今、日本はかつてない危機を迎えています。アジア・太平洋戦争が終結して60年余。戦争の悲惨さを知る人々が次々と亡くなり、その記憶は急速に風化しています。その一方で、経済発展という「国益」を守るためには他国との戦争もやむなしと考える人々が、政財界で権力を握るようになりました。彼らは海外に進出する日本企業の利益を守るために「自衛軍」という名の軍隊を作り「集団的自衛権」の名の下「同盟国」アメリカの戦争に参加しようとしています。また、そのために、いわゆる「日米同盟」の再編・拡充と、国家の命令に忠実な人間を育成する「愛国心教育」をすすめています。その先にあるのが「日本国憲法」の「改正」という名の実質的「改悪」であるのはいうまでもありません。
「日本国憲法」は、対外戦争を繰り返し、アジアの国々を侵略したあげくに破滅した戦前の日本に対する反省から生まれました。戦力と戦争の放棄を宣言した9条や、さまざまな人権条項によって特徴づけられるこの憲法の下で、私たちは戦争に巻き込まれず、他国の人々を軍事力によって傷つけることのない60余年を送ることができました。日本国民ばかりではなく、世界各国の人々から高く支持されてきた「日本国憲法」。それが、今まさに失われようとしているのです。
憲法を「改正」し、軍隊を持つということは、日本を「戦争と言う殺し合いができる国」に変えるということです。いったん戦争が起こると、私たちは国家によって直接的・間接的に他国の殺し合いに加担させられます。「殺してはならぬ、殺させてはならぬ」という釈尊のみ教えに生きようとする私たちは、日本をそのような国にすることを望みません。
「平和憲法」と呼ばれる「日本国憲法」の精神は、釈尊のみ教え、そして、あらゆる「いのと」の平等と尊さを説くお念仏のみ教えに通じるものと思われます。それゆえ、全ての「いのち」が尊ばれる「御同朋の社会」の実現を目指し「世の中安穏なれ」と願う私たち念仏者にとって、戦争に加担した教団の過去を真摯に反省し「日本国憲法」を護ることは大きな責務だといえます。
私たちは、自らが仏教者・念仏者であることの証として、この困難な課題に立ち向かおうと決意しました。有縁の皆様とともに、あきらめず、たゆまず、この道を歩んでいこうと思います。
念仏者九条の会・北海道 設立宣言より
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