Haward Nelson(ハワード・ネルソン)
Clan(母族):Tsinnijinnie
1951年アリゾナ州Winslow生まれ
兄のDevid Nelsonと共に、
1970年よりシルバーワークを始める。
主な受賞歴
1991年
SWAIA ブレスレット/バックル部門1位
1999年、2000年
サンタフェ・インディアン・マーケット
バックル部門3位
他受賞歴多数
ナバホの伝統的なスタイルを踏襲しながらも、
緻密なワイヤーワーク(銀線を撚って作る技術)、
性格無比なスタンプワーク、
そしてHopi族特有のオーバーレイ
(銀板からデザイン部を抜き取り、
背景となるもう一枚の銀板の上に張り合わせる技法)
等の、
非常に高い技術力に裏打ちされた多彩な技法を用い、
ヘビーでいて繊細なオールドスタイルから、
シャープで洗練されたコンテンポラリーなものまで、
懐かしさと新しさの両方とを、
我々愛用者に感じさせてくれる、
常に時代と共に変化し続けている、
インディアンジュエリー・デザイナーです。
彼が得意とするモティーフとしては、
オーバルのサンバースト(太陽とその周りの光輪)が、
まず第一に挙げられます。
中が空洞になったシャドウボックスの、
彼独自の3Ply(三段重ね)のリングトップの、
その周囲のカットの幾何学的な美しさたるや、
ルーティンワークで施された冷たい機械のそれとは、
全く比べ物になりません。
ハワードのそれはその名の如く、
生命活動の根源たる太陽の光がもたらす、
眩しくて活力溢れる暖かな恵みをもって、
身に付ける者を優しく包みこんでくれるのです。
またもう一つの代表作である
オールドスタイル。
その石の周りの非常に美しく巻かれたワイヤー、
均等に切られたベゼル(石を押さえている部分)、
基本の部分をしっかり作り込んだ上での、
等間隔の脇の透かしの秀逸さ等々、
丁寧な仕事をもって細部にまで尽くされたこだわりが、
目を凝らせば、その随所に見てとれます。
また彼の隠れた代表作といえる、
Ketho(ケトー)デザインも見逃せません。
その周囲に施された黒く燻れた部分は、
グレーウ゛ァーと呼ばれる彫刻刀を使い、
丁寧に模様がつけられています。