緒方貞子 [コミュニティ]コミュの「知的体力」を持つリーダーの育成　

「知的体力」を持つリーダーの育成　

　今日は、防災ワークショップが午後から行われ、私の自宅が仮想の災害現場になるらしい。救出訓練がどんなものか楽しみな午後の催しです。

　16日の熊本市でのコミュニティーセンターでの「まちづくりの講演」は、40ヶ所の地区公民館が地域の館長研修会で講話をして来ました。まちづくりの先輩方への話を緊張をしました。まちづくり仕掛け人として、ここ10年の試みを話し、意見交換では実際の行動をどうするか鋭い質問も有り、講師をした私にも勉強になった研修会でした。

　問題は、「無関心」がどこの地区でも、抱える難題と話されました。世代間の交流が少ない、町の行事に参加しない、何から始めれば良いのか分からかなった。等々の質問の私の経験を話して行くと、だんだん問題が整理され、先ずはまち（地域）を綺麗にすることから始めますと語ってもらった館長さんもおられました。とても有意義な公民館研修会になりました。

　数日前から、経済学者の「ミスター円」こと榊原英資氏と精神科医の和田秀樹氏の対談を中心に、現代の社会を検証して「本物の実力のつけ方」なる本を読みました。

　テーマは、「知的体力」の有るリーダーの養成です。知的体力とは、問題処理に多様な試行錯誤を試み、失敗しても再度思考を廻らせ、最後はやり遂げる能力を持つ人物を指しています。
　本の中で、ゆとり教育の性で、基礎的学力の低下が、変化多きグローバル社会の中で、臨機応変の思考力が低下して、更に勉強しない（できない）人材が増えてきていることを指摘し、日本の教育に足りないものは、日本を背負って立つバランス感覚のあるリーダーがとても少ない。これは、地域社会でも同じで、日本を地域と読み替えると、地域社会の未来を見据えて行動、発言する人たちが少なく、「無関心市民」が大勢を占めている現実を危惧しています。

「知的体力を持つリーダーとは」
　このようなリーダーは、日本（地域）の文化や歴史への深い知識持っていて、なおかつ人としての基礎的な人格や能力を有していなければならない。日本（地域）の文化を理解しつつ、高い倫理観や責任感があり、さらに構想力、決断力があることが要件で、このような人なら海外（地域外）に出ても、自らの意見を主張しつつ相手の心をつかむことができるにちがいない。

　このようなリーダーは、現行の教育制度の中で育成することはなかなか難しいと述べています。