「おれは便所に神を見た。それ以外で見たことがない」
「私の恋人は、どんな処に埋められても、その処々によってきっといい事をします。」
だから、私は彼女に、私が全で焼けつくような眼で彼女の××を見ていると云うことを、知られたくなかったのだ。眼だけを何故私は征服することが出来なかっただろうか。
「いつ小屋を葺くことなんか覚えたんだい、お前は?」
「戦争ごつこの時にやるからね、もつと大きなのを葺くんだよ。炭俵なんかでね」
「さうかい。サア帰らう」
葉山嘉樹(はやま よしき)1894〜1945
福岡県出身。
早稲田大学高等予科学費未納により除籍。
大正12年、「「名古屋共産党事件」で検挙投獄される。
昭和19年、満州の開拓村に移住。
昭和20年満州からの帰国の途で亡くなる。
主な作品。
『淫売婦』1925年
『セメント樽の中の手紙』1926年
*************************プロレタリア 文学 小説 文芸戦線 文戦 セメント樽の中の手紙 海に生くる人々 淫売婦 運動会の風景 労働者の居ない船 小林多喜二 大正末期 マルクス主義 早稲田大学 ゴーリキー ドストエフスキー 中野重治 徳永直 荒俣宏 プロレタリア文学論 芥川龍之介
困ったときには