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意味不明小説(ショートショート)コミュのしがない探偵の物語

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デンタルクリニックで起きた不可能犯罪。
明かりをつけたナースの悲鳴から事件は始まった。
治療用の椅子に横たわる、頭部を打ち抜かれた院長の遺体。

現場は完全な閉鎖空間。防犯カメラの映像にも妙な人物は皆無。
疑いの目は必然的に、クリニック、および併設された院長の自宅に居た人物に向けられた。

事務係の高慢な院長の娘。
この土地の売買する権利を持つ、病気がちな妻。
データ整理に追われていた副院長。

「この3人の中に犯人がいるわけです」
「なるほどね。おいらが出てくるまでもないんじゃない?」
「決め手が無いのです。全員に動機がありアリバイは無い」
「なるほど、じゃあおいらが決定打を放ってやるよ」
まだ若い野球帽の男。名探偵だそうだが大丈夫だろうか。
刑事の疑念をよそに、探偵はにやりと笑った。

夜の公園に焦る人影があった。
きのう探偵とか名乗る男が、皆の前で言っていた文句。
「犯人はあすには自ら名乗り出ることになる」とか。
厄介なことになる前に、あいつの口もふさぐほか無い。
「やあ、なんです?見せたいものがあるってのは?」
ふらりと現れた探偵の頭に、銃弾が次々と突き刺さった。

「確保!」
植え込みから現れた警官隊が、銃を持った副院長を包囲する。
がっくりと膝を突く殺人犯の手から、煙をあげる凶器が滑り落ちた。
「探偵さん!!」
急いで探偵に駆け寄った刑事は、驚愕に目を見開いた。
頭を打ちぬかれたはずの探偵が、むくりと起き上がったのだ。
「どうだい。現場を押えれば間違いなく逮捕できただろ」
「な、なぜ生きていられるんだ」
「初めに言ったじゃないか」探偵は笑う。「おいらはアンデッド、永遠の命を持つものなのさ。何されたって生きてられるの」
「…うらぶれているという意味じゃなかったのか」


探偵を名乗る男は刑事の呟きを黙殺すると、地面に落ちた野球帽を拾い上げた。
銃創がすでにふさがりつつある顔に笑みを浮かべ、
…この物語を読んでいるあなたに問いかける。
「ま、タイトルにはもう一つ意味があるんだけどね。気づいた?」

コメント(1)

答え
1、死がない探偵の物語
2、「し」がない探偵の物語

「し」を使ってしまっていたので再投稿です。
コメントしていただいた方申し訳ございません。

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