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多和田葉子コミュのこんにちは。

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多和田葉子さんの「ヒナギクのお茶の場合」の「枕木」を読んでトリコになりました。多和田さん言葉の選び方、使い方、つなぎ方などが好きです。お話も素敵ですが、エッセイや評論も、鋭くてユーモアもあって良いですよね。


みなさんの多和田さんの作品を読んだ感想など、聞かせていただけたら、幸いです。

コメント(34)

「枕木」の文体は僕も好きです。
電車に揺られていると、目では刻々と通り過ぎていく風景を追っているのだけど、時間だけは退屈にどんよりと停滞していて、そこからつい自由連想を始めてしまうことがありますが、多和田作品にも似たような感覚を覚えます。「枕木」ではないのですが、いかにも多和田文体という感じの、とても好きな一節があるので引用します。

ウィーンを出た夜行列車がこの町に着くのは、十時半過ぎ、あなたはそれまで、この町で時間を潰さなければならない。時間を潰すというのは、なんて嫌な言い方だろう。まるで、時間が蠅であるかのよう。時間蠅という種類の蠅がいる。タイム・フライズ・ライク・アン・アロウ。時間は矢のように飛んでいく。光陰矢のごとし。これをコンピューターに訳させたら、「時間蠅たちは矢がお好き」という訳が出た、という話をつい昨日、読んだばかりだった。しかし、夜行の来るのを待つ間、時間は矢のようには過ぎ去ってはいかない。蠅のように飛び去ってもいかない。まさに、その逆で、かたつむりのようだ。かたつむりの通った後には、一本の光る筋が残る。あれは、触ったら、ねばねばしているんだろうか。線路のように、背後に軌跡を残して。でんでんむしは、電車の一種か。頭から、アンテナが二本、伸びていて、遠くの誰かと通信しているようにも見える。
(『容疑者の夜行列車』「ハンブルグへ」)

「時間が蠅であるかのよう」という一文から「タイム・フライズ・ライク・アン・アロウ」へと矢のように飛んで、コンピューターに翻訳させたら誤訳が出たけど、それはどこかで読んだ話。彼女自身はデンデンムシに連想が行き、さらにそこからデン車やデン波へと誤訳していく……この辺のつなぎ方は多和田葉子の真骨頂でしょう。
彼女は間違った電車に乗ると、不安になりつつもドキドキしてしまうタイプではないかと思います。
長くなってすみません。
>Kyucoさん
ドイツ語で読むとまた違うのでしょうねー。多和田さんの言葉の繋がりのリズムを、ドイツ語でも読んでみたい、と思っていますが、なかなか勉強できず・・・。ドイツ語でしか読めない作品もありますものね。
そうそう、「旅をする裸の眼」は同時にドイツ語と日本語で書かれたんですよね、両言語のとりとめのない反復が行われていたのだと思うと、すさまじいですよね。
始めまして。
リズミカルな感じが好きで初期の作品をよく読んでいました。
しばらく遠ざかっていたのですが、今日のNHKの対談を見てまた新しい作品を読んでみたくなりました。
「かける」の朗読は最高でしたね。ビデオに撮っておけばよかった。
今日のNHKの見ました。
本人がしゃべってるの初めて見た。
何かすてきな人で、予想通り。
まだ『エクソフォニー』読んでないんで読もう、すぐにって思いました。
はじめまして。
多和田さんの作品、めくるめく言葉の世界にはまっています。
昨年の9月にシアターXで高橋アキさんとの朗読パフォーマンスを見てきました。
本人の読む文章を間近に拝見できてホントにドキドキしました。終わってからサインもいただきましたが、ややくねくねとした個性のある字で味があるのです。
NHKで喋っていた内容は多和田作品の、ズバリ核心をついていたように思います。
私は異性愛を前提としないクイアな彼女が好き。
「飛魂」や「球形時間」「オピウム」「容疑者」「裸の目」それから「きつね月」、読む快楽というものを教えてくれる作家ですね。
 過日ドイツ文化センターへ問い合わせたら、招待状を送ってくれまして、4/6朗読会、行ってきました(*さん、書き込み見たのが昨日でお教えできなくてすみません)。
 オール・ドイツ語の朗読会で、聴衆はドイツ人がほとんど。 シャンパンを飲みながら、なごやかに始まりました。
 多和田さんは「旅をする裸の眼」の一部をドイツ語で朗読したり、その他3つくらい朗読してくれました。
 面白かったのは、多和田さんの詩を日本語で多和田さんが読んで、その日本語と似た発音のドイツ語の詩を(司会のドイツ人と)掛け合いで読んでいくセッション。
 多和田さんが日本語で書いた「ことば」という詩を、ドイツ語バージョンでも書いているのですが、そのドイツ語バージョンというのは(音は日本語に似たもので組み立てている・・・つまり日本人が聞いていると空耳アワーみたいなの)、意味は全然違っているようで、客席のドイツ人の中から笑いが起こっていました。
 私はドイツ語まったくわからないですが、多和田・生ドイツ語も独特のリズムがあっていつのまにか聴き入ってしまいました。
 その後、ドイツ語による質疑応答(あゝ内容がわかれば最高なのにー!)、
 さらにビュッフェ形式のパーティーと続きました。
 ドイツの朗読会の雰囲気を垣間見た感じです。

 しかしいつ見ても、多和田葉子はカッコイイ。
 たぶん、また秋に両国シアターXで朗読会(日本語)あるでしょう。多和田さんの朗読会はホントにオススメです。
おじゃまいたします。

私も先日の対談番組で「かける」の朗読に引き込まれました。

このコミュでのみなさんの書き込み、今後もたのしみに拝読いたします。
「文字移植」はそれだけで言葉として完結してして物語から自由であるという感じがします。あるいは物語をやさしく拒絶しているような。「アルファベットの傷口」は物語の長いしっぽがからみついている感じがします。んー、どちらも好きです(笑)。
最近ちょっとしたきっかけで、多和田さんの本を読むことが多くなっています。好きなところは何をどんなふうに書いても読むものを包むようなものがある。というところです。まだもっと読んでみないとわからないけど。。
ところで、古い話ですが、BSでの対談、どこかみられるところはないですかね。NHKとかいけば見られるのかな。。。
ライチさんに同感です。
私も見たいです!BSの伊藤さんとの対談、以前NHKで見たのですが録画しておらず...もしどなかたお持ちでしたらお知らせ下さい。

「かける」の音読がとにかく凄かったのを覚えています。
『きつね月』に入っているのとは少し違っていたような気が。
はじめまして。
コミュに参加させて頂きました。
「旅をする裸の眼」のレヴュー、少し長くなってしまいましたがアップさせて頂きました。
今後ともよろしくお願い致します。
はじめまして。
多和田葉子さんの著作は、妻が所蔵していたのを、ふと読んでみたことがきっかけでした。

非日常的に思える文章と文体、しかし不思議とそこにはリアリティがありました。作為的に構築されたものでない多和田葉子にとってのリアリティが、そこに存在することを感じました。

妻は、多和田葉子の国立在住の時の中学時代の同級生で、その頃、多和田さんから送られた、小説のようなことが書かれた手紙を、現在も大事にしています。
赤さん
コンピューターシステムの例え、は面白いですね。
私も、時に彼女の文体から、そんな一見、無機的に思える(感情を抑えて詩いすぎない行為?)ものを感じたことがあります。
ノイマンやウォルフラムのセル オートマンのようなライフゲーム、フラクタルの自己増殖性を感じることがあります。
(もっとも私はコンピューターシステムについては門外漢)
翻訳という意味ではcompileするという行為でもあるのでしょうか。

多和田葉子は両義的な世界を、やすやすと行き来している気がします。私などは表現するという意味では、境界にとどまることが精一杯のなのだけれど。
赤さん
commentありがとうございます。

彼女の文体には、「自己増殖」というより「自己生成」の方がやはりしっくりきますね。
先の私のcommentにとんでもない脱字がありました

正しくは、赤さんが言い直してくださっていた 
「セルオートマトン」です。
A cellular automaton (plural: Cellular automata)
はじめまして、トマそんと申します。
多和田さんの作品で特に好きなのは、

『きつね月』
『球形時間』
そしていちばん好きなのは
『容疑者の夜行列車』です。

新刊『ボルドーの義兄』もおもしろかったです。

多和田さんの朗読会には、一度だけ参加したことがあります。
詩を読みながら、言葉の書かれたカードを
客席に向かって1枚1枚投げてゆく、という。
カード1枚、拾ってみたかったな。
はじめまして。
コミュニティに参加させていただきます。

特に好きな作品は「容疑者の夜行列車」「三人関係」、それとエッセイ全てです。
ユリイカの多和田葉子特集もとても興味深いお話が満載で楽しめました。
「旅をする裸の眼」がきっかけでドヌーヴを知り、今ではファンになっています。

多和田さんは本当に好きな作家なので、毎回新作が楽しみです。
はじめまして

ぴゅにぷーと申します。
多和田さんの作品を知ったのはそんなに昔ではありませんが、やはり読むなりその作品の自由度の高さと言うか飄々とした所が気になり、ずぶずぶとはまっていきました。『容疑者の夜行列車』『球形時間』が好きです。あっ、でもやはりしぼれません。
少しそれますが、越境という点からはリービさんの作品も読みます。

私も朗読会もぐりましたが、かなり貴重な経験となりました。
どうぞよろしくお願いします。

こんにちは。
私は大学で舞台を学んでいます。今回卒業公演で多和田葉子さんの作品から言葉を紡ぎ、構成し直した作品を上演します。お近くにいる方は是非いらして下さい。


京都造形芸術大学 舞台芸術学科 2期生
卒業制作公演

居留守
【わたしのいるところだけなにもない。】

a.船が陸地に向かって突き出した舌の上を、わたしは身体のつり合いをとりながら渡っていく。

4月に上演した「アルファベットの傷口」(原作:多和田葉子)に続く今作は前回同様、多和田葉子の作品を使用する。

<わたし>とは誰で、どこに居るのか?そして最終的に行きつくこの身体は本当にわたし自身なのか。

■日時
2011.12.23(fri)14:00 / 18:00☆
24(sat)11:00 / 14:30★
※開場は開演の30分前

☆★終演後にアフタートークあり
アフタートークゲスト
☆:和田ながら(したため)
★:橋本優香子 嶋田好孝 (美術工芸学科 総合造形領域)

■会場 || 京都芸術劇場 studio21

■料金 || 無料(予約優先)

■ご予約・お問い合わせ
(1)件名「居留守 予約」
(2)お名前 (3)希望日時 (4)予約人数
を明記の上、下記アドレスにお申し込み下さい。
kbg_irusu@yahoo.co.jp

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