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世田谷区に住むごくふつうの女子高生だったが、ある日偶然出会った「あのひと」の戦う姿に憧れ、もう一度出会うために自らストリートファイトの世界に身を投じる。
「あのひと」とは、『ストリートファイター』シリーズの主人公であるリュウのことであり、さくらもそれに似た技を用いる。設定上では、それらの技はリュウの同門に当たる火引弾からレクチャーされたことになっている。だがその性能は師匠のそれよりも数段上であり、弾の教えの賜物というよりは彼女自身の卓抜した格闘センスによるところが大きいようである。
なお、リュウとさくらの出会いについては詳しい説明がなされていない。中平正彦の漫画『ストリートファイターZERO』の中では、リュウとベガの戦いに巻き込まれたさくらをリュウが助けるシーンが存在するものの、あくまで独自のストーリーであり公式設定ではない。ただし、同作品や『さくらがんばる!』、中平の他作品である『RYU FINAL』(『ストリートファイターIII』のコミカライズ)では、コミックに触発されたカプコン側が続編に設定の一部を取り入れるといった逆転現象が起きているため、コミックスで描かれた出会いのシーンも「半公式」と位置づけられなくもない。
運動神経は抜群だが、いろいろなスポーツを試すものの飽きっぽい性格のせいでどれも長続きしない。ストリートファイトに対する興味が今までの最長記録(『さくらがんばる!』より)である。
親友に、同じ玉川南高校(たまがわみなみこうこう)に通う千歳ケイ(ちとせ けい)がおり、『ZERO』シリーズのエンディングや『マーヴルVS.シリーズ』などでその姿を見ることができる。また、同じ高校の神月かりんからは一方的にライバル視されている。この他、『私立ジャスティス学園』の設定では他校の生徒である若葉ひなた、鮎原夏とも友人関係にある(ただし、この作品のさくらの血液型はなぜかA型ではなくO型となっている)。『私立ジャスティス学園』当時、彼女達と共に連続誘拐事件の解決に協力したことにより、『NAMCO x CAPCOM』ではジャスティス学園教師の島津英雄、水無月響子とは既に面識があり、さらにワンダーモモとフェリシアのファンという設定がされている。
企画の船水紀孝が、あきまんに新キャラクターの製作を依頼したところ、「何やってもいい」という約束を取り付けた結果上がってきたキャラ。硬派なイメージの強いカプコンらしからぬキャラクターに、「逆にアリ」とゴーサインが出た。後の1997年に発行されたゲーム批評のインタビューでは「ファンに媚び過ぎていた」「これ以上波動昇龍を増やすのも」などと船水自らコメントするなど、スタッフ内でも賛否両論だったことが伺える。
人物
リュウの写真とインスタントカメラを常に携帯している。
親友のケイは好奇心旺盛なさくらの行動にいつも手を焼かされている。以前からさくらの奇行には振り回されていたが、さくらがストリートファイトに興味を持ち始めてからさらにそれが顕著になった(『ALL ABOUT ストリートファイターZERO2』より)。ストリートファイトにより約束をすっぽかされる事もしょっちゅうらしい。
神月かりんにライバル視されている事には少し迷惑しており、さくらとしては普通に友達としてとでも付き合いたいようである。『ZERO3』では、ダン、ブランカ、かりん、ディージェイと闘う時は少々やりにくそうな素振りを見せる。
明るく人懐っこい性格で基本的に誰とでも仲良くなれる。SNKのキャラクターでは特に『龍虎の拳』シリーズのユリ・サカザキと仲がよく、彼女共々他の人の技に興味を持つ事が多い。『ジャスティス学園』シリーズでは、若葉ひなたがさくらのストリートファイトを喧嘩と勘違いして仲裁に入ったことがきっかけで、ひなた、そして彼女の幼馴染である鮎原夏とも親友になり、3人とも高校が違うのにも関わらず、下校時に一緒につるんでケーキ屋「デルフォンヌ」でよくケーキを食べている(『私立ジャスティス学園 熱・血・大・全』より)。
投げ技
さくら絞め
相手の背後に回り込み、チョークスリーパーのような絞め攻撃を数回したあと肘打ちで叩きつける。
セーラーシュート
相手に乗っかるように蹴り飛ばす。
セーラーフライ
『ZERO3』における「セーラーシュート」の空中投げ版。
拳骨キック
『私立ジャスティス学園』における通常投げ。
マウントパンチ
『私立ジャスティス学園』における対しゃがみ投げ。
ジャーマン・スープレックス
『私立ジャスティス学園』における裏周り投げ。
地獄風車
『私立ジャスティス学園』における空中投げ。
ぐりぐりさくら締め
『ポケットファイター』の通常投げ。相手の背後に回りこみ、ぐりぐり攻撃を数回したあと噛み付き攻撃をお見舞いする。
キャプテンショット
『ポケットファイター』の投げ技。相手を空高く放り投げる。
バニーヒッププレス
『ポケットファイター』の投げ技。相手を掴んだ後バニーガールに変身し、一回転してお尻で相手を弾き飛ばす。
幸せ落とし
『ポケットファイター』の魅惑の空中投げ。
特殊技
フラワーキック
しゃがみガードを崩す中段属性技。見た目があまりにもインパクトが強すぎる技である。ある意味さくらのステータス技というべき存在。
『EX』シリーズではガードブレイク技となっている。
鎖骨割り〔さこつわり〕
『私立ジャスティス学園』でのみ使う中段技で、リュウの使う同名の技とほぼ同じ。
必殺技
波動拳〔はどうけん〕
本家と同じ飛び道具だが、出るまでが遅く画面端まで届く前に消えてしまう。力を溜めて大きな波動拳を出すことも出来るが、それに反比例して射程はさらに短くなる。ただし、『ポケットファイター』ではレベルアップ対応必殺技(赤)で、レベルアップと共に弾のサイズ・飛距離ともに大きくなる。
さらに、さくらの波動拳には多数のバリエーションが存在する。
天仰波動拳〔てんぎょうはどうけん〕
波動拳を斜め上に向かって放つ。初使用は『マーヴル・スーパーヒーローズ VS. ストリートファイター』(以下マヴスト)だが、この時点では単に「波動拳」としか呼ばれておらず、また通常の前に飛ぶ波動拳を使用することが出来なかった。『MARVEL VS. CAPCOM 2 NEW AGE OF HEROES』(以下マヴカプ2)でも同様の名前・性能である。この名前が初登場したのは『私立ジャスティス学園』で、後に『ストリートファイターZERO ファイターズ ジェネレーション』の『ハイパーストリートファイターZERO』(以下ハイパーZERO)での赤S-ISMでもこの名前で使用する。これらでは通常の波動拳を共用できる。
蒼空波動拳〔そうくうはどうけん〕
空中から前方斜め下に波動拳を飛ばす。豪鬼の「斬空波動拳」と同じタイプの技。これも初使用は『マヴスト』で、同作と『マヴカプ2』では波動拳の空中版扱いで名前が独立したものになっていない。『ジャスティス学園』『ハイパーZERO』(赤S-ISM)ではこの名前で使用。
波動掌〔はどうしょう〕
波動拳と同様の構えで、気を弾にして飛ばすのではなく、気を前に放出して攻撃する。『CAPCOM VS. SNK』(以下カプエス)シリーズの初代及び『PRO』のノーマル版と『カプエス2』で使用。
咲桜拳〔しょうおうけん〕
「昇龍拳」に相当する。本家のように無敵時間や対空迎撃能力はないが、相手に向かって前進し多段ヒットしてから上昇するため連続技用として優れる。
MARVEL VS.シリーズでは衝撃波を纏いながら突進する技となっており、場合によっては上昇しないこともある。
以下は咲桜拳と同様の形態を持つ必殺技である。
紅桜拳〔こうおうけん〕
咲桜拳同様に相手に向かって前進し多段ヒットするが、最後が飛び上がらずにただのアッパーになっている。初代『カプエス』及び『PRO』のノーマル版で使用。
咲桜傘〔しょうおうさん〕
『ポケットファイター』のレベルアップ対応必殺技(黄)。咲桜拳とほぼ同様だが、傘を持って突進する。レベルアップするたびに威力とヒット数が上がるが、動作、隙が大きくなってしまうのが難点。
春風脚〔しゅんぷうきゃく〕
「竜巻旋風脚」に相当する。すぐに着地してしまう分隙は少なめ。
『ZERO2』(ALPHA) 以外の作品では空中でも出すことが可能。
春風連脚〔しゅんぷうれんきゃく〕
「春風脚」の後に、追加入力をすることで着地後に蹴りを出す。厳密には「春風脚」の部分も含めてこの技名になっている。初代『カプエス』および『PRO』のノーマル版と『カプエス2』で使用。
さくら落とし〔さくらおとし〕
さくらのオリジナル技で、『ZERO2 ALPHA』以降から登場。飛び込んでダブルチョップを最大三連続で出す。また、飛び道具を跳び箱のように飛び越す事もできる。
『私立ジャスティス学園』では、空中から両手で相手を打ち落とす同名の特殊技が存在する。
桜華脚〔おうかきゃく〕
これもオリジナル技で、空中からの急降下蹴り。形態としては豪鬼の「天魔空刃脚」とほぼ同じ。『カプエス』以降の技であり、モーションは初代及び『PRO』ではそれまでのジャンプ強キックのものが流用されていたが、『2』以降新たなものに変更された。
あはは
先述した通り、さくらの挑発は相手に向かって指を差して笑うものだが、この指先にわずかながら攻撃判定がある。『ストリートファイターEX』シリーズでは必殺技扱いでこの技名になっている。作品によっては「クスクス」と笑ったり、「へーんなの」と相手をからかったりする。『私立ジャスティス学園』では挑発に攻撃判定がないが、動作中は熱血ゲージが増加する。
春火襲倒〔しゅんかしゅうとう〕
『ポケットファイター』のレベルアップ対応必殺技(青)。手足をジタバタさせながら相手に突進する。
スーパー(ハイパー)コンボ / 完全燃焼アタック
真空波動拳〔しんくうはどうけん〕
波動拳数発分を一度に出すスーパーコンボ。ただしリュウと異なり、飛距離が遠くなるにつれて威力は下がってしまう。MARVEL VS.シリーズでは斜め上に波動拳を数発乱れ打つ。
以下は真空波動拳と同様の形態の技である。
真空天仰波動拳〔しんくうてんぎょうはどうけん〕
斜め上に向けて真空波動拳を放つ。『私立ジャスティス学園』で使用。
真空蒼空波動拳〔しんくうそうくうはどうけん〕
空中から斜め下に向けて真空波動拳を放つ。形態としては豪鬼の「天魔豪斬空」とほぼ同じ。『私立ジャスティス学園』で使用。
熱血波動拳〔ねっけつはどうけん〕
『ストリートファイターEX3』のメテオコンボ。弾速が異常に速く体力を半分奪う超強力な波動拳を放つ。
乱れ桜〔みだれざくら〕
咲桜拳を連続で出すスーパーコンボ。ケンの「昇龍裂破」に相当。
MARVEL VS.シリーズでは技の内容が全く異なり、ダッシュで突進して咲桜拳でフィニッシュする乱舞技。
乱れ春雨〔みだれはるさめ〕
『ポケットファイター』のマイティコンボ。咲桜傘と同じく傘で攻撃する。
春一番〔はるいちばん〕
春風脚のような足払いを連続で出し、最後に横蹴りで締めるスーパーコンボ。
MARVEL VS.シリーズでは技の内容が全く異なり、『ZERO2』のサイドストーリーの「真空竜巻旋風脚を真似しようとした」技という設定に基き、豪鬼の「滅殺豪螺旋」のような技になっている(さくらの方が元祖)。
春一旋〔はるいっせん〕
春一番とほぼ同様だが、最後が横蹴りではなく上段蹴りになっている。初代『カプエス』および『PRO』のノーマル版で使用。
春爛漫〔はるらんまん〕
ポケットファイターのマイティコンボ。謎の男二人組が現れ、相手を画面外で袋叩きにして去っていく。食らった相手は男女関係なく恍惚の表情を見せる。
春獄殺〔しゅんごくさつ〕
『ストリートファイターEX plus α』で初登場。前方に走って相手を掴んだ後、一瞬で無数の打撃を叩き込む移動投げ技。豪鬼の持つ「瞬獄殺」のパロディ技。本家とは違い、初登場の『EX plus α』ではゲージ1つのみで使用できるが威力は低めで、攻撃終了後は桜の花びらが舞っていた。
後に、後述するMARVEL VS.シリーズの「日焼けしたさくら」も使用した。また、『頂上決戦 最強ファイターズ SNK VS. CAPCOM』の隠し必殺技、『ハイパーストリートファイターZERO』のShadoloo-A(3種類あるS-IZMの内のひとつ)でも、通常のさくらがこの技を使用する。
ジャスティス学園シリーズでは「愛と友情のツープラトン」に設定されており、こちらはプレイヤーキャラが相手を羽交い絞めにした後、パートナーのさくらが春獄殺を放つ。
元気一番〔げんきいちばん〕
『ストリートファイターEX3』の隠しメテオコンボ。相手に近付き挑発し、ガード不能の指先を当てる。
日焼けさくら変身〔ひやけさくらへんしん〕
『マヴカプ2』のハイパーコンボ。3ゲージを消費して「日焼けしたさくら」に変身する。日焼けした状態で同じコマンドを入力すると、やはり3ゲージ消費して元に戻る。
この他、『EX3』ではリュウと協力して相手を攻撃する、専用のメテオタッグコンボも存在する。
困ったときには