a PIGO films

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詳細 2010年4月2日 22:53更新: 団体名称　「a　PIGO　films」

トピックス「みじかいみじかい物語」
トピックス「ちょっとこの映画、観てみよう」

○トピックス「みじかいみじかい物語」
日々思い浮かぶ、一瞬の物語を書いています。
どんなに些細な物語でも、どんなに果てしない物語でも。

○トピックス「ちょっとこの映画、観てみよう」
略して「ちょっとこ」
映画人足るもの映画を観てああだこうだ言えないようにしないと
ダメだと思い、僕の観たまんまの感想を書き綴るものです。
だからふざけたことも書くだろうし、ただの独り言と自己満足な
ことを書きますので暖かく見守り頂き、よろしければコメントも。

いつか映像化しようかとか、考えてます。

このコミュニティに出会えたことが、すでに運命であり、選ばれたことなのです。
すべての人に幸せが訪れますように。

＊＊＊

みじかいみじかい物語vol.0

朝、目が覚める。
朝日が眩しい。
なかなか布団から出れない朝は
顔だけ出して、外の様子を眺めている。

もう、どれだけ同じ光景を見てきただろう。
ちゅんちゅん鳥たちが楽しそうに喉を鳴らすのを。
今年で3歳になる女の子の引くピアノの音を。

次第に聞こえてくる。
ぱたぱたとスリッパと共に。
お湯の沸く音と共に。
香ばしい珈琲豆が挽ける匂い。
フライパンの上で弾ける油と卵の焼ける音。

ついつい、体が目覚めてしまう。

忍び足でキッチンに入り込む。
彼女のせわしなく動く後姿。
そっと椅子に座る僕は、しばらくその光景を眺めている。
彼女の好きな理由の一つ。後姿。
この瞬間、世界で一番あなたが好きだ。

「おはよう」

僕のことに気が付き、少しだけ驚いた彼女は、
ゆっくり微笑んで再び動き続ける後姿へ。

「おはよう」

蛇口をひねり、手を洗い、タオルで手を拭く。
暖めておいたマグカップのクマのプーさんの中に
はちみつのように甘い、甘い愛情いっぱいのコーヒーが注がれる。

「何笑ってるの？」

「うん、プーさんの中に甘い甘い愛情が注がれたかと思うと、なんだかおかしくてね」

「はい？　…今日は、まだ寝ているみたいね」

「そうだね、ずっとこのままでいいや」

僕は、ひとくち目のコーヒーはブラックで飲むと決めている。
喉を伝い、胃の中へと治まるその過程が、心地いい。

椅子にもたれる僕はふと、ベランダに顔を向けた。
今日も寝ぐせがとれないだろう。

＊＊＊

きっかけはこちら
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=209511366&owner_id=3499300

代表　PIGO