ロス・マクドナルド(1915〜1983)
カリフォルニア生まれ。ハードボイルド作家。探偵リュウ・アーチャーを主人公にした小説で、ハメット、チャンドラーに連なるハードボイルドスクールの良質の系譜を築く。
リュウ・アーチャーは60年代〜70年代のポップ・カルチャーに湧き上がるアメリカを舞台に、「文明が進化してるのか退化に向かってるのか分らなくなる」モダンアート、
「社会生活から離れ自然に立ち返って暮らす」サーファー、アレン・ギンズバーグかぶれのビートニクの間を通り過ぎていく。
マクドナルド&アーチャーのコンビはアクションを起こすというより、人と風景を通り過ぎていくというような描写で構成されいるようだ。
そんなロス・マクドナルドの世界、リュウ・アーチャーの優しさが好きな人のために。