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天王寺高校 剣道部コミュの<27期通信>[2006.08.06]剣道部懐古録その1

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<あの玉井精一主将(第25期)が抱腹絶倒の巻>

1972年6月XX日
その日は剣道部恒例の新人歓迎トーナメント戦の日であった。

対戦カードの中に、いずれも現在はりっぱな外科医となった
<下間正隆>氏 対 <巽英介>氏 の名勝負があった。

武道において、人は鍛錬を積むことで、守破離(しゅ,は,り)と
成長していくとされる。
「守」とは形にしばられたさま、
「破」とは一歩抜けた状態で、
   新しい考えや工夫が加わり応用のきく段階、
「離」とは独自の世界を創造する名人の領域。
要約すれば、
守−形を守る段階(初心)/
破−形を破る段階(達人)/
離−形を離れる段階(名人)
となろう。

だが、<下間正隆><巽英介>御両人は、剣道の天才であった。
はなから、「守」「破」を通り越し、
いきなり、「離」の域に達していた。(つもりだった?)

審判の「はじめっ!!!」のかけ声と共に、
後世に語り継がれる激戦の火ぶたがきっておとされた。

"あうんの呼吸"とも言うべきなのか、二人とも最初から、
<間合い>や<駆け引き>などはすっとばし、かかり稽古状態
へと突入した。
打突は止むことなく、とにかく"当ったらもうけもん"と
ばかりに二人とも竹刀をぶんぶん振り回した。

観戦の人たちは、みな「剣道の試合て、こんなんだったかな?」
と首をかしげながら試合の行方を見守っていた。

途中で、<下間正隆>氏の面の中の日本てぬぐいが、ずれ落ちて、
眼前をおおいつくし、目隠し状態になってしまったが、なぜか
"待った"がかからず闇試合が続行された。コテなのかメンなの
かドウなのか、ハッキリしてくれと審判もお手上げであった。

と、突然、泣く子も黙ると言われた伝説の鬼主将<玉井精一>
先輩が、不覚にも「ぶぅっー」と吹き出して、大声で腹を抱えて
笑いはじめたのである。すると、それまで緊迫していた道場内
の雰囲気がガラガラと崩壊し、セキをきったように笑いの渦が
広がった。
「そうか、やっぱり、この試合はどこかおかしかったんだ」と
みんな納得した。

<高橋>先輩や<藤澤>先輩ら2年生の方々は、「おいっ、玉井さん
が思い切り笑ってるぞ」と目配せしあった。

さしもの長い闘いが終わった。どちらが勝ったとか負けたとかは、
もはや小さな問題であった。観戦者全員が、二人の健闘を称えて
拍手喝采した。(スタンディングオベイション)

試合後、<玉井精一>主将は、笑いすぎてあふれでる涙を拭きなが
ら、「剣道の試合見て、こんだけ笑わせてもろたんはじめてや」と
<野口>先輩に語っておられた。みんなが<玉井精一>主将の意外な
人間的側面を垣間見た瞬間(とき)であった。

以上

コメント(1)

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万博会場の"太陽の塔"や"芸術は爆発だ"でおなじみの
岡本太郎が、森進一・森昌子の結婚披露宴に招かれ、
来賓として祝辞のスピーチをしたときのこと。

マイクの前で両手を広げて、カッと目を見開き、天を
あおいで、1分以上が経過した。静まり返る場内。
頭の血管が切れて倒れるのではないかと、聴衆は冷や
冷やものであったが、岡本太郎は何かを必死に思い出
そうとしている風であった。

やっと、岡本太郎が重い口を開いた。森進一の顔を見
つめながら、
「きみは森くんだっけ?」
スピーチはこれだけだった。
こんな失礼な祝辞が許されるところが芸術家の特典か
もしれない。
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このエピソードから思い出した話を一つ。
またまたご笑覧ください。


<"ヤクルトおばさん"広瀬正人の天国と地獄の巻>

我々の年代で、運動神経最強と言えば<岡部繁明氏>、
スタミナ一番と言えば<広瀬正人氏>がダントツだった
のではなかろうか。
<広瀬正人氏>は単純で純粋で表裏(おもてうら)のない
まっすぐな性格で、人間的には本当に愛すべき人物で
あった。

しかし、彼には一つだけ重大な欠陥があった。
日本語がちょっとおかしいのである。
一日に一つは珍妙な言葉を発するので、深刻な場面で
は、彼にあまりしゃべらせないように注意しなければ
ならなかった。

さる合宿において、戸部先生と同期でおなじみの大黒
(だいこく)先生と<広瀬正人氏>の最長不倒の地稽古が
行われた。
実際、闘いは軽く1時間以上にも及び、これほど長く
激しく果てしない稽古は、後にも先にもなかったと思
われる。どちらが先に倒れるかお互い意地になってお
り、太鼓の音が「ドンッドンッ」と鳴り響いて、高橋先
輩の「やめーっ」のかけ声でやっと呪縛から解放された
のであった。
こんな長時間の稽古に耐えた<広瀬正人氏>の体力・気
力は大したもので、さすがである。

さて、その夜のミーティングにおいて、きょうの稽古
に関する感想を求められた<広瀬正人氏>は、大黒先生
に向かって最敬礼した上で、"決め"の言葉を言い放っ
た。

「いやぁー、きょうは本当にまいりました、
大仏(だいぶつ)先生!!!」

それを聞いていた部員一同が、全員吉本新喜劇みたい
に、ずっこけたことは言うまでもない。
吹き出しの絵には、宝船の上で大黒様の代わりに木刀
を持って立っている大仏殿の姿が浮かんでいた。

仏にされてしまった大黒先生は苦笑するしかなかった。
<広瀬正人氏>本人は自分の言い間違いにはとうとう気
づかず、自分の話が単に"受けた"と思い込んだようで
あった。


以上

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