白夜行の魅力はその作品そのものもさることながら、やっぱり原作とドラマの新しい関係なんじゃないかなと思います。原作ではたくさんの人の視点からなぞの人物「雪穂と亮治」を追う。「雪穂と亮治」の視点からは全く描かれない。そして謎の半分も解けないまま小説は終わる。だからいろんな解釈ができるし、読んだ人、一人一人ちがった「雪穂と亮治」がいる。一方ドラマの方は小説ではほとんど描かれなかった「雪穂と亮治」の視点から書く。もちろん、小説では二人のことを描かれなかったわけだから、このドラマは脚本家の一解釈でしかない。しかしこの脚本家の一解釈がまたレヴェルが半端なく高い!まさに小説はコインの「表」ドラマはその表から想像できるであろうあらゆる「裏」の一つ。みなさんでこのコインの裏と表について考えませんか?