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MAYDAY メーデー!ナショジオコミュのMURDER IN THE SKIES Germanwings 9525便 墜落事件

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2015年3月24日、SpainのBarcelona空港からDusseldorf空港へ向かうGermanwings 9525便(A320型機)は、交換留学から帰国するDusseldorfの高校生16人や新進気鋭のオペラ歌手Maria Radnerら乗客144名とPatrick Sondenheimer機長ら乗員6名の合計150名が搭乗して、約半時間遅れで10am過ぎに離陸した。ATCよりFL380まで上昇が許可され、併せてWaypointヤンマまで直行することが承認された。その後、同機は急速に高度を落としていったため、ATCが状況を問い合わせたが返答がなかった。FL250まで下がった時点で速度は350ktを超えており、ATCは緊急事態態勢として、上空の航空機にも交信確認のリレー送信を要請した。しかし同機からの送信は10分間なく、高度6,200ftでradar画面から機影が消失した。捜索に飛び立ったヘリコプターがAlps山腹に激突して粉々になった同機の残骸を確認した。Germanwingsの親会社であるLufthansaは同社にとって暗黒の日となったと発表した。
仏BEAのArnaud Desjardin調査官とRomain Bevillard調査官らはSpainやGermany政府関係当局と連携して事故調査に当たった。事故当時の天候はこの上ない晴天であった。Parisでのテロ襲撃事件の後であったことからテロとの関連も想定されたが、それを疑う交信記録もなく、大きな機体破片が広範囲に散乱していないことから、否定的であった。Helios航空事故のような客室の与圧が故障したことも考えられた。事故機は1日前に左ギアドアに不調があったが、それが原因で機内が減圧することは考えられなかった。
CVRが回収されて、St.レザルの前線基地からBEA本部へ搬入された。事故機の副操縦士はAndreas Lubitz27歳で、彼は機長に「トイレに行くなら今だよ」と機長に離席をもちかけ、客室乗務員には「少し空腹だからランチを頼む」といって準備を頼んだ。操縦室にはLubitz副操縦士一人となり、彼の呼吸音だけが収音されていた。高度が急激に低下し、それをATCが呼びかける音声が録音されていた。その後機長が暗証番号1266を押して操縦席のドアを開けようとしたが、開けられず、ドアノックしたが応答がないため、Intercomやドアを叩いてでもLubitz副操縦士を呼び出そうとした。急降下と超高速に気づいた機長は機体備え付けの斧を取り出してドアを破壊しようとしたが、テロ対策用に頑丈に強化されたドアは墜落の瞬間まで叩き壊せなかった。
事故から3日後、仏航空当局は副操縦士が故意に操縦席のドアを開けず、それが墜落につながったとして、常に操縦室には二人いるように規制を開始した。同時にRubitz操縦士の経歴が徹底的に調査された。彼は故郷のWesterlandのFlying Sport Clubで操縦の基礎を学んだ。クラブで彼を知るKlaus Radkeは温厚で責任感がある人物と彼を評していた。高校卒業後にLufthansaのFlight Academyへ所属し、Berlinで基礎訓練に入ったが、すぐに2008年にうつ病で入院治療を受け、翌年症状が軽快して訓練を再開。escitalopram 20mg/日を服用しながら同社の航空身体検査医がフォローアップしていた。事件の1か月前、Lubitzは視界が狭くなる症状に悩み、点眼薬を頻繁に用いていたが改善しないため、やけくそになっていた。治療担当医からは飛行禁止を書面で言い渡され、自室でそれを破り捨ててあった。更に10日後に事故現場からFDRが回収されて解析すると、機長がトイレに立って一人になった直後、高度が100ftに設定され、速度は最大にセットされたことが分かった。更にDusseldorfからBarcelona行の前便データも解析すると、機長がトイレに足った時に高度を一時的に100ftにセットしてリハーサルいたことが判明した。明らかに乗員乗客を道連れにした自殺目的の操縦であった。

コメント(2)

操縦士が自殺目的で飛行機を操縦して墜落させた事件は今まで数々あったが、Lufthansa系列の航空会社で発生したことに世界が驚愕した。それ以上に驚かされたのは、Rubitz操縦士のうつ病を40人以上の精神科医が治療・カウンセリングに関わっていたにも拘わらず、誰一人としてやけっぱちの状況を会社へ報告していなかったことだ。番組解説によれば、Germanyでは個人のprivacyが強固に守られ、それが社会に危害を加える恐れがあっても変わらないということだ。Lexaproを1日20mg内服していたということは最大量投与していたことになる。日本のCABでは航空身体検査で過去の既往・現病歴を克明に報告することを求めるようになったし、米国FAAではHIMS航空身体検査医を別途任命して、精神病既往者へも操縦する権利を認める一方、より的確に管理する仕組みが作られた。日本のように精神科を受診すること自体がタブー視される社会では、未治療の患者が沢山いる筈で、この問題は完全に解決することは出来ないだろう
機長役のNoah Davisは必死に操縦室のドアをこじ開けようとしていた状況を好演していた。Lubitz副操縦士役のTravis Jay Rileyは本物と見紛うほど風貌も似ていて、実際の様子を彷彿とさせた。世間はこの若者の暴挙を非難するだろうが、一人自室で抑うつ症状に苦しんでいた本人の様子までつぶさに番組で伝えていたと思う。こういう背景を観れば、この事件の本質は彼自身というより、40人を超える診察した精神科医と航空会社産業医の無責任にあることが分かる。privacy保護の名の下に続いた、いわば職務怠慢である。

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