江崎英子コミュの【完全】『怪盗組織に潜入せよ！』【解説】

◎あらすじ◎
　東海道を股にかけ盗みを働いていた怪盗、五郎八が江戸へ入った。早速
調査を開始する隠密同心たち。賭場へ潜入調査し、予定通り牢屋に入って
盗人宿への足がかりをつかんだ音次郎は、盗人を牛耳る「元締め」の存在
を知る。

　五郎八対策に用心棒を雇う越前屋へ潜入した十蔵からの付文を見た音次
郎は、早速彼らに「仕事」を宣言。親方が望む金の大黒様を盗みに金蔵へ
入りこみ、お吉の助けで見事それを成し遂げ（笑）、「元締め」へのお目
通りが叶う。

　さて、音次郎が入った料亭で、口入屋の三国屋のお座敷に呼ばれていた
胡蝶は、尾張の商人の若旦那を名乗る青年、辰吉に出会う。しかし彼の手
は汚れており、即座に若旦那ではないことを胡蝶は見抜く。

　早速、辰吉に近づく胡蝶。翌日、偶然を装って寺の境内で会ったのち、
色街で「お七」という名の妹を捜していた彼に商人ではないことを告げた
胡蝶は、貧乏なばかりにお七が売られていったこと、両親・兄ともに死ん
だことで肉親が少なくなり、彼女を捜していることを聞く。

　ひとりでお七を捜すと立ち去る辰吉の背中を見送る胡蝶の元へやってき
た音次郎は、昼間、お吉が知り合った辰吉の二人の弟（角兵衛獅子）が呼
び合っていた名前で、五郎八の名前のからくりを暴きだし、三国屋が一枚
噛んでいると推測。お吉にお七探索を命じる。

　早速動き出したお吉は、色街でお七の名前を出して彼女のいる場所を特
定。音次郎にバトンタッチをして情報を聞き出し、人買いの女親分の元へ
いるらしい彼女を追跡するも、一足違いで連れて行かれた後だった。

　お七を連れだしたのが三国屋の番頭であったことをつかんだお吉は、盗
人のすべてを牛耳る「元締め」の三国屋が、お七を盾に五郎八に仕事をさ
せていたこと、次の狙いが越前屋であることを密かに聞き出し、音次郎に
報告。

　そこへ、五郎八が死んだと金太が駆け込んできた。しかしそれが三国屋
の策略で、油断した大店へ次々と盗人を送り込む。

　一方、三国屋へ脅されている辰吉は、胡蝶の座敷へ挨拶にやって来た。
様子がおかしいことを心配する胡蝶に、辰吉はお七が売られた後の境遇を
語る。角兵衛獅子の一座に売られた彼らを救った三国屋を信じた自分らが
馬鹿だったと言い残し、辰吉は座敷を後にする。

　越前屋に盗みに入る彼らを見張る音次郎・十蔵・胡蝶・お吉はその金を
追って三国屋へ。罪状をすべて明白にし、激しい戦いを繰り広げる。
　しかしその最中、胡蝶をかばって辰吉が三国屋の銃弾に倒れた。胡蝶が
五郎八は自分一人、と言い残して死んだ辰吉の仇を取って三国屋を討ち、
事件は終息。

　数日後、故郷へ帰った弟たちを見送る胡蝶たち。瓦版が売れて猫の手も
借りたい金太に売り子を強引にまかされた音次郎は苦笑い……。

　　　

【解説】　江戸へ売られた妹のために盗みを働く青年、辰吉を追う隠密同
心。彼と心を通わせた胡蝶だったが、辰吉の選んだ道の先には、弟らとの
悲しい別れが待っていた。今回は胡蝶がメインで音次郎・お吉がサポート。
十蔵旦那は用心棒（笑）。

　　　

★ファッションチェック★
・平時の探索時は紺地に麻の葉文様。その脇に縦線が入っており、文様を
分断する形になっている。帯は赤と白の幅広の縞模様。髪型は銀杏返しに
前髪を両脇から少しだけ垂らしている。

・越前屋潜入（音次郎・十蔵との作戦遂行）時は、里見編定番の灰色と黒
の縞模様の着物（男物）に裾をたくし上げたスタイルに黒のパンツ。ほっ
かむりをかぶっており、髪型は不明だが、おそらく立髪に結っている。

・音次郎・胡蝶との船でのシーンは全身黒の装束。恐らく立ち回り時と同
じ物。髪型は立髪。（←これも里見編では定番になっていく）

・岡場所でのシーンは魚屋スタイル。立ち回りシーンは先週と同じ。手甲
がギザカッコヨス♪（byしょこたん風）

　　　