PRとはProfessional Refereeの略であり、日本サッカーの審判である。2008年まではSR(Special Referee)と呼ばれていた。日本サッカー協会によるとPRは「十分な審判経験があり、高い技術を継続的に発揮できる者で、審判活動によって主たる収入を得る審判員」と定義されており、いわばプロの審判員である。
そんな彼らの素顔に迫るとともにジャッジに関しては褒めるとこは褒め、ミスについても厳しく追及していくのがこのコミュニティーである。
時に厳しく、時に暖かく、時に生温く。
ちなみに現在PRは以下の12名がいる。
○岡田正義
通称「ジャスティス」
1986年に1級審判員資格を取得し、98年にはフランスW杯にも出場するなど長年日本のトップクラスの審判員として君臨している。しかし近年は体力の衰えからくる判定技術の低下が顕著である。選手とのコミュニケーションの取り方は比較的上手い審判員である。05年のJ1開幕戦横浜F・M対磐田戦では両チーム無得点で迎えた後半のロスタイムの福西の右手に当たったゴールを認定した。08年J1最終節東京V対川崎戦ではその福西に前半半ばで退場処分を下した。すでに東京Vから戦力外通告を受けていた福西は結果的に東京Vラストマッチを退場で終えることとなり、試合も東京Vが敗れ、翌年のJ2降格が決まってしまった。のちに福西は引退を表明したため、退場処分を科せられた試合が現役ラストマッチとなってしまった。こうして福西と縁の深い審判員である。
○柏原丈二
通称「ジョージ」
お世辞にも能力の高い審判員とは思えず、観客が静まりかえるくらいの奇特な判定を連発する試合すらある。05年7月の浦和対マンチェスターUの試合では親善試合にもかかわらずマンチェスターUのルーニーから侮辱を浴びせられている。07年4月の新潟対横浜F・M戦では明らかにペナルティエリア外でのハンドに対してPKを宣告している。08年7月の川崎対名古屋戦では試合中に負傷し、交代するというアクシデントにも見舞われている。
○吉田寿光
06年W杯アジア地区予選5位決定戦での誤審が大きく報道され、悪評を流してしまったが、現在の日本サッカー審判員においては一、二を争う審判員である。実際2年連続でナビスコ杯決勝の主審を務め、08年はJリーグ優秀主審賞を受賞するなど高く評価されている。08年7月の名古屋対柏戦で終盤に柏DF古賀に2枚目の警告を科し退場処分とした判定には柏イレブンが不満を漏らしたが、次に吉田審判員が裁いた試合の前に古賀が自ら吉田主審に出向き、「あの判定は吉田さんが正しかった」というエピソードも持っている。本人いわく「根っからのカッコつけマン」らしい。
○西村雄一
08年4月のFC東京対大分戦で大分の某選手に「死ね」と言った・言わないで物議を醸した審判員である。審判員としては高く評価されており、07年のアジアカップ、U17W杯に派遣され、後者では決勝を裁いている。また10年南アフリカW杯にも派遣され、4試合を担当した。中でも準々決勝のオランダ×ブラジルではブラジルの選手のラフプレーを見逃さず、毅然とレッドカードを提示するなど高い評価を受けた。
○家本政明
通称「イエモッツ」、「IEMT」
問題となった試合の多さでは右に出る者はいない審判員である。大舞台では特に彼の真髄が発揮されると言っても過言ではない。中でも08年のゼロックス杯では大騒動に発展し、Jリーグ公式戦の無期限担当割り当て停止処分を受けた(実際は3ヶ月強の停止で、その間国際主審としての活動は行っている)。その間心ないサッカーファンらからの嫌がらせメールや手紙などが殺到し、予定していた結婚を延期するという憂き目に遭っている悲しい過去を持つ。その後08年秋に晴れて結婚した。婿入りしたようで、新しい名字は當麻らしい。体力アップなどの研究に熱心で、独自のトレーニング方法を取り入れており、最近は自転車とクラシックバレーしかしていないとのこと。自転車ではよく富士山を一周するらしい。
○扇谷健司
愛知県東部を中心にパチンコ店チェーンを展開する「オーギヤ」とは関係ないらしい(笑)
審判員としては可もなく不可もなくといった感じではある。ただ前半と後半で大きく判定基準が変わる試合が多いのは彼の課題ではないか。
○東城穣
通称「TJ」
若さから将来を期待されている審判員ではあるが、精神面の弱さからくる不安定なジャッジが目につく。08年秋以降はピッチに立つ機会が少なく、行方不明かとも思われたが、09年1月31日初回放送のスカパー!「レフリー座談会」に出演し、元気な姿を見せた。また2月4日の日本代表対フィンランド代表の試合では第4審判を務めている。非常に言葉使いの丁寧な人物である。
○松尾一
33歳の時に国際主審に抜擢されるなど登場とともに期待されている審判員だが、こちらも精神面の弱さが見られる。08年11月の京都対名古屋戦では驚きの判定を連発し、結果名古屋にロスタイムにPKを与え、劇的な勝利を演出する形となってしまった。
○村上伸次
通称「ムラ神」
名門帝京高校出身で、森山泰行、飯島寿久、本田泰人、磯貝洋光らとは同学年である。その後大学を経て、西濃運輸でプレーし、審判員に転身した。鋭い目つきを持ち、後半の15分過ぎくらいからはカードを連発する試合が多い審判員である。その鋭い眼光は凡人を寄せ付けない強烈なものであるらしい。
○佐藤隆治
09年よりPRに任命された審判員で、PRの中では最年少である。また09年より国際主審にも登録されており、1月のU23カタール国際トーナメントに派遣されている。2004年に日本サッカー協会(JFA)が開設した審判員養成機関「レフェリーカレッジ」の出身で、その後とんとん拍子でステップアップを果たしている審判員である。2008年4月の新潟対京都戦では3人の退場者を出すなどカードを乱発し、問題視されたが、総じてレフリングへの評価は高い。特に同年5月の東京V対清水戦でのオフサイドを巡る判定では的確なポジショニングが絶賛された。
○名木利幸
09年から任命された審判員。同じく09年から任命された相樂氏とともに副審である。03年の国際審判員登録以来多くの国際試合に派遣されている国内トップクラスのレフリーである。
○相樂亨
07年に国際審判員に登録され、同年にはJリーグ優秀副審賞を受賞している。また同年のU17W杯では決勝の笛を吹いている。西村主審とともに南アフリカワールドカップに派遣され、4試合担当した。
困ったときには