現在の醜悪な東京の都市景観…花のお江戸から100年あまりで我々は何ということをしてしまったのか。都知事の発言のように建築家に責めを負わせるのではなく、それは我々すべての美意識が問われているのではないだろうか。
とりわけ最悪なのが水路(運河)の埋め立て・暗渠化であろう。
残っているわずかな水路も日本橋川に覆いかぶさる都市高速のやりきれないうっとうしさは何ということか。江戸を代表する名所であった日本橋からの眺めは今は何という惨めな状態に。
セーヌ川やテムズ川を道路で覆ったパリやロンドンを想像できるだろうか。大阪がまだ水路の多くを残しているのに、なぜ東京はこんなことに。
江戸はベネチアやアムステルダムをもしのぐ水の都であり、当時の世界一の人口と美しさを誇る都市であった。江戸という名前からして日本一の大江である利根川河口の湊町であることを表しており、河口の湿地帯を埋め立てて街を造れば埋め残した部分が自然と水路網になる。そしてそこには家康の入府から数度の大火を経て機能的な水路網を持つ都市計画が実現した格調高い街並があった。
その面影が僅かに残る地域もある。
隅田川は最近水辺の整備が進み次々と現れる橋を眺めながらの気持ちがいい散策路になった。
また隅田川と荒川の間を網の目のように流れる北十間川、竪川、小名木川、仙台堀川、大横川、横十間川の一帯は、木場が埋立地の新木場に移ったとはいえ、江戸情緒がまだ微かに残っている。
そして井の頭公園から隅田川に至る神田川はまだ現役で流れており、外堀はほとんどなくなったものの内堀はほぼ健在、玉川上水も部分的に観ることができる。
そんな江戸の水路を訪ねてノスタルジアに浸りたい方、古記録から当時の水路網を思い起こしたい方、またウォーターフロントならぬリバーフロントの都市再開発計画を語りたい方、そしてただ川や運河や堀が好きだという方のためにコミュを立ち上げました。
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