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詩書きの会コミュのなつおの「書き殴っていきましょう」

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書き殴るって、左手の親指でケータイ入力することも多いんですが。

コメント歓迎です。乱入してください。

韻文でコメントもらったりしたら泣いて喜びます。

時間はむちゃくちゃ。若いころ作ったのもごちゃ混ぜに

載せていくことになると思います。

コメント(119)

<恋について>

恋について考えた
恋についてもし考えなかったとしたら
この気持ちは
なんと名づけられただろう

それは誰も聞く人のいない砂浜の波の音
埋まったままで人の目に触れない鉱物

恋について考えた
恋についてもし考えなかったとしたら
この気持ちは
どこにしまわれたことだろう

それは誰も気付かなかった喧騒の中の静けさ
夜の空の中に人知れず瞬いたきらめき


〈ピーチ姫〉

昼に雨降る
単純な呪文のように
昼に雨降る
ピーチ姫は今日もまた囚われている

頭にはカビの生えた学識
首と肩に軽い寝違え
左腰に少しの違和感
ピーチ姫は今日もまた囚われている

腹が減り
金は無く
眼鏡は行方知れずで
ピーチ姫は今日もまだ囚われている

そういえばまともな傘がない
スニーカーには水が入る
てゆうか
ピーチ姫はいつも囚われている

だから何だと言うのだ
そもそもゲーム機を持ってない
どうすることもできない
おれだっていつも囚われている

よくわからないけれど
わからないけれどたぶん
おれも
囚われている



〈風呂〉

シャワーから
出てくるお湯の量よりも

単位時間あたりで

排水口から出ていくお湯のほうが多い

実にうまく計算されている

僕の心はそんなふうに
作られていないので

ときどき少し
悲しみがあふれる



〈詩〉

ある一つの詩について
確実に言えることは

使用された言葉よりも
使われなかった言葉のほうが
多いということだ



<短歌>

夜更けすぎ
頭の中の五千字を
さて書く暇が
見当たりもせず

明け方に
アウトプットの業に紛れ
乱文乱筆ごめん遊ばせ

酒瓶と
聞く人一人それだけで
この思いなら
溶かし消せそう

この思い
抜き身の刀
それに似て
めったやたらと
抜くものでなし

その思考
玲瓏鋭利
それだけで
渡るる世間
あるはずもなし

真夜中の
意識混濁その先に
自動筆記の
味わいもあり

ケイタイの
漢字変換たよりなし
語彙の制約
思わぬ誤算

韻文と
字数合わせと
計算と
言葉遊びと
揺れる思いと

ケイタイと
親指の先の戯れに
マイミクさんを
巻き込んでみる

二十分
短歌を十首作るのと
駅までの徒歩が
だいたい同じ

その先は
ちょっとだけよと
言いながら
うっふんあっはん
あんたも好きねえ

朝刊のバイクの音を聞きながら
夜の長さにその身を削る

本当は
用事がたくさん
あるけれど
やってられない
そんな夜もある

これまでの
世間に無為の人生で
誇れることが
何一つない

たくさんの
短歌を作り
その先の
先の先の先の先の
地獄を眺む

調子よく
七五の歌を歌いつつ
本心はまた
べつに隠して

これだけは
言っておきたいことがある
あるんだけれど
またの機会に

なんじゃこら
読み返してみて
ふと思う
こんなの書いたの
僕じゃないです

七五調
こんなのでもし
よいのなら
作り始めて
止まらなくなる

ここまでの
凡作駄作秀作を
混ぜて並べて
一山十円

まどろんで
意識のふちで朦朧と
一人遊びの悲しくもあり

書くことと
書きたいことの隔たりと
その差を埋める
力の無さと

気紛れに
才に任せて歌作り
さらに己がわからなくなる

定型に
力はあるか
本当にあるか
その文字列に
心はあるか

叫びたい
夜の底にて暴れたい
そしてそのあと
普通に寝たい

瞬間に
死を鋭くも意識する
微分積分
その瞬間に


〈嘘〉

嘘
を

ついたつもりはなかったのに
少しずつ嘘になっていく

空の様子も

来週の予定も

君への気持ちも


<極めて感傷的な気分で>

極めて感傷的な気分で
ジッポーのライターにまだ火が点くのかを確かめたくなって
何ヶ月か振りに煙草を吸った

癖として一本だけ吸うということはなくて
いっときに二本ずつ吸う

二本吸う時間が無いようなときには吸わない
基本的に
一人のときしか煙草は吸わず
そして
一人のときは酒は飲まない

この紫煙の中だけは俺の世界
俺の世界の中に俺がいる

一服めはあっさり吸い
二本目はゆったり吸う
江戸時代から煙草はそんなふうに呑むことになっている

大人のくせに喫煙という文化を知らず
やみくもに体に悪いという奴は阿呆だ

命も体も魂も
削って使ってナンボでしょうが

煙草が嫌いな人の前でも吸わずにいられなかったり
一ミリグラムとか三ミリグラムの味無い軽い煙草を
健康という概念におびえながらチビチビ吸う奴も阿呆だ

自制が効かずに中毒になるような奴は未成年と同格
嗜好品ぐらい美味いものにこだわりたまえ

副流煙の受動的喫煙が迷惑だという奴も阿呆だ
文献はきちんと読みたまえ
ヒステリックな感情論に流されてはいけない

極めて感傷的な気分で
真夜中に一人で
煙草に火をつけた

それはつまり
久し振りに煙草が吸いたくなったからでもある

滅び行く文化に哀悼の意を捧げて
国と地方自治体に税金を払って

肺から摂取したニコチンは六秒で脳に到達する
合法ドラッグをキメてダウナーに夜を染めれば
厭世気分に区切りもつくことだろう



<君が冴えないのは>

君が冴えないのは
いまに始まったことじゃないだろう
いろいろ不都合もあるだろうが
それもまた味のうちだよ

君は昨日も冴えなかったし
一昨日も冴えなかったのだから
たぶん明日も冴えないさ

冴えない子供が
冴えない大人になって
そしてきれいさっぱり死んでいく
あとには何も残らない
それもまた大切なことさ

冴えない君の目に
冬の夜の冴えた星空が映って
ぼんやり眺めてたらきっと
グルンと廻るのが見えるぜ
風邪もひくぜ

君が冴えないのは
いまに始まったことじゃないだろう
それでもなんとかなってきたのだから
まあそれでよしとしようぜ


<忘れるものか>

忘れるものか
絶対に忘れるものか

理解などするものか
安っぽく情になど流されるものか

このまま丸呑みにして
どこまでもこの事実を
明らかにし続ける

この腕にしかと彫りつけたからな
腕にも胸にも
魂にも刻みこんだからな

このことは
無かったことになど
なりはしない
この先はずっと


〈箱〉

箱がある
中のものはわからない
何かが入っているのかどうかもわからない
ただ箱は
確かにそこにある

その箱の中身に
何かを期待することはできる
その箱の中身が何かを
美しく楽しく
あるいは暗くおそろしく
想像することはできる
ただ決めることはできない

その箱の存在が
何かを訴えかけてくることがある
その箱の中身が気になって
その事に囚われることもある

箱は確かにそこにある
ただそれだけで影響を及ぼし続ける
鉱物のように
ドラマもストーリーもなしで

実は
そういう在り方をしても
いいのではないか
ただそこにあるだけで

その中身は
期待されても
また期待されなくても
理解や
また誤解を
望むこともなく 
拒むでもなく

あらゆるかりそめの評価を
無意味にし続けて

ただ確かにそこにある
そういう在り方を
してもいいのではないか


<英作文特講>

それは卵ですか?
いいえ、違います。それは、私の兄です。

アリスはベティのとてもよい友達です。
ベティには友達はいません。
キャシーはベティのとてもよい友達でした。

アンディにはとても優しい父親がいます。
ベティは彼の恋人です。
キャシーは彼の恋人でした。
ベティとキャシーが母娘だったらよかったのに。

静かにしなさい。
家に帰りなさい。
うどんを食べなさい。そして寝なさい。

それは鉛筆ですか?
いいえ、違います。それは、私のアレです。

アンディのものはとても大きい。
ボブのものはアンディのものよりも大きい。
クリスのものは三人の中で一番小さい。
アンディとボブが兄弟だったらもっとよかったのに。

まあ素敵、触ってもいい?
もちろん。
とても大きいわ。
失礼、横になってもいいですか?
すごく上手ですね?
それほどでもありません。
これを飲んでもいいですか?
ええ、どうぞ。
これはセクハラですか?
いいえ、違います。これはパワハラです。

もしも私が家を建てたなら小さな家を建てたでしょう。
そのケーキは25日には安くなるでしょう。
このチョコレートは20日に買えばよかったのに。
子犬の横にはあなたがいて欲しい。

彼はありったけのお湯と温かい毛布を必要としています。
彼はその飛行機の乗客の中では、最も有名な人気歌手でした。
この中に天才的な無免許医はおられませんか?

アンディの家の裏には二羽、ボブの家の裏庭には二羽、ニワトリがいます。
クリスは毎日、卵を探しています。
クリスのアレは、去年の夏までは、ボブの鉛筆より小さかった。
けれど、ベティはクリスとも恋人でした。
ベティはボブとも恋人でした。
ボブは私の兄です。
それは卵ですか?
いいえ違います。それは私の兄です。
みんなみんな昔からのきょうだいです。


<宝石>

君は宝石だ
僕が見つけて拾って
ジーンズの太ももでちょっと磨いた

君の輝きは本物だ
けれどその光は僕のものではない
その光は君のものでもない




〈春の日に〉

来るときの電車で作った詩を
帰りの電車では忘れてる
一日は長くて
まあそれはそれとして
キリンは歯の噛み合わせが悪い



〈朝の儀式〉

地球には六十億からの人間がいると聞くが
おれに無精ひげを剃れという人間はたった一人
なんの作業やねんフォーユー
面倒くせーぜコンチクショウめ


<バラの花が咲く>

バラの花が咲く
大切な秘密のように咲く

バラの花がそこに咲くのは
いつか誰かが
そこに植えたからだろうが

そのときのその人の想いとは
関係なしに

バラの花が咲く
大切な秘密のように咲く

そのときのその人の想いとは
関係なしに

あのときの私の想いとも
関係なしに


〈それが単に一編の詩に過ぎず〉

それが単に一編の詩に過ぎず

朝夕に読み捨てられる
わずかな感傷に過ぎなくても

刻みつける生の鼓動は
偽りなく私のもの

それが単に一編の詩に過ぎず

巡る季節の中ですり減らす
人生のかけらでしかなくても

織りなす生の息吹きは
間違いなく私のもの

それが単に一編の詩に過ぎず

読み手の心を少しも動かさないとしても

<いいこと>

なんかいいことあったかいと聞くと

キミは困ったように沈黙を提示する

そうそう毎日いいことがあるわけもなく

ぼくらの会話はそこで手詰まり

あまりにも下手くそなキャッチボール

けれど知っておいて欲しい

キミの身の上になにかいいことがあること

それにまさる喜びはぼくには無いのだということを


〈パンツ記念日〉

「パンツ穿いていい?」
と彼女が言ったから
今日は
パンツ記念日
  (このカギかっこ本当に必要かなあ)

「パンツ脱いでいい?」
と僕が言ったから
今日は
パンツ記念日
  (これでもういろんな符号使ったんじゃない?)

「パンツは穿きなよ!」
とみんなが言うから
今日は
パンツ記念日
  (このソフト、字下げしたら勝手に次の行でインデントかましよる。めんどくさい)

「よし一回パンツから離れてみようか」
と編集が言うから
今日はパンツ記念日
  (まだ三点リーダを使ってない)

  *
  
「いいか、世の中にはいいパンツと悪いパンツがある。……お前のパンツは、どっちだ」
と軍曹が言うから、
今日は
パンツ記念日
  (これでだいたいは、いや、まだまだ)

「今日は、命令どうりパンツ穿いてこなかっただろうな」
と僕が言うから
今日はパンツ記念日
  (こっからが)
  (まだこっからだ)
 
「パンツ穿いてなかったの!?」
と彼女が言うから、
今日はパンツ記念日
  (けどまあとりあえず今日はここまでだ)       




   〈 大きな声で 〉

大きな声で 言いたいことがある
人ごみの中で 交差点で
君に対して みんなに向けて
大きな声で ほとんど叫び声で
言いたいことがある
それは
伝わらないかもしれない
わかってもらえないかもしれない
くだらない内容かもしれない
けれど
大きな声で 喉がかれるまで
駅のホームで ビルの屋上で
誰に対しても 自分に向けても
大きな声で
ほとんど叫び声で
言いたいことがある




短歌


高みへと飛び込みたくなる空の色
徹夜明けの目に天の底抜け


四時過ぎて朝来にけらし白妙の衣干すてふお腹へりへり


酒飲んで死に詩にならず
苦にならず句にもならずは
酔わばこそすれ


顔本で昔好きだったあの人の苗字が変わったことに気づく夜


まん丸の月を見上げてその時に
背中丸めていたことを知る


年食えば鐘が鳴るなり法隆寺涙もろくて情けなくなる


大人でも 子供と同じ遊び事
ぎっこんばったん
あんたも好きねえ


豚肉に夢と希望を少し載せ
お好み焼きを
厚くしてみる


寝て起きて寝て起きてまた寝て起きてその繰り返しいつか死ぬまで


眩しさにしかめっ面で見上げればアオスジアゲハ青空に舞う


陽を浴びて民家の塀の外に咲くひなげしの花そこもかしこも


ついさっき歌が浮かんできたけれど一服したら忘れちまった


憂きことは憂きことなりに憂しともし憂き憂きをもってウキウキと為せ


新しい手帳の初の書き込みが君の名前で少しうれしい


足の裏のこんなに小さなとげが痛いたくさん歩いてきたのだけれど


ケフケフとけふ九重に咳をしてやがて疲れて深呼吸して


絞首台放置してればだんだんに鳥居に見えることもままあり


ゆく夏と昨日誰かが書いたけど朝っぱらから蝉が元気だ


君の家にクーラーが無いと聞いたから我慢をしたけどすぐに限界


まずもって布団そのものが熱い暑い
三十三度木綿の地獄


君のための言葉を練って書き捨てる午前二時ならそれはそれなり





〈紗綾子に〉

つんつるてんのスカートを見て
スカートが短いのではなく
背が伸びたのだと知った

二年前
ミニスカートが少女性を象徴する理由を
俺は君に教わったのだ

女のキンキン声が嫌いだという俺の言葉を
ちゃっかり覚えていて
年に似合わぬハスキーな声で
君は言葉を選び選び話す

まるで本棚の一番上の不人気な本を
背伸びして手に取るような慎重さで

あっというまに光の速さで
君は大人になる

本を教え、映画を教え
世の中の欺瞞をまた美しさを
教えてきたが

少女が女になるために必要なことは
それは余所で教わってこい

君は笑顔で
もう知っているから構わないと
言うのかもしれないが



〈誰もいないところに〉

誰もいないところに
一人で行きたい

地面と空と草と木しか
ないところに行きたい

風に吹かれて
水に流して

これまでのいろんなことを
無かったことにしたい

誰もいないところに
一人で行きたい

背中を丸めて
胸に手をあてて

これまでのいろんなことを
無かったことにしたい

けれど

無かったことにはならない
どれも相手のあることだから

誰もいないところに
一人で行きたい

地面と空と草と木しか
ないところに行きたい

傷つけられ
傷つけた

相手には許してもらいたい
望んで得られることではないけれど





〈 雪 〉

雪降っとんねん
白い雪が降っとんねん
おれはそんなに白くはないねん
雪降っとんねん

白い雪が降っとんねん
いつまでも降っとんねん
つもりそうなほど降っとんねん
おれはそんなふうにはでけへんねん
白い雪が降っとんねん

あたり一面に雪が
覆い尽くしていく
静かに
白で


〈バカに捧げるバラード〉

ああ バカは だいたい優しい
意地悪を思いつく頭がないから

ああ バカは だいたい悲しい
面白いことを思いつけないから

そんなやつらが世の中にはたくさんいて
バカはバカなりに軽んじられている

午前二時 己の詩の業に苦悩する
おれも一人のバカなのだ

ああ バカは だいたい切ない
大切な人を守りきる力がないから

ああ バカは だいたい悲しい
面白いことを思いつけないから


なつおさんの詩、やっぱりいいね!最後のオチがさ、しっくり来るんだよ。それに優しいね。バカに捧げるバラード最高だよ!
>>[101] これ好きです!この気持ちなんか私なりにわかる!
>>[105] かの詩もね、なんかパワーあってさきなんだ。なつおさん、けっこう書いてたんだね?
>>[115] ありがとう。人知れず書いてたよ。年にいくつかだけどね。
>>[117]
ひぃぃぃぃぃ!! 初めまして!! レスの付け忘れを今発見しておののきました! すんません!
ありがとうございます!

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