日本水泳界の期待の新人、立石諒のコミュニティ。
日本短水路選手権第1日(21日、東京辰巳国際水泳場)短水路(25メートル)で争う大会。男子100メートル平泳ぎで立石諒(19)=キッツウェルネス藤沢=が、北島康介(26)=日本コカ・コーラ=の持つ57秒62を破る57秒55の短水路日本新記録で初優勝。昨夏の北京五輪男子平泳ぎで2大会連続2冠を果たした日本のエースの記録を、同五輪代表落選に涙した平成生まれの19歳が、初めて破った。
ガッツポーズが飛び出した。夢の“北島超え”を果たした19歳は「いやもう、うれしい〜!!」と声を張り上げた。北京五輪代表の末永雄太(チームアリーナ)、同種目世界記録保持者・ファンデルバーグ(南アフリカ)との激戦を制し、堂々の記録更新だ。
北島が2冠に輝いたアテネ五輪の時は中学3年生。その背中を追い続け、北島のフォームをまねしたこともあったが、筋肉が付きにくい体質で挫折。たどり着いたのは「北島さんから力強さを抜いたフラットなフォーム」。水の抵抗を受ける「角度」を極限まで省くことにこだわり、昨年北島がつくった記録を更新。長水路も含め北島が持つ6つの個人種目日本記録(世界記録2つ)の1つを最初に破った。
北京五輪代表に落選してからは必死に筋力強化に取り組み、スピードアップに成功。「これから北島さんに電話します。なんて言うか? 全然思いつかない」。あこがれの先輩の前では“何も言えねぇ”19歳が、目指す12年ロンドン五輪へ大きな自信を手に入れた。
困ったときには