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MAYDAY メーデー!ナショジオコミュのCOCKPIT CATASTROPHE 四川航空8633便急減圧事故

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2018年5月14日の6:25am、四川航空(Sichuan Airlines)8633便(A-319型機)は中国重慶北国空港からチベット自治区ラサ・クンガ空港へ2時間40分のフライトに離陸した。45歳のLiuチュアンサン機長は元軍人パイロットで、入社5年目27歳のXuレイチョン副操縦士と共に乗客119名を搭乗させていた。5人の客室乗務員のほか、ラサ空港が高地で着陸が難しいため、着陸補助のため入社10年目のLianパン機長が同乗していた。
離陸から40分後、FL321まで上昇して巡航中に、突然右席前方のwind shieldにヒビが入った。Liu機長がヒビを指でなぞってみると溝があり、3層あるwind shieldの内側までヒビが来ていることを悟った。Xu副操縦士とマニュアルでチェックリスを調べ始めたところ、窓枠が一気に外れて、Xu副操縦士は胸から上が操縦室外へ吸い出された。
機体は右へ旋回し始め、Liu機長は手動操縦へ切り替えて、左旋回させながら機体を立て直し、酸素が濃くなるよう急降下させた。客室の酸素は自動的に展開したが、機長は左手でスティックを押さえながら、かじかんだ右手で操縦席の左後ろにある酸素マスクを取ることが出来ず、酸素なしで降下を続けた。
機体内外の気圧差がなくなった時点で、Xu副操縦士の体が操縦席へドカンと戻り、彼は意識があって自分で酸素マスクを装着し、Liu機長に指示されてトランスポンダを7700と入力した。客室で寛いでいたLian機長もelectric flight bagを持って操縦室へ戻ってきて、3名で成都双竜空港へdivertを試みた。強い風切り音でATCの指示が聞こえないことと、減圧で計器が破損し、自動操縦が使えなかった。そればかりかspoiler、auto-brake、thrust reverserも作動しないことが分かった。
機長は360°回転を駆使し、燃料を投棄しながら標高11,200ftにあるRunway02Rに最終着陸態勢に持ち込んだ。風向250°風速2m/sながら、幸い逆噴射が作動して、滑走路をオーバーランすることなく機体を停止できた。
中国航空機事故調査委員会(CAAC)は、Liu機長から聴き取りを行い、フランスからBEAの調査官を招聘し、破損したwind shieldの現場検証を行った。窓枠全てが外れたように見られたが、内側下方のterminal blockと呼ばれる部分は窓枠に付着して残っていた。この部分には6本のケーブルがwind shield内部に差し込まれており、内外の温度監視をしていた。事故機のFDRを解析すると、窓枠破裂前にanti-ice wind shield warningが点灯していた。
事故調査委員会では、同型機で同様な事案があったかを調べたところ、ケーブルが短絡して焼け焦げた事例が見つかった。ケーブル内部を実態顕微鏡で観察するとケーブル内部に水分が含有しており、それでショートし過熱することが分かった。このような原因で、wind shieldにヒビが入ることが2001年以降6回あった。3層のwind shieldの内層にヒビを入れ、外層に丸穴を開けて、その穴から中層をピンポイントに叩く再現実験を行うと、wind shieldは窓枠ごと外れた。
更に事故調はterminal blockに水分が溜まる原因として、温度センサーはあるが水分センサーがないのが問題と指摘した。窓枠の破裂で自動操縦装置が不作動となったのは、操縦室内が急減圧して、操縦室のドアが激しく開いて、circuit braker boxに当たったため、該当するbrakerが飛び出して切れたと結論した。

コメント(3)

信じられないような原因で強靭なwind shieldが破裂した急減圧事故だが、こんな簡単な理屈であったら、今までジェット機の窓枠が破裂しなかったことが不思議なくらいだ。製造上の不良品とか交換時期を逸したまま使用していた事実はなかったのかなと思う。そうでなければ怖すぎる。
操縦席の酸素マスクは、普段邪魔な物なので後方にあるのは分かるが、簡単に取り出せないのでは使い物にならない。今回Liu機長はマスクなしで着陸したようだが、決して武勇伝ではないと思う。インキャパになって墜落したら、原因不明のまま葬られた可能性もあった。
Liu機長(Fane Tse)、Xu副操縦士(Timothy Ng)、予備のLian機長(Albert Chung)と客室乗務員らは後日表彰された様子が番組最後に流されていた。機長は番組中の代役と比べて、気合が入った軍隊上がりのパイロットに見えた。
番組中でpodcast hostの肩書でコメントしていたIan Petchenikは、Flightradar24.comの中心人物だ。今後のメーデーでは、Flightradar24のデータを元にコメントすることもあるだろう。ちょっと早口な語り口なので、聴き取り辛かった。

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