ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

♡ ATT♡コミュのATTバトルロワイアル 第三十五話【胴回し回転蹴り】

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ATTバトルロワイアル 第三十五話【胴回し回転蹴り】







くによし「・・・・こ・・・これは・・・?」




全力で走り現場へと辿り着いたくによしの目の前に絶望的な光景が広がる。

大きな爆音の後、その場には二人の人間がいたのだが。


一人は悠然と立っており、もう一人は全身をズタボロにされながらその場に突っ伏して既に息絶えていた。


二人のうち立っていた方の人間がくによしに気が付きくるりとこちらを向いた。

そして彼に話しかけてきた。








をこ「・・・・やぁ、遅かったじゃないか」








をこである。

ダイナマイト相手に善戦したもののニムラは殺されてしまっていた。








くによし「・・・・お前がやったのか?」








震える声をそう搾り出したくによしに対してをこは一瞬きょとんとした顔を見せた。

そしてすぐにニヤ付いた顔に表情を変えると口を開く。







をこ「当たり前じゃないか、他に誰がやるってのよ?」







くによしを鼻であざ笑うかのようにそう答える。

その言葉を聞いたくによしは無意識に両拳をぐっと握りこんだ。







くによし「てめえ!絶対に許さんッ!」







くによしは怒りの眼差しでをこを睨みつけるとをこに人差し指を突き立てた。








をこ「・・・・・全裸で何言ってやがる。」








をこは呆れたようにその言葉を受け流す。

そして小さくため息を吐くとジャケットに左手を突っ込むと数本のダイナマイトを取り出す。







をこ「・・・・さぁ次はお前の番だな」







をこが顔を上げくによしをゆっくりと睨みつけた。

ダイナマイトとは逆の手にはライターを持っている。







くによし「・・・・・クソッ」






導火線にライターが近づく様子に舌打をするくによし。

流石に武器なしで対抗できる相手ではない。

しかも全裸である。







をこ「あっはっは!もう変態の相手は飽きた!さっさと死んでもらうぞ!!」







後ずさるくによしの様子を見てをこが遂にライターに火を点けた。

まさに絶体絶命である。







をこ「死にさらせぇぇぇぇ!!くによしぃぃぃ!!!」






くによし「・・・・ッ!!」







大きな叫び声とともに火を導火線に近づけるをこ。

その時であった。














をこ「・・・・・・!!」








くによし「・・・・・・?」









をこの動きが突然ピタっと止まる。

何かに逆らっているかの様に苦しそうな表情を見せる。

彼は全身でもがきながらうめき声を上げた。






をこ「・・・・なんだ・・・体が動かん・・・!!」






両腕を誰かに掴まれているような感覚を覚える。

誰かが自分を破戒絞めしているのは間違いない。

当然自分の背中には何もついていない。


しかし直後その何も無い空間から声が聞こえた。








*「そこまでだ・・・ジュラー!!」








くによし「ゆういちッ!?」







対峙していた敵の真後ろから突如聞こえた親友の声にその名前を呼ぶくによし。

呼ばれた事に反応したかのように、透明であった何も無い空間からうっすらと姿を現していく身長187センチの男。

その姿が完全に肉眼で確認出来るようになった時、彼は再び口を開いた。






ゆーしゃん「くによし、助けに来たぞ・・・・ちゅーかこいつ・・・・・殺るやろ?」






破戒絞めをしながらいつもの鬱陶しいきょとん顔である。

しかしくによしにとってはこの上ない援軍であった。







をこ「・・・光学迷彩だ・・と?」







身動きが取れないをこが悔しそうに声を絞り出す。

そのをこにゆーしゃんは自慢の身長で見下す様に視線を向けた。

そして少し体を屈ませると耳元で呟くように口を開いた。







ゆーしゃん「(引き笑い)・・さぁて、をこ、お前のトドメを刺すのは実は俺じゃない。」






をこ「・・・・何!?」







ゆーしゃん「是非ともお前を自分の手で殺したいって奴がいてなぁ・・・」






をこ「・・・・誰だそれはッ!・・・クソ!離しやがれ!!」







暴れるをこに対し更に関節をキメ、力を込めたゆーしゃんは合図をするように自分の左方向に顔を向けた。

すると合図をした方角から誰かが草むらを掻き分けゆっくりと近づいて来る。

その人物とをこの視線が交錯した。

その瞬間、をこが驚きのあまり声を上げる。







をこ「・・・まさか、・・・・何故お前がここに・・・!?」




彼の視線の先にいた人物が落ち着いた雰囲気で口を開いた。








*「よくやったわ、ゆーいち」









シュバッ!!!






そのセリフが終わるか終わらないかという刹那の瞬間、近づいてきた人物の体を大きく捻りながら放った【胴回し回転蹴り】がをこの首を的確に跳ね飛ばしていた。

その足には鋼鉄で出来た具足のようなものが装着されており、その武器に返り血が飛び散る。

足技のセンスに加え、その打撃力を何十倍にも高めるこの武器はこの人物にとっては鬼に金棒のアイテムであった。

頭を失い制御の利かなくなったをこの胴体は激しく血を吹きながらゆーしゃんの手をするりと抜け落ちる様に地面に倒れていった。

倒れたをこの死体の延長線上にくによしとその人物の視線が重なる。

目の前であっと言う間に起こった出来事に困惑しながらくによしはその人物に対して恐る恐る口を開いた。







くによし「あ・・・う・・・元気?」







くによしの咄嗟に出た一言に対しその人物は蹴りを放った後も片足だけで全身を支えたポーズのまま呆れるように言葉を返した。









きっこ「・・・・・・あんた、何油売ってるのよ」









激化するバトルロワイアル。

20年度入学生が徐々に集結しつつあった。










【きっこさん 武器・レッグガントレット】





ニムラ 脱落

をこ  脱落



【残り 53名】


続く

コメント(10)

ゆーしゃん笑える(笑)
特徴よく捉えてるね。
てゆーか私がでてきたー冷や汗
絶対侮辱する気でしょボケーっとした顔
おきく
おきくさんの蹴りは世界一ぃぃぃぃぃッ!!!!

さぶろう
彼女の蹴りは風呂場の戸をぶち壊し、サーフを廃車にする。
お風呂は違うって言ってんのに。

人権侵害で訴えれるよ、これ。
おきくさん
あれ?風呂場は違いましたっけ?
じゃあ僕も報道の自由の権利を振りかざして対抗しますッ!
しかしこのままではこの物語の登場人物全員に訴えられそうだ・・・。
あーみー
残念、彼女は天に召されたのよ・・・、ナゴヤ球場で見たあの頃のままに。

ポメ
ジュラー。
たまに白亜〜って鳴きます。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

♡ ATT♡ 更新情報

♡ ATT♡のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング