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コイサン堂・支店コミュのテレアとサンタクロース

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「サンタさんはいるよ? だってテレア見たことあるもん」
 もう何度目になるだろうか? そして信じてもらえないのも何度目だろうか? それでもテレアは決して自分の主張を曲げたりはしなかった。
「テレアちゃん…何度も言ってますけど、それはサンタさんじゃなくて、テレアちゃんのお母さんだったんですよ」
 苦笑しながら、諭すような口調でエナが言った。
「…沢山いたという女のトナカイも、きっと幻…されど幻」
 淡々とした口調で、フリルもエナに続いた。
「だからそうじゃないのに…レリスお姉ちゃんは信じてくれるよね?」
 救いを求めるような目で、テレアはレリスを見ながらそう言うが…。
「そうですわね…テレアちゃんが嘘をつくとは思えませんし、信じてあげたいのは山々なのですが…」
 頬に手を当てながら、レリスが言葉を続ける。
「エナさんの言うとおり、サンタはテレアちゃんのお母様の変装かもしれませんし、フリルちゃんの言葉どおり、トナカイも夢の中の出来事かもしれませんし…なんとも言えませんわね」
 テレアの言うことだし、何とかして信じてあげたいレリスではあるが…あまりにも不確定要素が多すぎるため、どうしても半信半疑になってしまうのだ。
「うぅ…もういいよ…テレア、もう寝るね…おやすみなさい…」
 悲しそうな顔でそう言うと、テレアはがっくりと肩を落としながらフラフラとおぼつかない足取りで自分の部屋に向かって歩いていった。
 場を包むなんとも言えない静寂。
「あの…エナさん」
 その静寂を破ったのは、レリスだった。
「わたくし、やはりテレアちゃんが嘘をついてるとは思えないですわ」
「そりゃあ、私だって信じてあげたいですけど…内容が内容ですからねぇ…」
 白いおひげのサンタクロースに会ったと言うならまだ信じる気にはなるが、肝心のサンタが女で、しかもトナカイたちまでもが女だというのでは、信じろという方が無理な話である。
「実際にその場を見にいければいいんですけどね〜」
 エナが溜息混じりに言ったその言葉で、
「…あっ」
 フリルは妙案を閃いた。


「えっと…要するに…」
 唐突にコイサン堂に呼び出された茶エナが、眉間にしわを寄せながらエナたちが言った言葉を簡潔にまとめていく。
「テレアちゃんが本当にサンタに会ったのかどうかを、過去に行って確かめてみたい…そういうわけなのね?」
 3人が一斉に頷く。
「えっと…これは前にも言ったことなんだけど、時間跳躍自体おいそれとやってはいけないし、もしもタイムパラドックスが…」
「えーいいじゃん! 私だって気になるよー! テレアちゃんが本当にサンタに会ったのかどうか」
 茶エナの言葉を遮ったのは、一緒についてきた茶エナの妹のユナだった。
「それにお姉ちゃんだって気になるでしょ? いないと思っていたサンタが本当はいるかもしれないんだよ?」
「それは…気にならないと言ったら嘘になるけど…でも…う〜ん…」
 過去のバレンタイン事件、18歳のテレアを現代に連れてくるという行為…そのどちらもが禁則に関わる行為である。
 タイムハンター本部にばれたら始末書物だが、どうにかばれずにやり過ごすことが出来た。
 しかしながら、そんなことが運良く何回も続くとは思えない。
「エナちゃん、お願いします!」
「…茶ナっち、お願い」
「わたくしからもお願いいたしますわ」
「お姉ちゃん、お願い!」
 全員が真剣な眼で、茶エナに懇願する。
「あう…えっと…」
 しかし結局のところ…
「…わかったわ、皆がそこまで言うのなら…」
 茶エナは、相変わらず押しに弱かった。
「それに、本音を言うと私もちょっと気になるし…ね」
 そう言ってバツが悪そうに笑う茶エナに釣られて、全員が声を上げて笑った。


「それで、テレアちゃんがサンタを見たのは何年前のクリスマスなのかしら?」
「えっと…たしかテレアちゃんが7歳の時だって言ってましたから…今から三年前の12月24日で
間違いないと思います」
 エナの言葉を聞きながら、茶エナが時空転送装置にコマンドを打ち込んでいく。
「最悪サンタクロース会えなくても、3年前のテレアちゃんを見られるのですから、ちょっと楽しみですわね」
 レリスは柄にもなく、ちょっとワクワクしてきていた。
「…レリっち、子供みたい」
 そんなレリスの様子を見抜いたフリルも、どことなく楽しそうだった。
「でもでも、楽しみだよ。もしもサンタがテレアちゃんの言うとおり女の人だったら、世紀の大発見だよ!」
「もう、ユナったら……さて、準備が出来たわ。今から時間移動をするから、決してお互いの手を離さないでね?」
 手を繋ぎ合い、数珠繋ぎのような状態になったエナたちが一斉に頷いたのを確認して…
「それじゃあ…3年前の12月24日夜11:00へ…転送開始!」

 …こうしてエナたちはテレアの思い出のサンタクロースを見極めるべく、3年前の12月24日に旅立ったのである…。


軽い短編小説…と呼ぶのもおこがましいですが…まあ会員特典みたいなものです(^^;
すぐに終わるお話ですが、楽しんでいただけたら幸いです。

コメント(2)

ウチは幼稚園入る前までサンタさん信じてましたー。
めんどくさくなった親によって子供の夢は粉々に砕け散りましたがw

こんなとこで小説読めるなんて会員?でよかったw

でも過去に行く時点で落ちが読めてしまいますね。
いや、実は引っかけで別のオチがあるのかもですがここで色々書くとコイサンさんが書きづらくなりそうなので控えておきます。
あー、これって戯れ言と連動してたんですね(今見て気づいた人)

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