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女の子のためのピンク映画講座コミュの四天王と七福神

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「ピンク映画界の「いま」を楽しくレポートします。」とは言ったものの、多忙につき、更新できずに数週間。うぎゃーっ!37件のアクセスがあったと判る!!!来て下さった方、ホントにゴメンなさい。一般の映画ファン/「おんなこども」でも判るように、レクチャーします。

予告通り「ピンク四天王&七福神」について。
ピンク四天王とは、日活ロマンポルノが打ち切りとなった1980年代後半にデビューした低迷期のピンク映画を支えた4人の監督のこと。ピンク映画制作会社・国映に集いしは、佐藤寿保、サトウトシキ、瀬々敬久、佐野和宏が四天王とされる。佐野を除く3人は一般映画(以下「一般作」と称す)にも進出している。

?佐藤は末期の日活ロマンポルノやENKプロモーション製作のゲイ・ポルノでの活躍も多い(あと、動物もの「犬とおばさん」や「馬と〜」みたいな)。一般作としては2005年に江戸川乱歩原作のオムニバス映画『乱歩地獄』(角川映画)内で『刺青』を監督している。

?また、佐野は男優でもあり(役者佐野はゲンズブール的なフェロモンプンプンである。うーん、抱かれたい。)脚本の執筆・提供も行っている。

?瀬々はGackt原作・主演の『MOON CHILD』を製作している。

?サトウトシキは「ちゃんこ」が一般作としてある…が、むしろオススメは「迷い猫」。

「絶望的な、いい話 」と称される本作は実際、根強い人気があり、何度も何度もタイトルを変え、ニュープリントでリバイバル上映され続けている(ピンク業界で、これを「新版」と言います)。 亭主を殺害した新妻(Vシネマでの活躍多い長曽我部蓉子)の話。
ジャーナリストらしき平泉成(!!!)が、喫茶店で彼女から事件の顛末を取材するという、セミドキュメンタリー形式で、からみは必要最小限。むしろ簡潔すぎるくらいで、ピンク映画とはいえない内容。長曽我部は、ピンク映画界では圧倒的な美貌を誇る女優であるが、これでもかというアップでは、鼻にあるふたつのほくろなど、気がつかないでもいいところまで気がつかされ、そこで、気付く。 この距離感はセックスの時に女性の顔を眺めている距離感。以前三島由紀夫が映画表現とはエロスそのもの、だと言っていたのを思い出した。
(脚本の小林政広イイ仕事してます。現実にあった、井の頭公園のバラバラ死体遺棄事件から構想をふくらませた脚本のよう)

人生そのものを突き放したどこかゾッとする軽みを感じさせる長曽我部と平泉。二人にとっても生涯のベストプレイ、と言えよう(いや、ホントですってば。レンタルにあるよ、観てみ)。

(私見では)総じて、ピンク四天王、七福神ともに一般作の中では特筆すべきものはほとんどない、少なくとも現時点では、ね。

監督自らがオリジナルで執筆する事も多いが、佐藤と夢野史郎、サトウと小林政広、瀬々と井土紀州というコンビを作った脚本家の活動も見逃せない(瀬々井土コンビの傑作「汚れた女(マリア)」は必見!)。小林と井土は独自に映画監督としてもデビューしている(この井土さんについても色々あるのだがそれはまた別の機会に)。

いずれも作家性が強く、弱体化していたピンク映画において個性的な作品を生み出した。こうした作品は、映画評論家(阿部嘉昭、切通理作など)の目に留まった。ロマンポルノにリンクされる形で1980年代前半には評価されつも、90年代初頭には『キネマ旬報』の不定期連載などで限定的に評価されているのに留まっていたピンク映画が再度、識者の評価の対象に上ることとなった。この結果、ミニシアターでの再上映や雑誌『シナリオ』において新人ピンク映画脚本募集など、ピンク映画の地位を上昇させることにつながった。

一方で成人映画館における興行成績は不振を極める事も多く、「作家性を重視するあまり、濡れ場やエンターテインメントを軽視している」という批判も興行関係者(成人映画館経営者)には存在している。一時期、彼らの作品は興行側から上映をボイコットされた時期もあった。このため、別名義で製作に関わる事もあった。

そして、ピンク七福神とは、四天王たちの助監督、としてキャリアをスタートさせ、1990年代以降にデビューした、ピンク映画のニューウェーブとも言われる7人の監督のことである。

七福神とされるのは、今岡信治・榎本敏郎・鎌田義孝・坂本礼・田尻裕司・女池充・上野俊哉(批評家・和光大教授の上野俊哉とは同名異人)である。

ま、普通の映画好き(一般作)の方はこの11人の監督作を観るとハズレは少ないとおもうのだす。さらにその七福神の助監督世代が今、台頭してきているが、これについてはまた今度。

この辺の事含め、ピンク入門者にとっての恰好の映画がある。「ピンクリボン」 がそれだ。 40周年を迎え、いまも年間90本以上の新作が製作・公開されているピンク映画の歴史をつづるドキュメンタリー。ピンク映画出身の黒沢清! 高橋伴明!! 井筒和幸(過去をほじくり返すインタビューだからか、ホントにイヤそうに受け答えしてる。ウソがつけないヒトやね) 吉行由実 若松孝二 監督など、多数の関係者にインタビューを敢行。数々の優秀な映画人たちを輩出してきたその歴史を、検証していく。
                              ぷう。長文ですいません。次回はここ、広島のピンク映画館事情についてレポートします。来週もサービス!サービス!     

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