(レーベルインフォより抜粋!) 8bit感&ピコピコ・ゲーム音に萌え〜なコンピュータライズド・ダンスホールMIX 第2弾!1985年、国際経済の舞台ではニューヨークにてプラザ合意が行われ、日本のバブル景気の引き金となったが、その頃、ジャマイカ、・キングストンのゲットーでも、ものすごい革命が起こった。・・・なんて書くと怒られるかもしれないが、レゲエミュージック、さらには今に至るダンスミュージックに与えた影響を考えたら、それも大げさじゃないぐらいの大きな事件だった。「1192作ろう鎌倉幕府」と同じレベルで覚えておいても損はない、「1985カシオトーン革命」のことだ。つまり、それまでバンドが演奏していたバックトラックを、カシオ製のチープなキーボードたった1台だけで、しかもその機材に元から入っているプリセット音源だけで作ってしまったトラック「Sleng Teng」が登場。それまでのレゲエリディムとは手法から音色まですべてが違うこのトラックによって、その後今に至るまでレゲエのトラック制作は「打ち込み」が主流となっていった。85年当時、それまでの人力トラックと区別するために「Computerized(コンピュータ化された、電子化された)」という言葉が使われた。とはいっても「コンピュータライズド」なんて今や当たり前。単体のサンプラーなどを使うことすら珍しくなり、本物のコンピュータ(PC)を使う音楽制作が主流となっている現在からみたら笑ってしまうぐらいの「なんちゃってコンピュータ」だ。だってカシオの安いキーボードのことを「コンピュータ」って呼んでるんだから・・・。しかし!「Computerized Dancehall」っていったら現在進行形のブランニューじゃなくて、やっぱり80年代中期当時の「初期コンピュータ感」。「8bit感」と言い換えてもいいかもしれないけど、なんとも言えずチープでイナタいのに、変に破壊力と麻薬的魅力があるアノ感じ。ジャマイカならではの豪快な「ちょっと間違っちゃった近未来感」みたいな感じ?「Sleng Teng」の誕生によるショックは85年当時から一気に世界中に蔓延し、UK産ダンスホール、USではヒップホップとも結びついてレゲエのスタンダードであり続けてきたけど、この手の音に一番の愛情を注いで、しかもノスタルジーではなく、今の時代の感覚で聴かせてくれるセレクターや作品は、とても貴重なものに思える。なぜ今か?って質問にももちろん答えはある。それは・・・「いつまで経ったってカッコイイじゃん!」ってのももちろんあるけど、レゲエから派生した今のあらゆる音楽をみてみてほしい。UKアンダーグラウンドから発生した「グライム」というムーヴメント、自ら「Sleng Teng」をフェイヴァリットに挙げるMIA、いまやスターになったネプチューンズやティンバランド以降のUSヒップホップ・トラックメイカー達の音楽・・・。それらの、スッカスカなビートにブヨブヨのベースが生む中毒性は「コンピュータライズド」なダンスホールとかなり近い感覚だと思う。さらには近年のアシッドハウス・リヴァイヴァルだって・・・ね?BIM-ONEと名前を改めたe-muraのこのMIX CDは、そんなComputerized Dancehallの一番おいしいところを中心としつつ、その感覚が継承されたジャマイカ以外のダンストラックまで網羅している。もう一度書くけど、こんなMIX CDはホントに貴重だ。 Text by NOOLIO
■RUB-A-DUB MARKET / Profile セレクターe-mura+ジャーゲジョージ&MALの2DeeJay(MC)の3人から成る東京オリジナル・フューチャー・ラガマフィン・グループ。80〜90'sのダンスホール・レゲエをルーツに持ちながら、独自のレゲエアートをクリエイト。そのオリジナルなスタイルは99年の結成以降、進化/深化。これまでアルバムを5枚発表し、フレデリック・ガリアーノ(FRANCE)、フェルミ ン・ムグルーサ(SPAIN)やJAHTARI(GERMANY)、DREAD SQUAD(POLAND)等とも共作をリリースするなど、海外アーティストとの交流も活発化。フジロックフェスティヴァルなど大規模フェスにも多数出演。2011年よりはギターにNisi-p、ドラムに松井泉を迎えバンドセットとしての活動を開始!!ヨーロッパ最大のベース・ミュージック・フェスOUTLOOK FESTIVAL 2011ではPART2STYLE SOUNDと共にアンコールが巻き起こるほどの大盛況のステージングをみせた。現在は各々の活動(客演や楽曲提供、DJ、MC等)も勢力的に行いつつも今後のニューリリースに向け制作中!!
■e-mura トラックメイカー、セレクター。レゲエ / ダンスホールetc.を消化した進化型オリジナルサウンドをクリエイトする異才。現場では、スーパースムースなMIXと、レゲエの枠には収まらない選曲で腰の据わったプレイを魅せる。また、ソロ・インスト・トラックをリリースしたり、Natural Radio Station、Littleへの楽曲提供、UKのブレイクビーツデュオThe Nextmenのリミックスなど、グループ外でも国内外問わず精力的に活動中。
[TRACK LIST] 01. Screw Driver - Computer Rule 02. Daddy Lilly - Computer Track 03. Mikey Murka - Ride The Rhythm 04. Johnny Osbourne - No Sound Like We 05. Nitty Gritty - Zero Their Minds 06. Anthony Red Rose - Care Your Body 07. Thriller U - Juggling 08. Horace Andy - Elementary 09. Horseman - Horse Move 10. Tonto Irie - Cooker Style 11. Lady Junie - Nah Get Punanie 12. Dicky Rankin - Dirty Girl 13. Shaba Ranking - Original Fresh 14. Leroy Gibbons - Four Season Lover 15. Michael Prophet & Ricky Tuffy feat. The 'Hitman' Vangard - Your Love 16. Brian & Tony - This Feeling Inside 17. Sly & Robbie - Bagdad Cafe 18. Interlude 19. Beats International - Echo Chamber(Boilerhouse Mix) 20. Wally Badarou - Chief Inspector(Inspector Dub) 21. Part2 feat. Sandra Merody - Will It Ever 22. M.I.A - Fire Fire 23. Stereotyp feat. Collage - All Di Gal Com 24. Bobby Konders & Massive Sounds feat. Mikey Jarrett - Mack Daddy 25. Ricky Ranking & Roots Manuva - Doogoo Machine 26. Unknown Title & Artist