タフ・ネゴシエーターという言葉があります。手強い交渉相手という意味です。この言葉から従来は、
・押しの強い相手
・威嚇的/高圧的な相手
・容易に主張を曲げない相手
を連想していました。確かにそういった側面もあるでしょうが、究極は、
・相手の感情を肯定しつつ、主張を曲げない。その結果、ギリギリの譲歩を引き出す相手
なんだろうと思います。交渉の最後の局面で、
「○○さん、それじゃ話にならないよ」
「○○さん、□□でなきゃ私も立場がないんだよ」
と言うのと、
「○○さん、あなたの立場もわかる。しかし、それじゃ話にならないよ」
「○○さん、あなたなりに努力してくれたことは認める。でも、□□でなきゃ私も立場がないんだよ」
どちらが最大の譲歩を引き出せるでしょうか。それは相手の感情を肯定する方でしょう。
ところで、相手の感情を肯定することは「承認」であるわけですから、結局、タフ・ネゴーシエーターとは「承認もできる人」であるはずです。剛柔取り混ぜることができるのがタフ・ネゴシネーターでしょう。
承認は相手から目一杯の譲歩を引き出す効果もあるのです
困ったときには