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♡ ATT♡コミュのATTバトルロワイアル 第二十話【凶器と狂気】

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ATTバトルロワイアル 第二十話【凶器と狂気】










じゅん「・・・・動くと撃つ、・・・・動いても撃つ。」

鋭い目つきでショットガンを構えるじゅんちゃん。

その目の中にはATT最凶の死神が映っている。




黒部「じゃあ動こうかしら♪」

その様子を見た黒部は自分に向けられた銃口をあざ笑うかの様にそう答えるとふわりと後方に飛び退いた。

細身の華奢な体からは想像がつかない跳躍力で一気に間合いを開く。






ガウン!ガウン!






その瞬間。

じゅんちゃんは黒部の動きに合わせて発砲した。





黒部「あはは、怖い怖い!」

笑顔で後方の茂みに身を消す黒部。



どうやら、間一髪の所でかわされてしまった様だ。



じゅん(・・・チッ、当たったと思ったんだが・・・。)



ジャコッ!



舌打ちをしたじゅんちゃんは両手でショットガンをリロードした。




じゅん(・・・・まあいい、次に俺に近づいた時がお前の最後だ。)


意識を集中すると、その場に膝を折りいつでも反応出来る体勢を作る。

万全の体勢で黒部を迎え撃つ為に。


そしてゆっくりと瞼を閉じた。

全ての意識を耳に集中させる為に。

黒部が動いた時に発する僅かな音を聞き逃さないように。



じゅんちゃんの集中力が高まっていく。



じゅん(・・・何処からでも来やがれ!!)



耳が痛くなりそうな沈黙の中。

彼の感覚の冴えが最高値に達した瞬間だった。

彼の耳は前方から破裂音を捉える。






バァァァン!!






じゅん(・・・この音は!!)


突如響いた破裂音にじゅんちゃんは感覚的に体を仰け反らした。

その体を反らしたタイミングと同じ瞬間。

彼の頬を何かがかすめていった。



じゅん「うおっ!!」



彼の右頬から血が噴出す。

頬をかすめて行ったのは間違いなく銃弾であった。





バァァン!バァァン!バァァァン!!





そして立て続けに発砲される。




じゅん(あいつ!?銃まで持ってるのか!?・・・しかもこの無駄にデカい破裂音は・・・・)



じゅんちゃんは体勢を立て直すとすぐ隣の茂みに飛び込んだ。

そして銃弾が飛んできた方向に盾になる木に背をつけるとショットガンを握りな直し、ギリっと歯軋りをした。




じゅんちゃん(・・・デザートイーグル!!)




じゅんちゃんの額に汗が伝う。

流石に彼も相手が銃を持っているとは思っていなかった。

そう、ヤマゲから黒部が奪った銃である。

じゅんちゃんの全身を危うく死に掛けたという恐怖が突き抜けた。





じゅんちゃん(・・・・しかし、分が悪いのは黒部のほうだ・・・)




じゅんちゃんは極限の状況の中、自分の武器と相手の武器の特性を計算し始める。


デザートイーグルは発売当時、最強の威力を持つ拳銃用弾薬とされ、現在でも一般販売される自動拳銃としては最大の威力を持っている。

この最強の自動式拳銃にじゅんちゃんの持つショットガンが勝っているのは何処だろうか。

それは有効射程である。

デザートイーグルは有効射程が約80メートルであるが、ショットガンは120メートルまでは射程内であるのだ。

つまり黒部がじゅんちゃんを攻撃するためにはじゅんちゃんの射程内に入ってくる必要がある。

黒部は必ず自分からから仕掛けるしかないのだ。

そしてショットガンは接近戦にも強い。

標的が近ければ近いほど100%に近い確率で命中する。






じゅんちゃんの中で結論が出た。






じゅん(・・・黒部が近づいて来るのを迎え撃つ、・・・そして被弾しようが刺し違えてでも殺す!)





決心は着いたじゅんちゃんの集中力が再び高まる。

息を潜めると再び迎撃体勢を取った。

気が狂いそうになる緊張感と緊迫感が辺りを支配する。

周りには風の音のみが響いていた。






じゅん(・・・・何処から来る・・・・何処から・・・。)






数分経過しただろうか。

連射してきた黒部にもあの後動きは無い。

こういう場合、先に見つかった方がやられる。


殺気を殺し、辺りの視界をゆっくりと見渡すじゅんちゃん。

先ほどの風の所為なのか、真上の雲間から月光が差し込んできた。

少し顔を上げると視界の端に目映い三日月がチラリと映り込む。





じゅん(・・・三日月か・・・・。)





視線を再び水平に戻すじゅんちゃん。




が、次の瞬間、違和感に気付く。







じゅん(・・・しまった!!今日は満月・・・!!)






咄嗟に真上に顔を上げショットガンを構えた。








ズバッ!!!








が、構え終わった後にはもう自分の背中から腹部に先ほど見た三日月が貫通していた。






じゅん「がはぁ!!!・・・・お前・・・・何故銃をを使わな・・・。」





激しく血を吐くじゅんちゃん。

月光を浴び美しく光っている大鎌を持った手に力を込め、じゅんちゃんを妖しく見つめた黒部は優しい口調で口を開く。






黒部「・・・・デザートイーグルの弾数は7発、・・・さっき使い切っちゃったのよね。」






じゅん「・・・・バカが」






黒部「フフフ・・・バカにやられてる様じゃねぇ♪」


そう言うと黒部は鼻歌交じりにじゅんちゃんに刺さった大鎌を引き抜こうとした。















が、大鎌はピクリとも動かなかった。

腹から貫通していた鎌の刃はじゅんちゃんの右手が渾身の力を込め握り締めていた。






黒部「・・・ちょっと・・・離してくれる?」


少し不機嫌そうな表情を見せる黒部。

そんな黒部に向かってじゅんちゃんは大量の血を流しながらニヤリと唇を吊り上げた。






じゅん「・・・・なぁバカ黒部・・・・お前・・・絶対に避けられない攻撃って知ってるか・・・?」


震える声でじゅんちゃんが話す。

雲間から出た月明かりが二人を一層明るく照らした瞬間、じゅんちゃんは両目を見開くと自分の左手に全力を注ぎ大声で叫んだ。







じゅん「ゼロ距離射程のショットガンだ!!!」








黒部の腹に向けて銃口を突きつける。







黒部「・・・!?」







じゅん「お前も死ねぇぇぇぇ!!!!!!!!!」


そう叫ぶと同時にじゅんちゃんの左手の指が引き金を引いた。








バァァァァァァァン!!!!!!!!








激しい爆音と共に火花が飛び散り二人が宙を舞った。

周りに目も眩む様な閃光が乱れ飛び世界が一瞬真っ白になる。




それぞれ仰向けに地面に叩き付けられるじゅんちゃんと黒部。

激しく叩きつけられたのに、もはやじゅんちゃんは痛みを感じなくなっていた。

ただただ地面が冷たく自分の体温を奪っていく。

そんな薄れ行く意識の中でじゅんちゃんは思っていた。







じゅん(あーあ、結局相打ちかよ・・・だりぃ・・・)







頭上に燦々と輝く満月を見つめながら、彼はゆっくりと目を閉じていった。

彼の壮絶な人生はここに終わりを告げた。









そしてもう一人。

じゅんちゃんとは真逆に地面に叩きつけられた黒部。

黒部も仰向けで彼と同じ満月を見上げていた。

まさかの反撃を喰らい放心状態のまま気づけば地面に叩きつけられていた。

そんな自分の身に起こった事を本人はまだ認識出来ていない。

自分に降り注いでくる様な光を放つ大きな月を呆然と見つめながら、彼女は呟いた。





















黒部「・・・・麓でポリス殺っといてよかったわ。」







彼女の服の下には防弾チョッキが仕込まれていた。









じゅんちゃん 脱落

和也さん   脱落




【残り 78名】




続く

コメント(13)

優勝決まりですね。
次回のタイトルは「黒部の皆殺しパレード」でお願いします。
駐在さ〜ん冷や汗

黒部頭がいいし動きがかなり軽快だなぁ走る人
和也さんまで殺られてたげっそり怖いねげっそり
せーごうまいねぴかぴか(新しい)いつか小説書いたら
コルトパイソン和也さんexclamation ×2

リロードリロードexclamation ×2
じゅんちゃん死んだのショックです泣き顔
波王
相打ちのつもりで書いてたら気付いたら勝ってたわ。

じゅん
脱落は非常に残念!!でもまだまだツワモノはそろってるぞ?分からんZE!

ジュニア
火力があってスピードもある。フリーダムガンダムって感じ?

あーみー
えーん!

みの
暇になったら投稿してみようかな?

さぶ
警官も畏れない、それが黒部ポテンシャル。
ぺーさんもいなくなっちゃったあせあせ(飛び散る汗)
じゅんこドンマイウッシッシ
さえ
ぺーさん殉職。
・・・・二階級特進。

9244
そーなんすか?
実は原作見たことないんですよ。

でむ
じゅんちゃん大人気!
まさか相打ちはないだろうと思ってたけど…最後予想外exclamation ×2exclamation ×2exclamation ×2
ナッシー
なんか話が全部予想外になってきて単調だ。いかんいかん。

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