ーーなんて主役の私はここら辺でwake up 反射するmirrorにoh yeah〜say hello 手を振り I like this
「I like this〜」と歌い上げるサビで一息ついて(サビで一息つくのも愉しい感覚だが)、その直後、ドラムの16ビートで一気にリズムが加速し、唸りをあげるベース、サイケに踊り爆ぜるギターリフの酩酊感あるグルーヴとともに、突如ラップ調の抑揚が「なんて主役の私は」から始まる。これは「oh yeah〜say hello」まで続くが、「手を振り」で再びポップミュージックに戻ってきて、「I like this」の主旋律で解放されるところで、楽曲のボルテージが頂点に達する。
ーーoh yeah〜say hello 合致 We are meant to be
ラストのサビでは、「合致」という日本語、日本語の中でも2字熟語が唐突に現れ、聴感上は、「Gotcha」又は「got you」、すなわち、わかった!了解!という英語のようにも受け取れるし、合致、つまりはピッタリ合ったという意味にも受け取れるが、いずれにしても「We are meant to be」私たちはそうなる運命なんだ、というメッセージに繋がるという、意味を含めて日本語も英語も超えた詞の世界が最後に繰り広げられる。
これこそが、正真正銘のmine 。 私たちがやりたいのは、とてつもないグルーヴと、言語すら超えたことばを音に乗せ、正真正銘に我がままのサウンドを創り上げる、そんな音楽。 流行り廃りに左右されるのではない、実在するかどうかも分からない仮想顧客に縛られるのでもない。 こんなwagamamaな音楽が好きなんだ! 曲中、幾度となく繰り返される「I like this」は、そうした快哉を叫んでいるように聴こえる。 この、自分が本当に好きなものを好きだと叫ぶ解放感、人の喜怒哀楽でいうところの「喜び」の感情を表現するために必要なのは、語感。Likeに込められたのは、魔法のような音と語感のオンパレードだった。 語感が大事という信念は、この後発表されるwagamamaポップの到達点「うぇい」に繋がっていく。