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SFシネクラシックスコミュの『サントとブラック・ゴールド』 『Santo en Oro Negro』(『Santo in Black Gold』)AKA『La noche de San Juan』(『Night of San Juan』)

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 『サントとブラック・ゴールド』 『Santo en Oro Negro』(『Santo in Black Gold』)AKA『La noche de San Juan』(『Night of San Juan』)

オープニングはサントがプロレスをしているアニメがところどころ挿入されるなかなかお洒落なもの。これが終わりまして登場したのがプエルトリコの刑務所。単なる刑務所かと思えばさにあらず、なぜか牢屋の中に秘密の入り口がありましてそこから地下通路経由で別棟に行くと犯罪組織のアジトになっているという・・・。

 この斬新な発想、何時ものサント映画とは一味違うようです(笑)。

このDVDはスペイン語音声のみ、英語音声・英語字幕は収録されておりません。私はまったくスペイン語が分かりませんので、この映画はいつもと違ってどこかの奇特な方が作って下さっているサント映画のストーリー解説サイト(英語)を参考にこのレビューをでっちあげております。だから実際の映画を誤解しているところもあるかも知れませんが、その辺はどうぞ、この事情を鑑みてご容赦くださるようお願いいたします。

 平たく言うと、「そんなこと言うんだったら日本語ができるスペインかメキシコのセニョリータを紹介しろ、いや、贅沢は言わない、セニョールでも構わないぞ、コノヤロー」ということでございますね。

 このアジトから全世界の支部に無線で命令が下されます。「ブラック・ゴールド作戦を開始せよ!」これに呼応してニューヨークの支部から金髪青年が出動。妙齢の美女、ヴェネッサ・デル・ヴァリーが率いる(ギルダ・ハドック)世界的石油企業のビルへ乗り込むのです。受付嬢がスペイン語で(笑)「あ、ちょっとあなた、アポイントもなしにどこへ行くのですか」と叫ぶのを無視した彼は会議室へ乗り込みます。まさに重要会議中であったこの社の幹部達はこの闖入者に仰天。そして青年はこんなことを喋りだしたのでした。

 「私はアクアリオ率いる世界的テロリスト軍団の使いである。アクアリオからの命令を伝える。貴社の管理下にある油田全てについて“税金”を支払うのだ。これを拒否すればトンデモない事故が油田に起こるであろう」この時警備員が会議室に飛び込んできます。青年は彼らの手を振り切って窓からダイブ。はるか下方の路上に落下してぐしゃり。脳みそ飛び散るわ、尻から大腸はみ出すわ、新米の救急隊員が「せ、先輩、これは駄目っす、うお、うえええ」「馬鹿吐く奴があるか」なんてことになりそうな死体に・・・と思いきや、なんと青年はロボットであったという・・・。

 忘れないうちに言っておきますが、この石油企業の幹部連は受付女性と同じくみーんなメキシコ人でスペイン語喋っております。

 この異常事態に幹部二人がメキシコへ飛びサントに助けを求めたのでした。サントは頼もしく頷いて「ようがす、あっしにまかせて旦那方は大船に乗った気持ちで安心していてくだせえ。何、事件が解決した暁にはご褒美として銭を下さる、ははあ、それがありがたいこって、せいぜい貧しい子供たちの役に立たせてもらいましょう」でもサント、捜査を始める前にプロレスの試合をやるのでした(笑)。

 相手は実力覆面レスラーのレベルデ・ロホ。サント苦戦しますが、なんとか勝利を収めます。

 さて、この企業のオーナー、ヴェネッサが自宅のアパートでくつろいでおります。大企業のオーナーとはとても思えぬ質素なアパートメントが逆に好感を誘います。人間、ちょっと成功したからといってすぐさま六本木ヒルズに引っ越しては駄目なのです。ここへ尋ねてきたのが彼女の父の旧友であるエンリケ・アルティガス(御馴染みカルロス・スアレズ)。彼とヴェネッサがカクテルなんぞ飲んでくつろいでおりますと、突然二人の悪漢が乱入。スアレズをぼこぼこにしてヴェネッサを拉致してしまったのでした。スアレズは慌てて警察を呼んだのですが、あにはからんや、ヴェネッサが自力で戻ってきたという・・・。こ、これは怪しい。

 さて、プエルトリコ入りしたサント、ホテルの部屋でベッドになにやら変装用のゴムマスクを並べております。サント、その中からチャールズ・ブロンソン風のマスクを取り上げますと、鏡に向ってやにわに自分の覆面を脱ぎ捨てるのです。そしてゴムマスクを被るとやたらに体のごついチャールズ・ブロンソンの出来上がり(大笑い)。サント、この変装でナイトクラブ、エルソンブレロへ赴きます。ここで繰り広げられるのがセクシーな女性シンガー、マルタ・クリスタル(ロシー・メンドーサ)のショー。変装したサント、彼女を熱心に見つめております。マルタの方も彼の正体を知っているようでちらちらと流し目をくれているようであります。

 そしてその後夜の浜辺でデート。この時サントは元の覆面姿に戻っているという・・・。何のために変装したのだとボヤキたくなる私の気持ちが分かるでしょ(笑)。と、ここで襲ってきたのが四人のチンピラ。マルタはいつの間にか水着姿となって激しいカラテチョップを見舞います。サントも大活躍で難なく4人を追っ払ってしまったのでした。その後、キスをするサントとマルタ。

 翌日サントはプエルトリコ警察の刑事、オクタヴィオ(ルイス・ダニエル・リヴィラ)に昨夜の格闘の最中引きちぎった悪漢の服の切れっぱしを渡して分析を依頼します。

 ここではるばるニューヨークからヴェネッサとスアレズが捜査の進展を確かめにやってくるという一幕が入りまして、サント、再びゴムマスクで神父へ変装。件のプエルトリコ刑務所へ向います。警備員に案内されて所内を回るサント。と、その時ある牢屋から「神父様、神父様、病人が苦しんでおります。どうか彼のために祈ってやってくださいまし」サント、願いを聞き入れて牢屋の中へ入るのですがこれが罠だった。これもグルだった警備員にガンと頭を一撃されて昏倒するサントです。彼はそのまま秘密の入り口から地下へ運ばれ、雑然とした倉庫の椅子に縛り付けられてしまうのでした。

 白衣を着た科学者?が現れて警備員たちと一緒になってサントを拷問します。平手打ちしたり、サントの頭の両側から拳でぐりぐりやったりしてサントを苦しめるのです。しかしサントは屈しません。それどころか、「お、おめえたち、さては人間じゃないな、ロボットだろう」と鋭くツッコミます。「ふふふ、神父にしちゃいいカンしているじゃないか。アクリオは我々のようなロボットを200体も保有している。すべて刑務所地下の秘密工場で作られたのだ」 科学者たち、いや、ロボットたちはなおもサントを拷問して、「やい、サントはどこにいるのだ、さっさと白状しろ」サントは「あっしはここにいるぜ!」サント、拷問に耐えながら手を縛っていたロープをほどいていたのです。

 サントはぱっと立ち上がって大暴れ。そして顔に手をかけると神父のマスクをばりばりと引きちぎっています。中から現れたのは勿論、サントの銀色の覆面、ああ、カッコいいってちょっと待てや、こら。さっきチャールズ・ブロンソンに化けた時は覆面脱いでたやんけ、それが神父の時はマスク二重にしてたんかい、いくらサントでも窒息してしまわないか(大笑い)。

 サント、警備員を投げ飛ばします。ガンと床に叩きつけられた警備員の頭がぱっくり割れ、機械が覗くのはあの石油企業のビルから飛び降りたロボットと同じ。

 科学者ロボットはさらに4人のチンピラロボットを呼び寄せます。なぜかそのうちの一体はストッキングで覆面しているという・・・。こんなロボット初めてだよ(笑)。サント、勇敢に戦いこのロボット達を叩きのめしてしまいます。そしてサント、消火器を取り上げ科学者ロボットに水をじゃーっ。さんざん水をぶっかけられた科学者ロボット、ついに動かなくなってしまいました。

 そしてサントは倉庫の隅にぞんざいに積み上げられていたダンボール箱に目をつけます。良く見るとこの薄汚い、ところどころ凹んでいるダンボール箱に「爆発物危険」と書いてあるという・・・(笑)。サント、これに“たまたま”持っていたタイマー付きの起爆装置をセット。ばーっと逃げ出します。廊下を走り、階段をのぼったり降りたり、またまた廊下を走ったりと延々逃げた挙句ようやくアジトを脱出します。直後大爆発が起こってアジトは吹き飛んでしまいました。サントは腕時計型通信機でメキシコ警察の上司へ連絡。「アジトをふっ飛ばしましたがご安心くだせえ。人は一人もあやめちゃおりません」というサントがカッコいい。

 この後海の上で二台のボートが合流して小さな荷物を受け渡します。これが何であるのか、とうとう映画の最後まで分かりませんでした(笑)。

 はい、またまたプロレスの試合。今度はタッグマッチでサントはカリートスというプエルトリコ人のレスラーと組んでおります。野球場特設のリングでなかなか見ごたえのある試合でしたが、結局はサント、カリートス組が2本取ってストレート勝ち。この時観客の中にヴァネッサとスアレズがおります。

 試合の後、オクタヴィオの車でヴァネッサの家まで送ってもらうサント。彼を迎えたヴァネッサ、さっそくお酒などを出してなかなかに良いムード。サント、壁に飾ってある絵画をしげしげと長めて、「ところでヴァネッサのお嬢、あっしはとんと無学で良くわからねえがこの絵のここのところに使ってある絵の具は何色で?」ヴァネッサ、「やあね、赤に決まっているじゃない。情熱のあ・か・よ」サント、何を考えたかいきなりヴァネッサの頭を掴んでぐいと捻ります。露になった耳たぶの下に鈍く輝く金属部品。「おめえもロボットだな。このサントさまの目はごまかせねえぜ!」

 ヴァネッサ、「知られたからには生かしちゃおかないよ」とロボットにしては伝法な口を聞いてピストルを構えます。サント、大ピンチかと思いきやいきなりマルタが乱入。ヴァネッサに襲い掛かります。そしてさらにスアレズがストッキングで覆面をした4人のロボットを連れて登場。「サント、この俺が組織のボス、アクリオだったのよ!」いや、それは言われなくても分かるから(笑)。ストッキングの覆面をしたロボット、これからはストッキングロボと呼びましょう、はサントに襲い掛かるのです。

 ちなみにこの場面でのマルタ、まるで女子プロレスラーがひらひら付のネグリジェ着たような物凄いカッコをしております。こんなカッコで出かけてきたのかしら。プエルトリコの男性がこの色気に惑わされ車で事故を起こしたりしなかったのでしょうか。

 サントとマルタはついにロボットたちを撃退。ヴァネッサロボットは可哀想にマルタの空手チョップで頭をカチ割られてぶすぶすと煙をだしています(笑)。形勢不利とみたスアレズ、車で逃走。戦いが終わる頃を見計らってちょうど良いタイミングでやってきたオクタヴィオの車で追うサント。車中で「どうして彼女がロボットだと分かったんだ」「ロボットは赤と白の区別がつかねえ、あの女、あっしが指差した白い絵の具を赤だといいやがった」ロボット分かりやすい弱点を抱えておりますな(笑)。

 しかし調子が良かったのはここまで。こんなことぺちゃくちゃ喋りながら走っていたものですから、スアレズの車をうっかり見失ってしまったのです。

 さて、再びナイトクラブ エル・ソンブレロにてマルタの踊りと歌。この時のマルタの衣装がさっき以上に物凄くてビキニの紐パンで尻などほとんど丸出し。一昔前のタケダクミコみたいなもんです。ちょっとびっくりします(笑)。

 これが終わって楽屋へ引き揚げるマルタ。そこへサントとオクタヴィオが尋ねてきます。ここで明かされる意外な真実。実はマルタもサントと共に事件解決にあたっていたエージェントだったのですって、そんなこと分かってまさあ(笑)。「えー、そうだったの、ちーっとも知らなかった」と大げさに驚くオクタヴィオの白々しいこと。マルタは「サント、アクリオの部下、ダリオが逃げたわ。彼はスアレズと一緒にヨットで逃げる筈よ、すぐ追いかけましょう」三人はヨットハーバーに赴きます。

 そのヨットの中でスアレズとダリオが人質のヴァネッサをねちねちいたぶりながら酒盛り中。なんでとっとと逃げないのかね、こいつらは。サントはマルタとオクタヴィオを残してヨットに潜入します。中に捕らわれていたのがヴァネッサの親父。この人を解放した後でサント、ヨットのキャビンに飛び込みます。「ややや、お前はサント」叫ぶスアレズ。サントは「おめえたちの所業、天が見逃してもこのサントさまがゆるさねえ、覚悟しな!」ダリオをぼかーんと殴り倒すのです。オクタヴィオとマルタもやってきて、あっさりダリオを捕らえます。スアレズ、これはいかんとヴァネッサを連れてモーターボートで逃走します。サントも丁度上手い具合に係留してあったモーターボートに乗り込んで追跡です。

 しばらくモーターボートによるチェイスが展開されるのですが、ああ、なんということでしょう。ヴァネッサが運転に夢中になっているスアレズの隙を見つけて彼を海に蹴り落としてしまったのです(大笑い)。幸い砂浜がすぐ近くでしたので、スアレズは海から上がって今度は走って逃げるのです。サントもコレを見て海に飛び込み砂浜へ。

 プエルトリコの街でおっかけっこ。時折夜を楽しむプエルトリコの人々の様子がインサートされまして、何がなにやら分からなくなります。そしてサント、スアレズを何かの工場へ追い詰めたのです。スアレズ、銃を乱射、しかしサントには当たらずついに弾を撃ちつくしてしまったのでした。サント、「おめえはロボット工学の天才だ。しかし拳銃に弾が6発しか入らないことを忘れてやがったようだな」スアレズ、お縄となります。

 ラスト、空港でマルタ、ヴァネッサ、オクタヴィオに見送られるサント。彼はヴァネッサから報酬の小切手を受け取ります。これはもちろん、貧しい子供たちのために使われるのですが、タニマチ衆からご祝儀受け取る力士みたいに見えないこともないです。そしてマルタが別れを惜しんでサントにキス。

 サント、セスナに乗り込んで飛び立ちます。エンドマーク。

 ロボットの扱いがテキトーなのが気にかかりますが、それを除けば実に面白いサント映画の傑作。あ、この“この面白い”は世間一般のそれとは随分違っておりますので、妙な誤解はなさらぬように。面白言ったってあくまでもサント映画としては、ということですからね。

 カラー・スタンダード モノラル・スペイン語音声。画質は発色が綺麗ですが、やっぱり暗い場面で何をやっているのかさっぱり分かりません。音質は良好、BGMが綺麗に響きます。OXXO FilmsのDVD。

エロの冒険者
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      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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