの友人に慕われている。
また、中でも文乃とは以心伝心の遣り取りを交わす場面も多く、その付き合いの長さや互いへの理解が伺い取れる。初めは文乃の嘘が嘘であると理解できる唯一の人物でもあった。しかしその距離の近さから文乃の暴力的なスキンシップの一番の被害者でもある。だが文乃が暴力的になった直接の原因は巧にあるため、自業自得ともいえる。
2人の男友達である大吾郎と家康とは熱い友情、硬い絆、言葉を必要としない信頼で結ばれており、物語の各所に描写されている(家康はそうでもないが)。バレンタインデーには大吾郎と珠緒の関係にも一役買った。
性格は温厚で素直。また、乙女とともに他人を思いやる気持ちや行動力は人一倍である。ストレイキャッツに集まった人々(迷い猫)を家族として扱い、とても大切にする面もある。しかしラブコメ主人公の性か、恋愛や女の子に関しては、興味はあるが、奥手、鈍感、優柔不断と三拍子揃っており、少女達の積極的な行動にも明確に答えを返しておらず、巧を想う少女達の悩みの種である。しかし、叶絵の発言によって巧を想う少女達がいるということを自覚したときには、みんなが大好きで、まだ誰かは選べない、という叶絵いわく根性の入った優柔不断を発揮した。また、重度の巻き込まれ体質である。
成績はあまり良くなく、夏休みの補習が懸かったテスト直前には三人娘に勉強を教えてもらう場面も見受けられる(2巻)。オタ友達でもある家康からはアニメのDVDやゲームなどを借りるなどしているが、自身が知らぬ間にPCを使用したクリスによって見つかっている(4巻)。物語が進むにつれて自身のふがいなさを自覚するという一面もある(6巻)。
将来の夢は、可愛らしい庭付きの一戸建てで、気立てのいい奥さんと、素直で腕白な子供2人に囲まれて暮らすことであるが、現在の状況では難しいと考えられる。
芹沢文乃(せりざわ ふみの)
本作のヒロインの一人。私立梅ノ森学園2年。Dクラス。洋菓子店ストレイキャッツのアルバイト。3人娘の1人。
こっちから近づいていくとひっかく。馴れ馴れしいとひっかく。不機嫌だとひっかく。けどたまにすごく甘えて寄ってくるツン猫。
見た目は赤いリボンと八重歯が目立つかなりの美少女だが、「2回死ね!」の口癖と強烈な蹴りが特徴的。また、「2回死ね」の亜種として「1万回死ね」などがある。言いたいことの正反対のことを言ってしまう(例:大嫌い=大好き、来ないで=来て)狼少女。また、その性格から周囲には敵が多いとされる。
巧と同じ孤児院で育ち、今は孤児院を経営していた芹沢シスターとともに教会に住んでいる。また、両親は事故で他界している。
巧とは孤児院時代から仲が良く、何回も助けてもらっているため、感謝の気持ちや恋愛の情を抱いている。本人は巧のことをこれでもかというほど好いているが、自分の気持ちに素直になれないことや、天邪鬼な発言、恥ずかしがりやの一面もあってか、巧には伝わっていない(これには巧の鈍感さも作用している)。やきもち焼きでもあり、巧と彼を想う他の少女がなにか行動しているときはやきもきしていることが多い。ただ、希の家出騒動の際に巧に告白(?)をしており(1巻)、返事を待っている(だがその後、嘘であると思われるが、それは冗談だと発言した。そのため物語が進むにつれて巧はその告白を幻だと思うようにしている)。そのため自分は想いを伝えたと考えており、返事をよこさない巧に対して不満を持ち、それ以来巧に対する打撃力が上がっている(当社比、キック1割増し、パンチ2割増し)。
美少女であるため男子にも人気があるが、度重なる(主に巧に対する)暴力や(主に巧に対する)暴言によって恐れられており、友人は少ない。気の許せる友人として千世、希、叶絵がいる。物語初め、文乃と千世は巧を巡っての、又、相性の不一致などにより犬猿の仲であった。日々言い争いが絶えなかったが、希が現れることによってこの関係は徐々に解消される。その顕著なものとして体育祭騒動での希の活躍が挙げられる。またその後、文乃は千世、希がそれぞれ巧に好意を抱いていることを知り(3巻)、2人が友人でもあり恋敵でもあるということを認識した。また、巧のドイツ行き騒動(6巻)では2人を大切な仲間と自覚して守ろうとする描写がある。世間知らずな希のストッパーでもあり、通学用鞄には何故かタイミングよくバスタオルが入っている。また、叶絵は文乃にとって親友であり、体育祭での2人3脚への参加や、文乃の巧への気持ちの相談など、2の仲の良さや信頼の度合いが見て取れる。
性格としては素直の反対であるとか、恥ずかしがりやであると言える。そして巧や乙女との関係も長いためか、他人への思いやりが強いという点が挙げられる。そのため、他人のことを考えてしまって自分のための行動ができないことや、自分を犠牲にしても自分の仲間を守ろうとすることもある。また、自分の考えていることを口に出さず一人で抱え込むため、巧や千世に心配されることもある。
描写から、運動や勉強は全般的に得意であるが、編み物や料理などの女性的な物事に関しては苦手と見られる。
天敵は叶絵と芹沢シスターであり、巧に対する気持ちをことあるごとにからかわれ、そのことごとくに対して素直な反応(照れ隠しの否定、恥ずかしがっての赤面など)を返している。
霧谷希(きりや のぞみ)
本作のヒロインの一人。私立梅ノ森学園2年。Dクラス。洋菓子店ストレイキャッツのパティシエール。3人娘の1人。
静かであまり自己主張しないようだが、いつもいいポジションにいてくっついたりなでられたりする甘え猫。けど怒るとかじる。
家出してきたところを乙女に拾われた人間2号で、常に無口で感情を表に出さない美少女。猫の耳に見える髪の毛が特徴的。勉強、運動、ピアノ演奏などなんでもござれの万能天才少女。世間知らずで天然な面もある。また自己表現行動についてさして抵抗を持たず、ダンスやコスプレ、歌などが物語中で遺憾なく発揮されている。
特技は猫の真似と千世や猫をなだめる撫で撫で(通称ゴールドフィンガー)、ケーキ作り。口癖は「にゃぁ」などの猫語。
物語初めにどこかで彷徨っているところを乙女によって連れられてくる。自身については語らず、名前だけが明かされ出生などは明かされなかった。ストレイキャッツに来てから初めてケーキ作りに挑戦するが、初めてとは思えないほどの腕前を発揮し、乙女によって住み込みのパティシエールとして任命された。また、このときには必要以上に心を開かず、いつか出て行ってもいいようにと過ごしている。だが、しばらくそこで過ごすことによって、家出してきた自分を迎えてくれたストレイキャッツ(あるいは巧の隣)を居場所にしてもいいと思い始める。が、文乃が巧に恋心を抱いていることに気づき、ストレイキャッツを離れようとした。しかしそれに気づいたストレイキャッツメンバーに説得され戻ってくる。このとき巧に家族だと思って甘えて良いと言われ、今後人に対して心を開いていくことになる(1巻)。その後はストレイキャッツのパティシエールとともに学生として過ごし、巧の喜びそうだと思ったことや巧と一緒にできることを積極的に行っている。だがこの行動は一線を引いたものであると考えられ、好きだという気持ちを前面に表したものではない(2巻)。また、その後四摩子が迷い猫同好会によって作成された動画(希主演)を見ることによって希を見つけ、連れ戻そうとストレイキャッツへとやってくる。それによって希の出生が明らかになり、もともとは孤児を集めた施設である村雨学園(研究所)におり、優秀な子供として教育を受けていたが、優秀すぎた自分が他の子たちの居場所を奪っていくことに気づき家出したということが判明する。その経験から人の居場所を奪うこと、人が泣くことを嫌い、文乃や千世とともに自身が巧を好いてることに悩んだり、体育祭で諍いを起こす文乃と千世の仲裁に入ったりしている。その後の2人3脚では巧と一緒に参加し、自分が巧のことを好きであることを再認識する。またこのときには文乃と千世にも自身が巧に恋心を抱いていると宣言し、3竦みの関係を作り上げた(3巻)。これをきっかけに巧争奪戦は混迷を極めることになる。また、その後の四摩子(研究所)との関係は良好であり、携帯電話を送ってもらったり(4巻)、里帰りをしたり(5巻)している。
性格としては、大人しめだが行動家、好奇心旺盛、怖いもの知らず、天然。ただ、それによってたまに失敗することもある。
文乃、千世のことは大事な友達として思っており、できれば仲が良いままでありたいと願っている。迷い猫同好会のメンバーはみんな好きだが、家康は普通らしい。
都築乙女(つづき おとめ)
巧の姉で洋菓子店「ストレイキャッツ」の店長。
困っている人(出来事)があると県外でも日本国外でも戦争を止めに行ったり、森林火災にバケツで挑んだりしに行ってしまう程のお人よしで、どこからか希を拾って来る。
人助けが絡むと、それに必要な技能を何でも会得する特技?があり、それによって英語、格闘技など様々な方面で達人クラスの能力を会得しているが、ケーキの腕前だけは宜しくない(ちなみにこれは本人は知らないが、巧が原因)。
梅ノ森千世(うめのもり ちせ)
小学生にしか見えない美幼女。かなりのお金持ちであるが、それ故に両親は滅多に家に帰ってこれず身近にいる血縁者は祖父のみ。「優しさ」家族愛の様なものがほしくて巧達に近づく。巧を下僕扱いするが、文乃達同様巧の事が好き。
十和野心(とわの こころ)
私立梅ノ森学園1年。Aクラス。迷い猫同好会の新入部員。ストレイキャッツを手伝っている
いわゆる腐女子で、家康の作った超難問のオタク知識を問う問題を突破するほど。中学時代にはそれをネタにいじめを受け、不登校に陥っていた。最初はいじめられたくないと思い、クラスの誰とも交流せず、腐女子であることを隠していたが、迷い猫同好会のメンバーとの交流から心を開くようになる。7巻の最後で、迷い猫同好会に同時に入会した仁の言葉で誤解して、またも逃げ出してしまったが、巧が誤解を解き、連れ戻す。
そのときに優しい言葉をかけてくれた巧のことが好きであり、元からのストレイキャッツの面々は歓迎しつつも微妙な気持ちを抱えている。
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