評価 W村上 小説、エッセイ、 ノンフィクション の他、翻訳も手がける。翻訳文体の影響が見られる文章と、多彩な比喩に特徴がある。村上龍と共に「W村上」と呼ばれ、日本の現代文学の新しい世代の作家として注目を集める。 アンチの原因 1987年に『ノルウェイの森』がベストセラーになった時には、若い女性に人気の流行作家としての一面が強調され、一部には安易な恋愛小説だと批判する文芸評論家もいた。この後遺症とでもいうべき状況は今でも根強く日本に残り、アンチを生み出す原因のひとつともいわれる。 海外での評価 より良い執筆環境を求めて、ヨーロッパやアメリカに生活の拠点を構えたり、取材を兼ねた旅行など海外で活動する機会も多い。よしもとばなならと並んで、多くの作品が外国語に翻訳されている。1996年に『ニューヨーカー』で11ページに及ぶ特集記事が掲載され、2005年には『海辺のカフカ』の英語版Kafka on the Shoreが『ニューヨーク・タイムズ』の"The Ten Best Books of 2005"に選ばれるなど、海外での評価は極めて高い。 特に「平易な文体で高度な内容を取り扱い、現実世界から非現実の異界へとシームレスに(=つなぎ目なく)移動する」という手法は「春樹チルドレン」と呼ばれる作家たちを、日本はもちろん、アメリカなど諸外国で生み出している[3]。 フランツ・カフカ賞 2006年3月、フランツ・カフカ賞受賞が決定する。同賞は、2004年にエルフリーデ・イェリネク、2005年にハロルド・ピンターが受賞しているが、両者ともにその年のノーベル文学賞を受賞しており、ノーベル賞の行方が注目されたものの、2006年度ノーベル文学賞はトルコのオルハン・パムクが受賞した。10月、プラハで行われたフランツ・カフカ賞の授賞式に陽子夫人とともに出席。式前には初めての記者会見も行い、受賞の喜びやカフカの作品について語った。曰く、15歳のときに『城』を読み、大きな衝撃を受けたという。『海辺のカフカ』は彼へのオマージュである、とのことである。