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意味不明小説(ショートショート)コミュのロマンスツーリストへようこそ!

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「いらっしゃいませ!愛を育むロマンスツーリストへようこそ!」

「あの、旅行の件で来たんですけど」
「では、こちらのアンケート用紙に必要事項をご記入になり、しばらくお待ちくださいませ」

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「夏彦さんですね。お待たせいたしました。いらっしゃいませ!愛を育むロマンスツーリストへようこそ!」
「あ。どうも」

「早速アンケート拝見します。えーと、同行の沙織さんとはどのようなご関係で」
「私の彼女です」

「本当に彼女なんですか」
「本当に彼女なんです」

「沙織さんはあなたのことを彼氏と認識されているのですか」
「すみません。7月7日にモノにしたい女の子です」

「いきなり旅行では彼女、じゃねーや。沙織さんドンびきなんじゃないですか。あなた程度のルックスでそんなことしたらドンびきなんじゃないですか。あなたは勇者にでもなったおつもりですか」
「すみません」

「当日までにキャンセルされたりしませんか」
「大丈夫です。三年間頼みに頼み込んでようやくの初デートなんで」

「わかりました。夏彦さんを信じましょう!無い愛をも育むロマンスツーリストへようこそ!人生初デートの夏彦君に沙織をゲットさせてみせます!」
「本当ですか!ありがとうございます!!で、一体どんなデートプランになるんですか」

「当社ではロマンスユートピア1日デートをおすすめしております」
「『ロマンスユートピア』。。。聞いたこと無いのですが」

「もちろんそうでしょう。お客様が初めてです」
「初めて?」

「そうなんです。来るべき7月7日にオープンするアミューズメントパークなんです」
「おお」

「沙織さんに『このユートピアとともに俺達のブリリアントライフは始まるんだ!』とか言えば間違いなく沙織は落ちます。今までにこの作戦で30組のカップルが結婚されております」
「そうですか。なんか照れます」

「お客様の幸せのためならなんでもします!ロマンスツーリストへようこそ!14時にあとでお渡しする地図の場所にてお待合せ願いします」
「昼過ぎですか。少し遅いような気が」

「あなたは沙織さんとそんなに長い時間、間を持たせる実力があるおつもりですか」
「すみません。自分を買いかぶりすぎました。で、そのロマンスなんちゃらには何があるのですか?」

「夏彦さんと沙織さんにはまず映画をご覧いただきます」
「映画ですか」

「映画であれば口下手な夏彦さんも大丈夫かと」
「お気遣いありがとうございます。どんな映画ですか」

「アバターです」
「今更な気も」

「七夕にアバターです。タナバターです。棚からバター餅です」
「バター餅って、色が真っ青なんですかね」

「誰がうまいこと言えと言いましたか」
「すみません」

「謝ればいいんです。夢と幻想を運ぶ!ロマンスツーリストへようこそ!館内を包む特殊な空気が二人を気持ちよくさせてくれますから雰囲気作りの苦手な夏彦ちゃんにも安心です」
「特殊な空気ってなんですか?」

「秘密です。そのあと二人には車を運転し、高級レストランまで行っていただきます」
「車でですか。ロマンスパラダイスはそんなに広いのですか」

「かなり広いです。広すぎて敷地内に鉄道や高速道路が通り、民家も建っているくらいです」
「ん?ん?ん?」

「3Dの車窓はあまり気にしないでください。二人はアバターの感想で盛り上がってくれればそれでいいのです。それに車内を包む特殊な香りが二人を気持ちよくさせてくれます」
「特殊な香りってなんですか?」

「秘密です。ここでしゃべると私が消されます」
「余計なこと聞いてすみません」

「わかればよろしい。ディナーはロマンススクエア自慢の焼肉です」
「焼肉ですか。なんか雰囲気とか」

「夏彦君。ひょっとして沙織とこのあとキッスすることとか考えてるんじゃないのか。童貞の分際で」
「ごめんなさい」

「わかればいいんだわかれば。サンチュ的な葉っぱの特殊な成分が二人を気持ちよくさせてくれるんだからな」
「特殊な成分ってひょっとして」

「秘密だと言ってるだろ!消すぞおまえを戸籍ごと!!」
「すみませんすみませんすみません殴らないでくださいすみません!これから先、どんな粉末が出てこようとも『小麦粉かなにか』だと思うことにしますから!」

「よい心がけだ。そんな夏彦に欲情と快感をお届けする!ロマンスツーリストへようこそ!!」
「食事の後と言うとやはり」

「さすが童貞ちゃん。妄想たくましいな。但し正解だ。二人にはロマンスレボリューションのシンボルでもある大きな観覧車に乗ってもらう」
「おお!デートの結末にふさわしい!!」

「その夜は7月7日、晴れ。夜空には天の河が」
「小麦粉かなにかですね!」

「そしてなんとその観覧車は1周1時間かかる。その間ずっと2人っきりだ特殊なBGMだ」
「1時間じゃ足りなくないですか」

「お前分かってないな!お前ごときチェリーが1時間も持つと思うか。5分だって怪しいもんだぜ!」
「見栄はってごめんなさい」

「これでひと通りツアーは終了です」
「費用はどれくらいになるんでしょうか」

「お二人分、諸費用込みでちょうどロクマンっス」
「6万ですか?宿泊もしないのに高くないですか」

「いえ、価格破壊っス」
「そんなはずは」

「ではもう一度言うッス。末端価格で6万ッス」
「買った!」

「おお、決断早いね江戸っ子だね!よし気に入った。俺様が昼飯お好み焼きごちそうしてやろう」
「小麦粉かなにかですね!」

「よくわかってるじゃねえか相棒!」

特殊な香りを身にまとった二人は、ランラララリルラ玄関出て行った。

---

「何度でも行きたい!ロマンスツーリストへようこそ!!」

コメント(2)

沙織と幸せになれるから大丈夫なのさ!!
(小麦粉かなにかで)

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このお話、つっこみ役なしなので、ネタにちゃんと気づいてもらえるか不安でした。
なのでこういうのちゃんと読者につっこんでもらえるとむっちゃうれしいです!!

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