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黄金律コミュの〜サンタクロースの部屋より〜

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アメリカの児童文学評論誌に、次のような一文が掲載されていた。

「子供達は遅かれ早かれ、サンタクロースが本当は誰かを知る。知ってしまえば、そのこと事態は他愛のないこととして片付けられてしまうだろう。しかし、幼い日に、心からサンタクロースの存在を信じることは、その人の中に、信じると言う能力を養う。わたしたちは、サンタクロースその人の重要さのためでなく、サンタクロースが子供の心に働きかけて生み出す子の能力のゆえに、サンタクロースをもっと大事にしなければいけない」と言うのがその大要であった。 

サンタクロースを信じる能力、この能力には、確か、キャパシティーという言葉が使われていた。このキャパシティーは、劇場の座席数を示す時などに使われる言葉で、収容能力を意味する。心の中に、ひとたびサンタクロースを住まわせた子は、心の中にサンタクロースを収容する空間を作り上げている。サンタクロースその人は、いつか、その子の心の外へ出ていってしまうだろう。だが、サンタクロースが占めていた心の空間は、その子の中に残る。この空間がある限り、人は成長に従って、サンタクロースに代わる新しい住人を、ここに迎え入れる事が出来る。

 この空間、この収容能力、つまり目に見えないものを信じるという心の動きが、人間の精神生活のあらゆる面で、どんなに大事かは言うまでもない。のちに、一番崇高なものを宿すかもしれぬ心の場所が、実は幼い日にサンタクロースを住まわせる事によって作られるのだ。別にサンタクロースには限らない。魔法使いでも、妖精でも、鬼でも仙人でも、ものいう動物でも、空飛ぶ靴でも、打ち出の小槌でも、岩戸を開けるおまじないでもよい。幼い心に、これらの不思議の住める空間をたっぷりととってやりたい。

近頃の子供は、大人もそうだが、科学的な知識ばかりをふりかざし、容易に不思議を信じないといわれる。知識はあるが知恵が追いついていないのであり、失敗を恐れるあまり、経験依存になっている。しかし、子どもは、本来不思議を信じたがっているのだと私は思う。図書館で空想物語に読みふけり、図書館員の語る昔話に聞き入る子ども達の真面目な顔つきを見ていると、それがわかる。


 

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