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House of Joyコミュのhoj読み物後半

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マント一家の事

 隣のおねえさん<ティナ ユーさん現県会議員>の所のメイドさんが風邪で隣町のルポンのデストリック病院に入院<地区病院>していた時にその彼女リックリックさんが、隣の部屋にいたある女性がまた彼女うには子供が5人いて病状が重く、病院からは見はなされ、その後近くの古いバス停跡で暮らしているらしいとの話をしてくれた。早速、その現場に向かった。たまたま滞在中の神父に成ったばかりの長崎の神父も同行していた。古いバス停は板で出来ていた。ちょうど一畳ほどの広さに半畳ほどのベッドあり、そこに横になったお母さんがいた。
その脇にクリスティーナとレイモンド、外でジュナタンとブライアンが遊んでいた。レイモンドが4歳クリスティーナは6歳くらいだった。よーく見るとお母さんはおしっこを垂れ流ししているようだ、事情を聞くと首から下が動かない、
それで垂れ流し状態、近くの自宅の義理のお母さんから臭いと追い出され、ここ近くの昔バス停だった所に移り住んだ.旦那さんはいるにはいるが、これが本当に甲斐性がない、いまも目の前で二日酔いで寝ている。だからお母さんのお世話はこの幼い子供達がしている。お母さんは口はハッキリ話しはできるので、いろいろと事情を聞いた。名前はマグダレナ、急に体中の力が抜け、突然倒れた、病院に運ばれたが、原因も分からず、金も無いし、治療もせず、病院を追われる様に出され、家に帰ると義理のお母さんから追い出され、ここに来た言うこと、
最後にCTスキャンを使用すれば原因は分かるだろうがと医者から言われたが、フィリピンの地方病院には壊れかけのレントゲンが何とか一台在るだけだ、お母さんはだから、私に嘆願した。
噂で隣町にハウスオブジョイと言う養護施設があること知っている、この5人の子供をお願いしたい。私はじきに死ぬだろう、その前にCTスキャンを受けたいそして病名を知って天国へ行きたい。お願いします。お金は一切ありません。お願いします。夫は酔っ払いで愛人がいる。頼りにはならない。分かりました。取り合えず、お米を20キロと干し魚2キロを買いましょう。それからダバオの病院に手配しましょう。それを伝え、食べ物を購入しお母さんのところに届けた。そして下の子供たちレイモンドとクリスティーナをハウスオブジョイに連れて行った。その次の朝、ダバオの地域中央病院に連絡を取り、入院の準備をした。そしてルポンに帰り、お母さんに明日から入院の事を告げた。するとお母さんが今日はご自身の誕生日でお願いが一つあると言った。こんなにお世話になっていてもう一つお願いがある。病院に行く前に新しい下着を2枚買ってください。ここにある物では恥ずかしいとのこと早速、妻のアイダが買いに行った。そしてダバオの総合病院へお母さんを運んだ。待っていてくれた。総合病院内のチャプレンだったファザー。マキシーが出迎え、準備が整っていた、ベットに横たわりお母さんは涙を流し何かを祈るように眠っていた。子供のことが気にかかるのだろうそして自分の命の事を考えている様だった。それから3ヶ月後のある日病院を訪ねた。すると元気な顔でおはようと明るい、そして手と足を軽く動かして見せた。直り始めたのである。奇跡だと私は思った。死を覚悟したお母さんが今、目の前で笑っている。その後、一週間で退院することになったが行く所がない。義理のお母さんの親戚が近くにあるのだが、そこへは行きたくない、そして深い記憶から思い出したように私の妹がアグダオ地区の貧しい地域にいると言うことで、そこでお母さんを連れて行くことになる。私もこの15年近くフィリピンに住んでいるが、こんな貧しい、物騒なところは始めてだ。
お母さんを背負って、板で出来た海の上の道を進む、どこからともなく、マリファナの匂い、酔って眠っている人が右、左にいる。思ったより重いお母さん。まだなのか、と思いつつ、フラフラと歩く。丁度その時お母さんがここの二回だよ。と言って見上げた。 狭いチッサイ入り口に子犬が覗いている。畳一畳程の部屋に家族4人暮らしている。マグナの妹と旦那さん、とっても優しいそうな目。その時思った。人は一畳程のスペースと優しい心があれば生きていける。それから一週間後、クリスティーナに会いたいとのリクエストに答え、連れて行く。3ヶ月ぶりの再会。お母さんが夢に見た生きてる自分と我が娘と再会。二人で昔の子守歌を笑顔で歌った。今思うと、奇跡が目の前で起きた。私は目に見ない何かに感謝していた。
 その後。お母さんは回復し、元気になり、友人の施設で炊き出しの叔母さんとして働き、夫は若い女性と同棲生活を続けている。お母さんも施設で出会った男性と同棲をしている。カワイかったクリスティーナは今は高校4年中退でカラオケバーで働いて陽気に暮らしているようだ。時として静かに奇跡は起き、静かな日常によって、なにもなかった様に日常は進んで行く。出来れば静かに起こる奇跡を日々忘れないささやかな光を持って生きて行きたい。こえからもマント一家の物語は前進して行く。

コメント(1)

「時として静かに奇跡は起き、静かな日常によって、なにもなかった様に日常は進んで行く。」

その通りだと思います。

こうして無事に1日に過ごせることも当たり前ではなく、
静かな奇跡なのかも知れないことを

私も忘れずに過ごしていきたいと思います。

素敵なお話ありがとうございました。
次の物語も楽しみにしています。

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