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緒方貞子 [コミュニティ]コミュのケネディの信念が国の凋落を止めた

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 ケネディの信念が国の凋落を止めた
 〜指導者の理念と行動の速さの勝利〜

 ケネディは、就任時のアメリカ経済を状況から、鉄鋼業界と鉄鋼労組と賃上げ交渉に、指導力を発揮した出来事がありました。

・労組の賃上げと鉄の値上げ懸念
 1962年の労使交渉は、賃上げ17%のとてつもない要求から始まった。もしこれが、実現すると鉄の価格が上がるのは必至で、インフレ問題が健在化することを懸念し、ケネディは、超法規的な考えで、鉄鋼業界と鉄鋼労組のトップをホワイトハウスに呼び、アメリカと世界の経済状況から、インフレは国力を衰退させることを主張し、極力賃上げを抑えて欲しいと説得して、2.5%アップで治まった。
 ところが、鉄の価格上昇に影響を与えないと安堵した矢先、トップ会談の約束を破り、鉄鋼業界王手が値上げを発表した。このままでは、ケネディの努力は無駄で、大統領の信用失墜につながりかねない、ケネディは相当怒ったと伝えれています。

・鉄鋼会社トップの約束違反への怒り
 そこでケネディは、この鉄鋼業界王手の横行ぶりに対して、直ぐテレビを使って国民にアピールした。

「USスチールを始めとする大手鉄鋼会社による同時かつ同一な1トンにつき6ドルと言う値上げは、公共の利益に対する無責任かつ不当な挑戦と言わざるを得ない。
 今我々は、我が国の歴史の中で最も重要な岐路に立っていることは、改めて強調することはあるまい。東南アジアやベルリンでは重大な危機に直面し、国内では経済の再建と安定のために皆が全力を尽くし、予備兵たちには家や家族から何ヶ月も離れてくれるよう要請し、兵士たちは命を賭けてくれるよう要請し・・ここ2日のうちに4人がベトナムで散っている・・、組合(鉄鋼労組)には賃上げ要求を控えるよう要請し、全ての人々が自重と犠牲が強いられている時、個人的な権力と金を追求するひと握りの鉄鋼会社の幹部たちがその公的責任を顧みず、1億8500万人のアメリカの利益を頭から侮辱する態度に出た状況を、アメリカ国民は、私同様決して受け入れないだろう。」

 アメリカ始まって以来の、大統領が大企業の行動を非難する声明に、国民も鉄鋼会社のトップたちも驚いたことだろう。

・法と市場から業界へ挑戦
 ケネディは、価格カルテルの調査と同時に国の鉄及び鉄製品の購入先を、価格値上げを表明していない中堅鉄鋼メーカーに差し替え、更に鉄の値上げをしないように要請を行った。
 この行動は、国民に指示されアッと言う間に、大手鉄鋼会社が値上げを返上し始め、とうとうUSスチールの値上げ発表の3日後に、大手鉄鋼会社は全て値上げを取り下げた。
 もし大統領がニクソンだったら・・の落合信彦談は、「選挙キャンペーンに大手鉄鋼メーカーから支援したことで、業界への圧力などかけることはできない。企業べったりなので、労組との約束など信用しないから、仲介者にもなり得なかった。」と書かれていました。

・リーダー不在が、日本のバブル回避できず
 1990年代の日本のバブル(超インフレ)現象に危惧を察知し、もしケネディのような私利私欲の無い視点で、社会の動向を検証して、土地投機に規制をかけることができていれば、日本の国事情に合った成長ができたのではと思います。
 当時の日本の政治家には、孟子に出てくる「浩然の気」を持ち合わせた、勇気有るリーダーが存在しなかったと感じます。思い出すに、リーダー自身もバブルに踊らされていたのかもしれません。

*参考文献:落合信彦著「ケネヂィからの伝言」


<今日の言葉>
「倜戃不羈(てきとうふき)」
独立心に富み、人の手綱では動かない信念の(常識で測れない)人

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