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東欧クラコウジアからニューヨークに来たビクターは、入国ゲートで職員に呼び止められた。渡航中にクーデターが起こり祖国が消滅、パスポートが無効になってしまったというのだ。彼の目的地は「ラマダ・ホテル」。ニューヨークは目の前なのに、パスポートがなければアメリカに入国もできず、国情が安定するまでは帰国することもできない。彼は、空港で生活することを余儀なくされる。ビクターがニューヨークに来た目的は?彼が大切にしている缶の中身は?片言の英語しか話せないビクターは、「約束がある」と言うだけだった。
本作は、スティーブン・スピルバーグとトム・ハンクスがコンビを組んだ、無国籍ヒューマン・ドラマである。スピルバーグとハンクスは『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』でもコラボしているが、社会から「はみ出した」人物を描いていることが共通している。空港は、物は何でも揃うが、収入を得る場所もなく親しい人間もいない。ただ通過するだけの<ターミナル>だ。
しかし、国籍というアイデンティティすら無くしたビクターだが、空港という場所で、たくさんの人を魅了していく。社会から「はみ出した」部分こそ、真のアイデンティティなのではないか?社会的立場を無くした時こそ、その人のアイデンティティが露呈されることを、本作は強く訴えている。
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監督
スティーブン・スピルバーグ
脚本
サーシャ・ガバジ
ジェフ・ナサンソン
出演
トム・ハンクス
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
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