ファイナルファンタジーXIII
『ファイナルファンタジーXIII』(ファイナルファンタジーサーティーン、FINAL FANTASY XIII)は、スクウェア・エニックスより日本国内で2009年12月17日に発売[1]のプレイステーション3用RPG。「FABULA NOVA CRYSTALLIS」プロジェクト(以下FABULA系)の本編のひとつ。ファイナルファンタジーシリーズ(以下、FFシリーズ)メインタイトルの13作目にあたる。略称は「FFXIII」「FF13」。
メインシリーズのFFとしては初のHD世代ゲーム機向けのタイトルである。同じFABULA系の作品である『ファイナルファンタジー アギトXIII』と『ファイナルファンタジー ヴェルサスXIII』も外伝のような位置づけではなく、それぞれが本作『FFXIII』と並ぶ本編作品の扱いとなっている。
2009年4月16日に発売された『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン コンプリート』の初回版に本作の体験版ディスクが同梱された。
日本ではプレイステーション3のみの発売だが、欧米ではプレイステーション3とXbox 360の2機種で発売が予定されている。
2009年11月現在、プレイステーション3『本体同梱版』のみ『予約分完売』で、予約が打ち切られている。ソフトのみの予約は現在継続して受け付けている。
日本ゲーム大賞2009 フューチャー部門を受賞。
【パーティーメンバー】
ライトニング (Lightning)
声 - 坂本真綾
21歳
召喚獣:オーディン ドライビングモード:馬
本作の主人公。「ルシ」の一人である女性。
「ライトニング」は本名ではなくコードネーム。幼少期、両親と死別した際本名を捨てることで妹を守れる“大人”になれると思ったため、それから本名は名乗っていない。元々は聖府の高官であったが、世界を破滅させる人類の敵としてクリスタルに選ばれ、現在は聖府から追われている。
人を甘やかさない厳格なタイプで、相手に手を出すときも容赦がなく、仲間を殴り飛ばすことも。
しかし心の内には強い優しさを秘めており、誰もいないところでふとやわらかい表情を見せる一面も。
ブレイズエッジと呼ばれる剣と銃の機能を併せ持つ変形型の武器で戦う。この装備自体は量産品だが、ライトニングが使用する物は特注品で銘が付けられている。
また重力を自在に操る能力を持ち、左手でフィンガースナップをすることによって発動する。だがいつでも使えるわけではない。
右腕には妹のセラとお揃いのアームレットを付けている。
スノウ・ヴィリアース (Snow Villiers)
声 - 小野大輔
召喚獣:シヴァ ドライビングモード:バイク
顎を中心に顔全体に無精髭が生えている長身で筋肉質の青年男性。智を超える存在「ファルシ」に選ばれ、過酷な使命と烙印を背負う「ルシ」の1人。
名前とは裏腹に熱血漢で物事を前向きに考える、面倒見の良い性格。「ノラ」のリーダー格でメンバーからの信頼は厚い。
だが、後先考えずに行動してしまうことが多いのでライトニングからは鬱陶しく思われている。ライトニングの妹セラの婚約者であり、ライトニングを義姉さんと呼ぶ。
素手での格闘戦を得意としているが、銃も所持しており、シヴァを変形させたバイクに乗り戦うなど、変わった戦い方をする。
ヲルバ=ダイア・ヴァニラ (Oerba Dia Vanille)
声 - 福井裕佳梨
召喚獣:未発表 ドライビングモード:不明
下界(パルス)の民。「ファルシ」に選れた「ルシ」の1人。ツインテールの髪型をした少女。
コクーンの住人であることを自称し、ライトニング達と行動を共にするが、その行動は謎に包まれている。
深く抱えたものを明るく素直な表情で包み、周囲に元気を与えるタイプ。ワイヤーの先に針が付いた釣竿のような武器で戦う。
物語の語り部という役割もあり、ストーリー中に彼女のナレーションが度々挟まれる。
サッズ・カッツロイ (Sazh Katzroy)
声 - 江原正士
召喚獣:ブリュンヒルデ ドライビングモード:車
温厚で涙もろく、分別と社会的責任をわきまえた中年の男性。「人類の敵」とされるライトニングに協力。2丁拳銃で戦う。この拳銃は合体させることでライフルにも変形する。
髪型はアフロヘアーで、チョコボのヒナを頭の毛の中に住まわせ連れ歩いている。
基本は陽気な雰囲気だが、彼なりに重い何かを背負っている。戦闘には慣れていない。かつては長距離航路の大型飛空艇の機長を務めるほどのエリートパイロットだったが、息子ドッジのために勤務時間の短い定期航路のパイロットに転属している。
ホープ・エストハイム (Hope Estheim)
声 - 梶裕貴
14歳 召喚獣:アレキサンダー ドライビングモード:要塞
人々にとって暮らしやすい世界「コクーン」で普通の生活を送ってきた少年。ブーメランで戦う。
聖府軍のパージにより彼の運命は大きく動き出す。
ヲルバ=ユン・ファング (Oerba Yun Fang)
声 - 安藤麻吹
召喚獣:バハムート ドライビングモード:飛竜
聖府と行動を共にしている黒髪の女性。右上腕にルシの刻印があるがスノウらの物とは違い白く、また紋様も異なる。左手には大きなタトゥーがある。
武器は槍で、三節棍状にも変形させることができる。
【サブキャラクター】
ガドー (Gadot)
逆立った赤髪の青年で大男。強気な性格で強大な相手にも単身で突っ込んでいく、「ノラ」の副隊長格。
スノウとは施設で知り合った幼馴染であり親友。暴れん坊で思い込んだら行くタイプだが、スノウだけが唯一それをたしなめることができる。
レブロ (Lebreau)
黒髪のセクシーな女性。勝気な性格だが面倒見がよく、優しい心の持ち主。
身寄りがなく、スノウとガドーとは施設で知り合ったらしい。
マーキー (Maqui)
ゴーグルを付けている金髪の少年。機械いじりが得意で戦闘は苦手。
部屋に閉じこもり、内向的な暮らしをしていたが、スノウに出会い外に出るようになった。
スノウに強い尊敬と憧れを抱いている。
セラ・ファロン (Serah Farron)
声 - 寿美菜子
18歳(ハイスクールの最終学年)。サイドポニーが特徴の女の子。
自分のことは自分で解決する芯の強さを備えた、ライトニングの実の妹であり、スノウの婚約者。
姉のことを常に気遣う。セラの胸元にはスノウが贈ったネックレスがある。
ライトニングは二人の結婚を認めていない。コクーンで初めて下界(パルス)のルシになってしまう。右腕には姉とお揃いのアームレットを付けている。
ドッジ・カッツロイ (Dajh Katzroy)
6歳。サッズの実の息子。父親同様アフロヘアである。3年前に母親を失うが素直で明るく、時に父親を気遣うような健気さも持つ。ファルシ=クジャタによりコクーンのルシに選ばれた。
ヤーグ・ロッシュ (Yaag Rosch)
聖府軍の精鋭部隊「PSICOM(サイコム)」を統率する管理官、官階は中佐。
ジル・ナバート (Jihl Nabaat)
聖府軍の将校。官階は中佐。ルシになった人間を強制的に下界(パルス)送りにするパージ政策さえも、コクーンを守るためならばその是非を問わない冷徹な性格。
【用語】
“理想郷”コクーン (Cocoon)
下界パルスの脅威から人類を救うため、人知を超えた存在「ファルシ」によって創造された、面積にしてアメリカ大陸ほどの大きさを誇る球状の巨大な空中都市。グラン=パルスの上空に衛星のように浮かんでいる。外界から閉ざされた世界で人口は数千万人に上り、聖府の管理によって繁栄を誇ってきた。しかし、現在は下界パルスからの脅威が徐々にコクーンにも浸透し、市民にも不安と恐怖が広がっている。
“外なる下界”グラン=パルス (Gran Pulse)
コクーンの外に広がる広大な地上世界。そこへ行った者は誰一人として戻ってこないため、人が住んでいるかどうかも明らかでない。「外なる異物」と呼ばれる存在があると言われ、コクーン住民へ悪影響を与えると信じられている。
聖府 (Sanctum)
コクーンを管理・統轄する機関。コクーンの繁栄と安定を望んでおり、「外なる異物」の影響を受けたと思われる住人を大量に拘引し、下界パルスへの強制移住を宣言する。巨大な飛空艇や戦闘機械など、高い軍事力を有している。
クリスタル (Crystal)
さまざまな機械や生物を生み出す存在。それによりコクーンは守護されている。平和の象徴でもあるクリスタルは人を選び、宿命を与え、その意に従わせて世界を導いていた。そしてライトニングを世界を破滅させる人類の敵として選んだ。なお、「外なる異物」と呼ばれる存在もこのクリスタルによって誕生した。
ファルシ (fal'Cie)
クリスタルを内包する存在であり、コクーンの創造者とされている。
ルシ (l'Cie)
ファルシに選ばれし者。呪われているとされており、召喚獣によって呪いの解放が行われる。
呪われたルシを救う存在 (Salvation of the ill-fated l'Cie)
従来の召喚獣のこと。本作での正式な名称は現段階では不明。
ノラ (Nora)
スノウをリーダーとする組織。聖府の管理に縛られたくない自由を求める若者たちの集団。厳密に組織化されたものではなく、コクーン辺境の水辺の町を拠点にモンスター退治などをして気ままに生活していた。ある時、パルスの影響を受けたとされ町自体が追放されることになったのをきっかけに聖府への抵抗を開始する。
【音楽】
今作品の楽曲は全て浜渦正志による作曲となる。『FFXII』と同様、植松伸夫作曲のFF定番曲がアレンジされ、ゲーム中に使用されることとなっている。また、これまでのナンバリングタイトル(『ファイナルファンタジーVIII』から『FFXII』)の主題歌は植松による作曲だったが、今作品は第一報にて発表されていた植松が降板となったため、初めて主題歌及び挿入歌も浜渦が担当することとなった。
テーマソング「君がいるから」
作曲 - 浜渦正志
編曲 - Sin
歌 - 菅原紗由理
挿入歌「Eternal Love」
作曲 - 浜渦正志
編曲 - Sin
歌 - 菅原紗由理
困ったときには