日本の食料自給率は、今やカロリーベースで4割を下回り(平成18年度総務省統計局)、危機的状況にあると言えます。
日本は、他の国から、たくさんの貴重な食料を輸入しておきながら、一方でその多くを廃棄しています。
現在は日本に食料を供給してくれている国も、将来にわたって日本への食料供給を継続してくれる保証はありません。近い将来、中国の農業生産品貿易収支は、輸出超過から輸入超過に転じると見られています。農業生産品よりも工業生産品の輸出の方が収益性が高いからです。
食料が「お金で買えない」状況になったとき、日本のような極端に海外依存度の高い国は、食料危機にさらされる危険性が高いと言えましょう。「食の安全保障」の上で重要な課題である食料自給、日本の農業について考えて見ることにましょう。
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