北鎌倉:台祭り囃子保存会のコミュニティーです。
皆様、よろしくお願い致します。
祭り囃子が聞こえる
演奏するのは「台祭り囃子保存会」。鎌倉市内には多くの祭り囃子保存会があるが、市内でイチバン元気な祭り囃子保存会である。ともかくメンバーに子どもが多い、その数40名強。シチョウメ〜ブッコミ(曲名)なら小学生で総てのパートをカバーし演奏できる。これ、ちょっと自慢できます。
春、台上町の鎮守「稲荷神社」の例祭(4月第一日曜日)から、台囃子会の1年が始まる。稲荷神社は台峯緑地への入り口のひとつでもある。普段は訪れる人も少ないひっそりとしたお宮だが、この境内からの眺めはオススメ。右手に六国見山、左手に大船の町を一望できる。鎌倉神楽が舞われるまで祭り囃子を奏でる。
夏、7月、山ノ内と山崎(やまさき)八雲神社の例祭が行われる。実は山崎には八雲神社という名のお社はない。山崎の神輿のお渡りを「てんのうさまがわたる」と、永く暮らす人は語る。「てんのうさま」とはインドの祇園精舎の守り神「牛頭天王(ごんずてんのう)」をさす。近世まで、京都の祇園社は、牛頭天王を祀っていた。だが、神仏分離の後、祭神は牛頭天王からスサノオノミコトに改められ、そして、祇園社は、八坂神社と改められた。八坂神社は八雲神社の大本、山崎には北野神社はあるのだが、八雲神社のお社はない。山崎八雲神社は、旧岩瀬村から山崎に継がれたお神輿が、八雲神社のお宮そのものとなったと伝え聞く。毎年「てんのうさま」が「台のお伊勢さん」の前を渡る。このお渡りを山崎のお囃子と共に台囃子を奏で、タツボノカラ(時宗・光照寺の坂上の辻)まで送る。山崎の「てんのうさま」は坂を下り、山ノ内八雲神社の神輿と行合う。山ノ内のみならず、命溢れる緑の森、台峯緑地の麓にも、神仏習合の世界は継承されている。
秋、台下町の鎮守「神明神社」の例祭(9月第二日曜)、「台のお伊勢さん」とも呼ばれるアマテラスオオミカミのお宮の例祭。ここでも湯立(鎌倉)神楽が舞われる。そして、このお祭りで「台祭り囃子保存会」の地域のお祭りでの演奏は終わる。だが、北鎌倉で、イチバン元気な囃子会は、この他に春の鎌倉まつりのパレード、鶴岡八幡宮七夕祭での演奏、末広町(水天宮)のお祭り、地域のマンションの自治会のイベントにも参加。さらに、神明神社例祭の後、行われる「鎌倉郷土芸能大会」など活動の範囲は拡がっている。
伝統芸能は、世代から世代へ継承されなければ途絶える。台囃子会も一時、少ない人数で保たれていたことがあった。今、北鎌倉でイチバン元気な理由は、地域の子供であれば、男女問わず、小学校1年生から参加できる。そして、地域の自治会及び子ども会と協働(コラボレーション)し、活動しているからなのである。
絶対化と固定化は、世界を狭め、閉塞をもたらす。神仏習合の世界が伝わる風土で、拡がりをカタチにした。これが郷土と其処の芸能を元気にさせている。
『ガイドブックに載らない北鎌倉の神々』より
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