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MAYDAY メーデー!ナショジオコミュのDEAD OF WINTER Continental Airlines 1713便 離陸失敗事故

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1987年11月15日、米国Colorado州Denver空港発Idaho州Boise空港行きCOA1713便(DC-9型機、N7306)は風雪のなか1時間半遅れで2時間のフライトへ14:14にRWY35Lから離陸した。機長はFrank Zyonek機長は入社19年目の45歳、Lee Edward Bruecher副操縦士は入社後数か月の新人でのコンビであった。同機は145ktでairborneして直ぐに機体が傾き始め、左翼が滑走路に叩きつけられ、機体は裏返しになった。その時15ktの吹雪のため、この状況は管制塔から見ることが出来ず、後続のUnited227便が滑走路前方に火の玉が上がったと通報した。事故機は17万LBものジェット燃料を搭載していたが、幸い爆発はせず、救助隊は金属カッターを注意しながら使用して、閉じ込められた乗員乗客82名を救出しようとした。54名は助け出されたが、操縦士を含む28名が死亡した。NTSBのBob Bebzon調査官らは、まず滑走路の積雪状態を確かめたが、先行機などの離陸状況から010°/15ktの気象条件で事故につながったとは考えられなかった。ベテラン調査官のRichard RodriguesはFlapの出し忘れを想定したが、事故機の残骸からFlaps downが確認された。
ATCとの面談では、駐機spotからdeicing場を経て滑走路へ向かう経路で、COA1713便とCOA594便のMD80が混乱状態になっていたことが推測された。除氷作業担当者はCOA1713便はdeicingを13:47に完了したと証言し、実際に回収されたCVRの音声からもそれが確認された。しかし地上ATCは事故機とCOA594便(MD80型機)を混同していて、いつどちらの機体がdeicingw終えたのかも分からぬ状況で、事故機も除氷後のtaxi許可を得ぬまま滑走路へ向かっていたことが判明した。
事故機は隣接するRWY35Rへ着陸したDelta航空のB767が発した後方乱気流の影響で機体がひっくり返ったとする仮説は、双方の滑走路が近接しており通常は2分間の時間差を設けて離着陸しているところ、1分以下の間隔であったため、検証がなされた。B767は左右へ1,700ft速報へ3.5分間翼端渦流を拡散させることが知られている。しかし突風が7kt吹いている状況では、vortexは直ちに消失していたであろうと否定的な見解となった。
Denis Kemper調査官は乗客が翼上面に積雪していたとの乗客証言を受けて、除氷作業後から20分以上時間が経過して、それで再度氷結が起こったのではないかと仮説した。除氷作業終了後、エンジン再スタートに4分、タクシーチェックに3分、タクシーに4分と計算していくと、事故機は除氷後27分経過して離陸していた。その際、翼面に塩を撒いた程度の結氷と推測されたが、Douglasのデータではこの程度のice contaminationで離陸性能は20kt落ちると分かった。
事故機は副操縦士が離陸を担当していたが、なかなか上昇しない機体にpitch-upが大きくなり過ぎて、AoAが通常の2倍となり、失速して裏返しになったことが考えられた。乗員の訓練記録を観ると、副操縦士は安全運航に問題があって解雇されており、査察飛行で不適合を度々受けていた。機長は19年目にして昇格して半月の段階で、DC-9ではicingの経験は初めてだった。この乗員のミスマッチも事故に影響したと結論された。

コメント(2)

deicingの技術は近年より効果が長続きする製剤を使用するなどして進化しているが、それでも離陸までに時間がかかると、再度deicingする面倒と定時運航のジレンマが生じる。deicing devicesをTaxiwayに並行して運用したら、離陸待ちの機体から順番に除氷作業が出来て、乗務員もイライラせずに順番待ちできるのではないかと思うのだけど、そんな空港はないのかな?
難しい気象条件の中で除氷から離陸までを副操縦士に任せたのは、機長に自信がなかったのだろうか?over-rotationで機首上げが異常になった時点で、すぐhand-over出来ていたら、大事故にはならずに済んだかも知れない。
Mayday!ではBob Benzen調査官は超ベテランで登場することが多いが、本人の弁ではこれが最初の大事故調査であったとのこと。先輩調査官のRichard Rodriguesに色々と教えて貰ってベテランになっていったのだろうなと感じさせられる話しぶりだった。今日の大空港では空港内のsurveillance radarで機体位置を直接目視出来なくても確認できるから、こういう事故は今後起こりにくいだろう。

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