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高齢者情報コミュの88.オタクの高齢化が日本経済と文化を復興させる可能性〜オタクの老後

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60代以上はお金持ち。彼/彼女たちに金を使わせろ!
日本経済がなかなかヘタレな状況から抜け出せない原因を、今回はちょっと別の側面から考えてみたい。実は日本人は結構、カネを持っている。個人金融資産の総額は世界トップレベルだ。ところが、残念なことに、これら資産はひたすらストックされて表に出てこない。つまり流通していない。それが結果として経済停滞という事態をもたらしている(活況にある中国、韓国、アジア諸国の消費活力は非常に高い。稼いだカネはせっせと使っている)。ということは、日本人が持ち金を積極的に使うようになれば、経済は復興する。

では、どうすればいいのか?それは、あたりまえの話だが高所得者にターゲットを向け、カネを落とさせればいいということになる。とりわけカネを持っているのに使っていない層を狙いにする。そしてその層こそが六十歳以上の年代だ。この層は個人金融資産の六割以上を所有している。住宅ローンなども終わっていたりするので借金も少ない。その一方で、支出は30〜60歳よりも二割以上も低い(つまり可処分所得をデッドストックにしている、日本経済停滞の元凶的存在ということになる)。しかも、この層は団塊世代を含んでいるので、かなりの人口に及ぶ。

ここから金引き出すグッドな方法がある。しかも、政府が考えるような税制的な側面でこれら年代に圧力をかけ、カネを絞り出すという方法、つまり”北風理論”ではなく、自分からカネを積極的に出したくなる”太陽政策”で。それは、オタクに目をつけることだ

オタク時代の出現
オタクという言葉が初めて指摘されたのは83年。エッセイストの中森明夫がコミケで相手のことを名前や「キミ」などと呼ばず「おたく」と呼んでいたころから名付けられたのがその始まりだが、この時、オタクと名指しされた年齢が二十歳過ぎの若者だった。と言うことは、初代オタクはもはや50代に達している。そして、オタクは今や「社会的性格」、つまり日本人のほとんどが「オタク成分」を含有するようになった。少し古いデータだが2005年の野村総研が試算した時点で、オタク市場は2800億。そして、日本人がこれからもどんどんオタク成分を増やしていくと言うことを考えると、もはやオタクというのはある種の文化と言ってよいだろう。

そういえば元首相の麻生太郎はマンガオタクだったし、この間自民党総裁選で党員から大量得票を獲得した石波茂はミリタリーオタク。同様に元首相だった鳩山由紀夫に至っては自らオタクであることを自負し、それを売り物にすらしていた(『オタクエリート』(ビブロス、2005年)というムックの表紙を飾っている)。そして、オタクの殿堂である秋葉原は”アキバ”と呼ばれ渋谷や銀座よりはるかに最先端でファッショナブルなプレイスとして位置づけられている。時代は、今やオタクなのである。

で、単純なことなのだが、あと数年経つとオタクは60代に達することになる。そう、いわゆるシルバー世代への到達だ。しかしオタクは若い頃だけに該当する世代的なものではもはやないので、60代になってもオタクはオタク。その成分を保持し続けるだろう。つまりマンガ、アニメ、フィギュアなどサブカルチャー、消費物に戯れ続ける。そして後続世代もすべからくオタクとなるだろうから、その頃オタク市場はとっくに一兆円を超えているはずだ。いや2012年の時点ですでに超えているかもしれないが?

とはいっても60代というのは、一般には仕事リタイヤ。余生である。つまり、オタクのまま結婚し、子供を産み、子育てを終える年齢。それでも、繰り返すようだが、「おたく」スピリットだけは現役のままだろう。

シルバー・オタク市場の出現
僕は90年代初頭に「マンガ世代は年をとってもマンガから離れることはなく、それにあわせて新たな市場が生まれるだろう」と雑誌に書いたことがある。その時、予言したのは『少年ジャンプ』『ヤングジャンプ』に続く高齢者向けマンガ雑誌『シルバージャンプ』の出現だった。だが、この予測は外れた。だが、これは実はとっくに出版されていると言ってもいい。なんのことはない。『ヤングジャンプ』の読者層がそのまま持ち上がっていくという現象が起こったからだ。それを如実に示すのが『ビッグコミック』『ビッグコミック・オリジナル』だ。ここにはオタク第一世代が親しんだマンガがいまだに連載されている。「浮浪雲」、「ゴルゴ13」,そして「課長島耕作」改め「社長島耕作」。これって、とっくに『シルバージャンプ』状態。こうなると全世代に渡るオタク市場の中に、第一世代向けオタク市場もまた登場することになる。

「オタク老人ホーム」の提案〜日本経済もオタクもみんな幸せ! こういった高齢化したオタクのために、こんなサービス業を始めたらきっと儲かるのでは思うものがある。それは「オタク老人ホーム」だ。つまり、特定のオタクに対象を特化した老人ホームを建設し、そこにオタクたちを収容するのだ。たとえば”鉄道オタク向け老人ホーム”。もうここは”鉄っちゃん”だけが入居を許される施設とする。もっとも鉄っちゃんだけでは幅が広いので、さらに分野を狭めて、たとえばNゲージ専門とかにする。

で、施設も完全にテーマパーク化し、外観内装とも鉄道で溢れた”鉄分の濃い”施設にする。館内にはNゲージのレールが所狭しと敷かれている。当然、ジオラマ部屋も用意。入居者は採用試験を実施。また、すべてのコレクションの持ち込みを許可する。

さて、こうなると世のNゲージ系鉄っちゃんたちは、老後を「余生」として老人ホームで過ごすなどとは考えなくなる。むしろ、あの老人ホームでひたすら鉄っちゃんを続けよう、鉄分を補給し続けよう、しかも同好の士ばかりで構成された場所で、と考えるようになるのだ。もう毎日がNゲージ状態。こりゃ、間違いなく楽しくてたまらないんじゃないか。ようするにオタク魂を炸裂させながら、気がつけば死んでいたというハッピーな環境を作ることが出来るのだから。

ただし、死亡の際には自らのコレクションの全てを施設に寄付する誓約書を書かせる。そうすることでこのNゲージ老人ホームは博物館=アーカイブと化し、それがますます後続の鉄っちゃんたちの人気を集める理由となる。自分のコレクションが未来永劫残るということも、その人気に拍車をかけることになるだろう。そこに、Nゲージマニアが次々と見学者として訪れるようになれば、今度は鉄ちゃんたちは、喜び勇んで彼らを迎えてレクチャーをし、最後まで社会的役割を与えられるという幸せな余生を過ごすことができるようになるだろう。

そして、この管理者がやはりオタクによって担われる。こうなると、これを経営する側も施設に付加価値を与えることが出来るわけで、事業の運営としても好都合だ。なんといっても、オタクたちは自らが牴触する分野への金銭の投入には惜しみないという傾向もあるわけで。この手のオタク老人ホームを細分化させて、様々なジャンルのものを用意する。価格は高めの設定でイイ。オタクたちは、全財産を投げうって、この老人ホームに入居しようとするはずだ(鉄ちゃん同士が方針を巡ってエキサイトし、事件沙汰なんてことも副作用として、当然、出現するだろうけれど)。

こうなると、オタク老人たちはそのオタク係数をさらに上げ、次々と個人資産をこの施設にせっせと投資することになるので、カネがバンバン日本経済を流通するようになる。そして当の本人たちも、そうすればするほど楽しい日々を過ごすことが可能になる。これで日本経済も、オタクの老後も万々歳というわけだ。

文化発信の拠点に
いやいや、さらによ〜く考えると、こんなことも言える。 このオタク老人ホームのアーカイブは時代とともに膨大なものとなり、まさに老人ホームが「オタクの殿堂」となっていく。で、これって究極の文化じゃないの?こうなると先ず、世界中の鉄道オタクが日本の老人ホームで余生を過ごすことを目指す。そして次に、資本はこれをビジネスチャンスと捉え、このオタク老人ホームは世界フランチャイズ化していく。ということはオタクの「老人力」を媒介として世界中にオタク文化が普及するのだ。こうなると百年後、今のヨーロッパやアメリカを凌駕する文化輸出国日本が誕生しているかもしれない。もちろん世界に誇るOTAKU Cultureとして……。
どなたか、こんな老人ホーム、そろそろ考えませんか?というわけで、今回はちょっとファンタジーにしてみました。

2012年10月12日 新井克弥
http://blogos.com/article/48286/?axis=g:0

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