慶應義塾大学。
普通に会話してる友人達。
よく見てみると。
あるいは、ぱっと見ただけでも。
お金持ちばっかり。
…ったく。
何となくは感じているけれど、
それでも、ふとした日常で襲いかかってくる現実。
皆当然のように、一戸建てに住んでいる。
いやむしろ、マンションに住んでいるのは人間じゃないと考えているかもしれない。
それでも、自分が住んでいるのはマンションだ。
360度、どのアングルから見ても、
真夏日に見ても、
華氏32度の極寒の中見ても、
何をどう工夫してもそれは、
マンションだ。
今日もまた、
もう一度だけ目をしばたたいて、
まぶたを開いた時には世界が変わってるかもしれないと願いつつ、
しかしながら、
現実を改めて目の当たりにした僕達は、
こうつぶやく。
「…ですよね。」
狭いとき、狭いと言えたらいいのになぁ。
僕達は強がって住まう弱虫だ。
わびしいのに平気な振りをしているのは、
崩れ落ちてしまいそうな
身分を守るためなのさ。
僕だけじゃないはずさ。
行き場のないこの気持ちを。
居場所のないこの孤独を。
ああ、抱えているのは…
なんて、思ってるマンション住み共!
失敬な!
マンションを恥じるな!
マンションは素晴らしいじゃないか!
マンションに誇りを持とうじゃないか!
よく考えてみよう。
安全という文字を具現化したかのような、厳重なオートロックのエントランス。
人類の偉大なる発明、エレベーター。
同じ建物に住んでいるだけの関係なのに、
そんな間柄でも、
何気なく、そして温かく交わされる、
「こんにちは。」
嗚呼。
そこには、マンションならではの魅力が散りばめられているじゃないか。
そんな誇るべきマンションに住処を構えている、選ばれたForever 37thの皆。
すぐさま入るべし。
No mansion,no life.
困ったときには