ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

意味不明小説(ショートショート)コミュの鳥

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加


__七面鳥奇談__
        pipi
 
 小さな動物園の誰も行くことのないような隅っこに柵囲いがあり、此れぞ存分に見よう、で其処に目的の生きた七面鳥が動いて居て、揉み手するような思いで漸く観察することが出来た。
「止めなさいって云ってるでしょうが」
 幾度も男の子の手の甲を勢いよく叩いている。ボク達ふたりの他には其のハハコらしきふたりが居るだけである。母親が帰ろうと云うのに男の子は見たがっているようだ。
「あっちに象も猿もいるよ」
「ぼく此処がいい」
 ぴしゃりとまた手の甲を勢いよく叩く。
 
 七面鳥は興奮すると顔色が微妙に七変化するそうだ。嘴の上と顎からトサカとでも云うのか丁度頭巾のように垂れ下っている。ちょっと云いづらいが男性の股間にさがる延び切ったフグリのような感があって七面鳥がこまめに動くたびにぶるぶると震えるばかりか少しもじっとしていない。たまに静止すると決められた片側に歪んだ形の儘きちんと収まるのが滑稽。
「アレ見てると身体の何処かがむず痒くなるよ」とボクは連れのチロに云った。「むじゅむじゅキモイな」
「じゃ何で見てるのよ」
「知的好奇心だね」
 また男の子が股間を弄っている。
 ぴしゃりと叩かれている。
「やめろ叩くの」と独り言のように小声でボク。
「何でなの」と表情なくチロ。
「女には分からない」と失笑。「あの子はボクより好奇心旺盛だぞ」
 ハハコを残して象と猿の方向にむかう。快晴の大空を鳶がピイヒョロと鳴いて滑空している、七面鳥にも翼があるのに。飛べてもぶらぶら物があるから邪魔かもな。
「止めなさいって云ってるじゃん」
 チロが笑いながら云う。
 歩きながらボクも位置をなおしている。
 

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

意味不明小説(ショートショート) 更新情報

意味不明小説(ショートショート)のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング