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食中毒コミュのビブリオ属菌  Genus Vibrio   http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=35817666&comm_id=82381

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腸炎ビブリオ   コレラ菌   NAGビブリオ ミミカス   フルビアリス  バルニフィカス    アルギノリチカス



ビブリオ科の菌にはビブリオ属、エロモナス属、プレジオモナス属、フォトバクテリウム属があり、前3属種は厚生省指定食中毒菌の菌種を含みます。このなかでもビブリオ属は、2類感染症であるコレラ菌や食中毒の起因菌である腸炎ビブリオなどを含む多種からなる属種です。

ビブリオ属で主要な菌種には、コレラ菌(Vibrio cholerae)、コレラ菌と同じ性状を示すがO1抗原以外の抗原を持つ非O1コレラ菌(NAGビブリオ、V.parahaemmolyticus)があります。


腸炎ビブリオ(V.parahaemmolyticus)    腸炎ビブリオ 電子顕微鏡写真

腸炎ビブリオは、日本で発生する食中毒の最も重要な原因菌の一つで、厚生省の統計によると細菌性食中毒の中で発生数、患者数とも毎年上位にあがっています。最近の傾向としては、流行が小規模になり、発生数も減少傾向になってきています。これは腸炎ビブリオへの食中毒対策が行き届いてきたためと考えられています。

この菌は、世界各地の沿岸海水中や海泥中に広く生息する海水性の細菌です。この菌の増殖は気温と温度に影響され、日本では一日の最低気温15℃以上、海水温度が20℃以上になる夏期に海水中で大量に増殖し、魚介類に付着します。アジアなどの近海魚に付着するこの菌の生菌数は、1万/100g未満であることが多く、貝類ではこの値を越えることがあります。一方、冬期はこの菌の検出はまれですが、夏期以外でも冷凍魚介類から検出される場合があるので注意が必要です。

腸炎ビブリオは3〜5%の塩分濃度(海水)で発育しやすく真水中では生存できませんが、一定の食塩濃度があり温度条件が30〜37℃の場合には他の細菌に比べて増殖速度が2〜4倍と早く、魚介類の保管や放置には十分な注意が必要です。

腸炎ビブリオによる食中毒は魚介類の生食によって感染するため、代表的な原因食品として魚介類の刺身やすし類があります。また、調理器具を介して他の食品への二次感染によることも少なくありません。この菌の感染による食中毒は急性胃腸炎で、6〜32時間の潜伏期間を経て発症します。主症状は発熱、嘔吐、上腹部痛、下痢で、粘血便を排出する場合は赤痢と間違われることがあります。まれにこの菌が産生する耐熱性溶血毒によって心不全で死亡することもあります。


Vibrio cholerae (ビブリオ・コレレ)は、O抗原によってO1からO60に分類されます。そのなかでO1抗原を持つ菌がコレラ菌と呼ばれ、O1以外の抗原(O2〜O60)を持つものは、Non O1 コレラ菌と呼ばれます。

コレラ菌

コレラ菌は、2類感染症であるコレラの原因菌で、インドのガンジス川デルタ地帯に古くから風土病として存在していました。コレラ菌は、ABC3種類の抗原因子によって小川型、稲葉型、彦島型に分類され、生物学的性状の違いによってアジア型、エルトール型に分かれます。最近のコレラの菌型はエルトール型が多く、アジア型に比べ症状が軽い反面、健康保菌者が多いことが特徴です。

コレラ菌は主に淡水に生息し、飲料水または食物を介して経口的に感染し、腸管粘膜及び腸管で増殖します。潜伏期間は12〜18時間で、嘔吐と大量の下痢のために脱水症状が強くなりショック状態を引き起こします。特有の下痢症状はコレラ菌の産生する外毒素(コレラエンテロトキシン、コレラ毒素)が腸管上皮細胞に作用して電解質と水分を多量に排出させることで起こります。

Non O1コレラ菌(NAGビブリオ)

Non O1コレラ菌は、NAGビブリオ(non-agglutinable vibrio)、非O1ビブリオとも呼ばれ、O1抗原を持たないこと以外はコレラ菌と全く同じ性状を示す菌の総称で、食中毒の原因菌です。一般にNon O1 コレラ菌の感染による胃腸炎は軽症のことが多いのですが、コレラ菌の産生するコレラエンテロトキシンと類似したエンテロトキシンを産生するものもあり、コレラ様の激しい水溶性の下痢症を起こすことがあります。


ビブリオ・ミミカス(V.mimicus)

ビブリオ・ミミカス(V.mimicus)はコレラ菌及びNon O1 コレラ菌と極めて類似した菌で、白糖非分解という点が違うだけです。ミミカスは食中毒の原因菌で、海水、海泥、魚介類に分布しています。調理していない海産物、特に生のカキの摂取後に下痢を引き起こします。

ビブリオ属菌の中で食中毒を起こす原因菌には他に、V.fluvialis やV.furnissii などがありますが下痢は通常軽症です。V.fluvialis と.furnissiは腸炎ビブリオと混合感染する症例が多く報告されています。

ビブリオ・フルビアリス(V.fluvialis)

ビブリオ・フルビアリス は腸炎ビブリオと混合感染する症例が多く報告されています。下痢の症状は通常軽症です。


ビブリオ属菌の中には食中毒の原因菌以外にも様々な菌がありますが、その中でも下記の2菌種が有名です

ビブリオ・バルニフィカス(V.ulnificus)

ビブリオ・バルニフィカス(V.ulnificus)は沿岸海水や魚介類に分布する菌で、海水、魚介類との接触で感染症を引き起こします。経口感染による一次敗血症型と創傷を通して感染する創傷感染型があり、強い皮膚病変を生じたり、敗血症の腸管外感染を起こし激烈な経過をとることもあります。日本でも散発例が報告されており、抵抗力の弱い人では日和見感染を起こします。患者はいずれも海水や魚介類との接触があります。

ビブリオ・アルギノリチカス(V.alginolyticus)

海水に常在する菌で、海水との接触によって中耳炎、皮膚潰瘍や創傷感染、菌血症を起こすことがあります。


引用頁 http://www.ikagaku.co.jp/bac/vibrio.html

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