ARNYS(アルニス)
1906年、革命前夜のロシアからパリに逃れてきた亡命貴族
Jankel-Joseph Grimbertにより創業。
1933年、パリ右岸のテーラーだったJankel-Joseph Grimbertの息子であり二代目のLeon Grimbertがセーヌ左岸Saint-Germain-des-Prés近くのセーブル街14番地に新しいメンズプラザをオープン。
ARNYSという商標はLeon Grimbertの奥方の苗字からとったものである。
芸術家達の住むMontparnasseも近く、Jean-Paul Sartre、Jean Cocteau 、André Paul Guillaume Gide、Pablo Picassoなど作家、画家、詩人達が様々な芸術論や服飾論を語るサロンとして賑わい、パリで最も芸術的香りの高いメンズブティックへと発展。
1947年には、当時ソルボンヌ大学で教鞭を取っていた建築家
Le Corbusier(Charles-Edouard Jeanneret)の黒板に書くときに腕が上げやすいジャケットという依頼で作られた、森の番人と呼ばれるツイードのスタンドカラージャケット「FORESTIERE/フォレスティエール」は、あらゆるシーンにもエレガントで動きやすい。
もともとは南仏のソローニュ地方のきこり達が着た作業着であったのを、
Leon Grimbertがその機能性に目をつけて独自のジャケットに仕上げたものである。シンプルでしかも夢のあるジャケットとして発売当初より評判がよく、ロングセラーとなっている。
1950年代にはCary Grant、Orson Welles、Ernest Miller Hemingwayなどアメリカの芸術家達にも愛される。
ARNYSは天然素材にこだわり、最高級のシルク、カシミア、コットン、リネンを厳選しており、スーツ、ジャケットの裏地にもシルクかリネンを使用。
特徴的こととして挙げられるのは、ストールなどに使用されるカシミヤである。ARNYSのカシミヤはインドのカシミール地方に住む特種な羊の子のノド元の若毛だけを使用しているのであるが、その若毛は一週間に2gしか採れない貴重なものである。このカシミヤを使用したストールや襟巻は優美で軽く、柔らかで優しいものとなっている。また、仕上がりに関して言えば、一着の服を仕立てるのに70時間もの時間をかける。その間、一糸たりとも機械を使って縫うことはなく、すべて手縫いによって行われる。そのため、プレタポレテとして身体に軽くフィットする素晴らしい着心地のものである。
また、プリントタイは毎シーズン新しい28柄を各色40本ずつのみプリントする。他に1920年代のネクタイを再現した、裏地なし一本の糸だけで作られたla cravatte d’atelier(セッテ・ピエゲ)は、特別な質感を表現するために開発した特殊なシルクレップ(横畝織)でつくられる。
ARNYSは設立以来紳士物のみを取り扱ってきたが、一時期婦人物の取扱があり、特にフランス革命200周年を記念してトリコロールをモチーフにしたものなど三種類のスカーフを発表したが、これらスカーフは大評判となった。
また、当初高級馬具等の革製品を取り扱っていたこともあり、ベルト等の革製品の分野への進出も果たす。
近年ではFrançois Maurice Adrien Marie Mitterrand(仏元大統領)、故Yves Montand(Ivo Livi)、Yves Saint Laurent等の多くの著名人も愛される。
ARNYSは現在3代目であるJean Grimbert Arnysが代表を務め、70年間に渡り変わらない歴史的、地理的な伝統、知識、教育、贅沢な技巧、高級な服地、特色ある配色、細部へのこだわりというスタイルを守り続けている。
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