和名を「カギムシ」という。
昆虫類、甲殻類、クモ類、ムカデ類などの節足動物と、ミミズ、ゴカイ、ヒルなどの環形動物の中間に位置付けられる有爪動物に分類される。
現在地球上に生存する有爪動物はカギムシ目 (Euonychophora) のみで、カギムシ綱カギムシ目ペリパツス科 (Peripatidae)とカギムシ綱カギムシ目ペリパトプシス科 (Peripatopsidae)に分類され、世界で80種類ほどが確認されている。
体は軟らかで細長く、イモムシとヒルを合わせた様な外見をしており、体表の全体がビロード状の軟らかい皮膚に覆われていることから、英語では「ベルベット・ワーム」と呼ばれている。
全身は赤褐色、黒、緑など様々だが、黒紫色のものが多い。
発見当初はナメクジの1種とされていた。
熱帯雨林の朽ち木の中などに生息し、食性は肉食性で、口のそばにある粘液腺から白い糸状の粘液を飛ばし、これで獲物の動きを封じ捕食する。この粘液は最大30cmほど飛ぶといわれている。また、この粘液は敵に襲われた時に身を守るためにも使われる。
ベルベット・ワームの祖先は、バージェス動物群で有名な「アイシュアイア」(Aysheaia pedunculata、Xenusia綱ムカシカギムシ目アイシェアイア科)、「ハルキゲニア」(Hallucigenia、Xenusia綱Scleronychophora目ハルキゲニア科)らがそうであると言われ、アイシュアイアなどは現在の姿と相似している。
また、バージェス頁岩だけでなく、中国などのカンブリア紀の地層からも類似の動物化石が見つかっている。
カギムシ目の特徴として、現生種はすべて陸生であるが、化石種はすべて海産であり、現生種が海産種を含まない動物門はこれだけである。
参考
◆有爪動物 wikipedia
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◆ベルベット・ワーム動画(YouTube)
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◆カギムシ 川崎悟司イラスト集
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◆ハルキゲニア wikipedia
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◆アイシュアイア wikipedia
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ベルベットワーム / Velvet worm / 有爪動物 / カギムシ / ハルキゲニア / アイシュアイア / アイシェアイア / アユシェアイア