三原順コミュのアンジーがフー姉さまを好きな理由

はみだしっ子を再読してから、主人公より、４人を取り巻く大人にとても興味が出てきた。

その中でも、アンジー最愛の、フーちゃんの存在はちょっと謎。
彼女はきっと、大富豪の娘（？）で、堅苦しい実家に嫌気が差して、私有地の森の中の別荘に引き籠っているお嬢様ではないだろうか。
仕事もしていないみたいだし。

１人暮らしでロバを飼うのは相当労力がいるから、世話してくれる人もきっと雇ってるに違いない。

おっとりして、何でも受け入れられる性格。
いるだけで愛らしく、誰もが彼女を好きになる存在。
三原作品には、
「自分の楽しい事も苦しいことも、を受け止めてもらえる存在」が理想の人物として描かれることが多いと思う。

三原先生は、そういう人を求めていたのかな。

私には出来ないけど、
世の中には、そういう事が自然体で出来る人がいる。
嫌なところが一つもなくて、その人と話していると「快」のストロークが必ず返って来るので、話すのが楽しい。
しかもそれが心の底からの発言で、偽善は一切無い。
そして自分の意見は我慢せず、きちんとしてに伝えることができる。

しかも、ピンチに陥っても情緒が安定していて、楽観的に、切り抜けられる人。
いざとなったら行動力があり、必ず自分を守ってくれる人。

つまり、理想的なお母さん。
だからアンジーは、「こうあって欲しい」という母のイメージも、フー姉さまに投影しているのでは？と思うことがある。子供のように、精神的に頼ることができる存在。
安心して心を開ける存在。

　今の私には幸い、楽しいことは共感してくれて、辛い時は支えてくれる友人が何人かいる。
私も友人たちにとってフー姉さまのようになりたいけど、なかなか難しい。