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タヒチ語の文法コミュのタヒチ語の文法その3

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3------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
【位置・場所】
タヒチ語にも位置・場所を区分する言葉があります。人や物が存在する場所を示す場合、あるいは、行動や、動作、移動の方向を示す場合は、前置詞 i (〜へ、〜に、〜において)を置きます。
ni'a「上、上方、東方」
raro「下、下方、西方
roto「中」
vaho「外」
mua「前、前方」
muri「後ろ、後方」
ropu「真ん中、中間地点」

i ni'a「上へ」「上に」、i raro「下へ」「下に」
i roto「中へ」「中に」、i vaho「外へ」「外に」
i mua「前へ」「前に」、i muri「後ろへ」「後ろに」

【時間・空間】
また、時間、空間的な位置・場所を示す構文として
i ...oあるいはi...iが頻繁に使われます。
「 o 」は「 of (〜の)」に相当します。あとの「 i 」は、「 in 」に相当します。
I ni'a o te rave「空の上へ」「空の上に」「空の上で」(rave=空)
I ni'a o te moana「その海の上へ」「その海の上に」「その海の上で」(moana=海)
I ni'a o te mau one「その砂の上へ」「その砂の上に」「その砂の上で」(te mau one=
多くの砂)
'A ti'a i ni'a「立て!」「立ち上がれ!」(ti'a=立つ)
I raro o te 'aina「地の下へ」「地の下に」「地の下で」('aina=土地、地面、祖国)
I roto i te fare「その家の中で」「その家の中に」(fare=家)
I roto i te moana「その海の中へ」「その海の中に」「その海の中で」
I roto i to'u mafatu「私の心の中に」(mafatu=心)
I ropu i te ava「水路の真ん中に」(ava=水路)

【【方向指示詞】】
方向を示す言葉(方向指示詞)は、話者を中心として近づいてくる動作をmai
逆に遠ざかる(離れていく)動作をatuとして、メインの動詞と連動して機能します。
特にmaiは、非常に頻繁に出てきます。

【mai(話者に近づくアクション)、atu(話者から遠ざかるアクション)】
同じ動詞でも、そのアクションの方向で意味が真逆になります。
ho'o mai「買う」、ho'o atu「売る」(ho'o=買うまたは売る、お金と引き換えに物が動く)
haere mai「こちらに来い」、haere atu「あちらに行け」(haere=来るまたは行く、移動すること)haereだけだと、デフォルトでは「行く、行け」
lave mai「持って来い」、lave atu「持って行け」(lave=持ち運ぶこと)
'Ua reva mai te pahi「その船は、こちらに向かって出帆した」
'Ua(動詞完了マーカー)reva出発、maiこちらに teその(冠詞) pahi船
'Ua reva atu te pahi「その船は、(外海に向かって)出帆した」
'Ua(動詞完了マーカー) reva出帆 atu(話者から離れる方向) teその(冠詞) pahi船
'A toro mai i to 'oe rima「お手をどうぞ」
'A(動詞勧誘マーカー)toro伸ばすi(オブジェクトマーカー)to〜の 'oeあなた rima手
'Ua haere mai 'oia「彼はここへ来た」
'Ua(動詞完了形マーカー) haere来る maiこちらに 'oia彼は
No ni'a mai「東からここへ」
No〜から ni'a東 maiこちらに
No tahatai mai「海岸からここへ」
No〜から tahatai海岸 maiこちらに

【上に行くアクション(上昇)と、下に行くアクション(下降)】
haere(移動する)
a'e(上方に)
iho(下方に)
haere a'e「上に向かって行く」(登山の往路など)
haere iho「下に向かって行く」(下山するときなど)
rere a'e「上昇飛行」(rere=飛ぶ)
rere iho「(飛行機などの)降下」
tupu a'e「(植物の)芽が上に伸びる」
tupu発芽する a'e上に

【語形の変化】
タヒチ語の単語の中には、前にfa'aが付いているものが多くあるが、これはある決まりに基づくものです。
【「fa'a-」】
名詞や形容詞にfa'aが付いていると動詞に変化します。
例えば
'ahu「衣服(名詞)」→fa'a'ahu「衣服を着せる(動詞)」
nehenehe「美しい(形容詞)」→fa'anehenehe「装飾する(動詞)」「美しくする(動詞)」
'ino「悪い(形容詞)」→fa'a'ino「悪事をはたらく(動詞)」

また、fa'aが動詞の前に付いている場合は、その動詞が使役動詞になります。
使役動詞とは、例えば、「書く」→「書かせる」、「食べる」→「食べさせる」のように、主語が第三者に対して、命令したり強制するなどしてある事態が起こるように、仕向けることです。
日本語では、語尾が「〜せる」「〜させる」となりますが、タヒチ語では語頭にfa'aが付きます。
tupu「育つ」→fa'atupu「育てる(使役動詞)」
ta'i「泣く」→fa'ata'i「泣かせる(使役動詞)」
fiu「疲れる」→fa'afiu「疲れさせる(使役動詞)」
となります。
E ta'i 'oe「あなたは泣く」
E fa'ata'i 'oe ia au「あなたは、私を泣かせる」(使役文)
このfa'aは、単語によってha'aになる場合もあります。

【受動態】
【「-hia」】
動詞が受身になるときには、その動詞の後尾にhiaが付きます。
tapo'i「覆う」→tapo'ihia「覆われる」
here「愛する」→herehia「愛される」
E herehia 'oe e au「あなたは私によって愛される」
この場合の構文は
「動詞-hia+行為を受けるもの(主語)+e+行為をおこなうもの」
になります。行為をおこなうものが生き物の場合は「e+行為をおこなうもの」ですが、行為をおこなうものが無生物の場合は「i+行為をおこなう物」となります。
 書き方としては「herehia」とひとつの単語として書かれている場合と、「here hia」と二つの単語に分けられている場合とがありますが、書き方が違うだけで、どちらも同じ意味(愛される)です。

【動詞+ra'a】
名詞や形容詞のアタマにfa'aが付くと動詞になると説明しましたが、逆に動詞の語尾にra'aが付くと、その動詞が名詞に変わります。
タヒチ語の大半の動詞がこの方法で名詞になります。
 'amu「食べる(動詞)」→'amura'a「食事(名詞)」
pure「祈る(動詞)」→purera'a「祈り(名詞)」
reva「出発する(動詞)」→revara'a「出発」

【【語順のまとめ】】
ここでタヒチ語の基本的な語順の組み立てについて、もう一度わかり易く説明します。
例えば以下の文章の場合
I nanahi 'ua noho 'oe i ni'a o te to'a「昨日、あなたは、その岩の上に座った」
タヒチ語では、動詞「何があったのか?」ということを一番に言います。
1.noho「座る(動詞)」
2.'ua(動詞完了マーカー)
  1.+2.'ua noho「座った」(動作が完了したことが分かる)
  'ua nohoは、「座った」という動詞句になります。 
3.'oe「あなた」(主語・動作の主)
  1.+2.+3.'ua noho 'oe「あなたは座った」
4.i ni'a「上に」。 iは、オブジェクトマーカー「に」、ni'aは「上」。
5.o te to'a「その岩の」。 oは「〜の」、te は「その(指示詞)」、to'aは「岩」
  4.+5.「その岩の上に」
6.I nanahi「昨日(に)」。 I「〜に」、nanahi「昨日」
  6.の情報により、動詞句'ua nohoが過去完了であったことがはっきりします。
  I nanahi「昨日」は絶対的な過去の時間です。一方'uaは動作が完了したことを示すだけで、未来完了「明日、この仕事が終わったときに・・・」もあり得るので、文章の中の「絶対的な時間」は文章の正確な翻訳には不可欠なものです。
  もし、文章の中に絶対的な時間を示す単語がない場合は、'uaのデフォルト用法により「過去完了」と見なします。
以上のような文章の構成になるのですが、この構造は
V+S+i+te+O
という基本中の基本文型ということになります。
V=動詞
S=主語
i=オブジェクトマーカー
te=定冠詞
O=目的語
  I ni'aは、「補語」ですが、「副次補語」「状況語」などとも呼ばれます。文章構成上の必須語ではなく、状況をより詳しく説明している語です。

【【前置詞】】
上の例でも紹介されている「 i 」は、前置詞の中のひとつです。
前置詞は、名詞の前に置かれて、その名詞と他の単語とを関連付ける役割を持っています。
多くの種類がある一方で、ひとつの前置詞が場合によって「〜を」であったり、「〜に」であったり、「〜で」「〜へ」など、色々な使われ方をするので、文脈を見て適切な訳語を選びます。

【【 i (人称代名詞の前にある場合はiaになります)】】
多くの場合i は、オブジェクトマーカー(目的語の目印)の役目を持っていて、文章ではこの後ろに続くのが目的語となります。
【iその1.「〜を」後ろに続くのが直接目的語(動詞の動作が直接に及ぶ対象)】
i te tamari'i「その子供を」
'Ua here au i te tamari'i「私はその子供を愛した」
'Ua(動詞完了マーカー) here愛する au私は i〜を(オブジェクトマーカー) teその(定冠詞) tamari'i子供
'Ua tanu 'oia i te tiare「彼女は(その)花を植えた」
'Ua tanu植えた 'oia彼女は i〜を(オブジェクトマーカー) teその(定冠詞) tiare花
* タヒチ語の場合定冠詞teを必ずしも「その」と翻訳する必要はありません。

【iその2.「〜に・〜において・〜のところに」後ろに間接目的語(とき・場所などを補足する目的語)が来るとき】
i teie po「この夜に」、i te mou'a「その山において」
E ho'i mai ia vau「私のところに戻ってきてください」
E ho'i戻る mai(話者への方向) ia〜に vau私
'Ua tanu 'oia i te tiare i te mou'a「彼女はその山に花を植えた」
'Ua tanu植えた 'oia彼女は i〜を(オブジェクトマーカー) teその(定冠詞) tiare i〜に(オブジェクトマーカー)mou'a山

【iその3.「〜で」後ろに間接目的語(動作がおこなわれる場所などを補足する目的語)が来るとき】
i Tahiti「タヒチで」、i te mou'a「その山で」、i roto i ○○「○○の中で」
E ti'i au i te anani i te mou'a「私はその山でミカンを収穫する」
E ti'i収穫する au私は i〜を(オブジェクトマーカー) te(冠詞) ananiミカン i 〜で(オブジェクトマーカー)teその(冠詞) mou'a山

【iその4.「〜へ」後ろに間接目的語(動作の方向・目的の場所・終着点を補足する目的語)がくるとき】
i Mo'orea「モオレアへ」、i to'u fare「私の家へ」、i te moana「海へ」
'Ua rere mai matou i Mo'orea「私たちはモオレアへ飛んで来た」
'Ua(動詞完了マーカー) rere飛ぶ mai(こちら) matou私たち i〜へ(オブジェクトマーカー)Mo'orea
E haere atu au i te moana「私はその海へ行く」
E haere atu行く au私は i〜へ(オブジェクトマーカー) teその(冠詞) moana海

【na(iと同じような働きをするが、naはiに比べて、より意味を強調したり限定したりする)】
【naその1.「〜で」、「〜において」(位置・場所)】
na tahiti「タヒチにおいて」、na te fare「その家で」

【naその2.「〜に向かって」(方向)】
E haere au na te moana「私は海を目指している」
E haere行く au私は na目指す teその(冠詞) moana海

【naその3.「によって」(行為者・手段・方法)】
na te Atua「神によって」
na te va'a「カヌーで」

【naその4.「のため」(目的)】
na taua「私達のため」

【naその5.「〜のものである」(所有)】
na 'oe「あなたのものである」

【【mai「〜から」先述のnaの逆で、こちらへ向かう動作】】
【maiその1.】
mai te motu「その島から」
mai te vahine metua「母親から」

【maiその2.「〜と、〜と共に」】
mai te hoa「その友人と共に」
mai共に teその(冠詞) hoa友人

【【no「〜から」(源、起源、出どころ)、「〜の」(所有)、「〜のために」】】
【noその1.「〜から」(源)】
no te fenua Tahiti「タヒチという国から」
No te mou'a o te fenua「祖国の山から」 
No〜から teその(冠詞) mou'a山 o〜の te(冠詞) fenua祖国

【noその2・「〜の」(所有)所有の強弱によってnaにもなる】
aroha no 'oe「あなたの情愛」
Te tiare no Tahiti「タヒチの花」
Te(冠詞) tiare花 no〜の Tahitiタヒチ
No 'oe teie fare「この家はあなたのものです」
No〜の 'oeあなた teieこの fare家

【noその3.「〜のために」】
no te here「愛のために」
E 'a'ahu no te vahine「その女性のための服」
E(不定冠詞) 'a'ahu服 noのための teその(定冠詞) vahine女性

【o「所有」(英語のofにあたる)所有の強弱によってaにもなる】
o te ra'i「空の」
Te feti'a o te ra'i「空の星」
Te(冠詞) feti'a星 o 〜のte(冠詞) ra'i空

【to「所有」所有の強弱によってtaにもなる】
To te ra'i feti'a「空の星」
to 'oe「あなたの(もの)」

以上、そのほかにも色々ありますが、どう翻訳するかは文脈の中で考える必要があります。
 これらの前置詞は、続く名詞の「格」を決めているので、一文字・二文字の単語ですが、文章の中の役目は大きいと言えます。

【【動詞】】
タヒチ語の動詞の特徴としては、その動詞そのものは変化せず、それに付いているマーカーで時制や態(voice)が判るので、非常に合理的で解りやすいのです。
しかし、タヒチ語の場合、ひとつの小辞を追加するだけで、どのような単語も動詞化できるので、ひとつの単語を翻訳する場合でも、文章全体を見なければ正確な訳語が判らないとも言えます。
英語では、そのことが「いつ」なされたのかという、「時点」を重要視しますが、タヒチ語では、「いつ」ということよりも、その動作が実行中・進行中なのか、すでに完了したのかが重要視されます。
「過去」「現在」「未来」といいう概念よりも、アスペクト(位相・態様)を重視するということですが、そのアスペクトを明確化するために様々なマーカーが使われます。
一方「過去」「現在」「未来」といいう概念は、その動作のなされた時点、あるいはなされる日が具体的に示されます。例えば、「昨日」「若いころ」「昨夜」「今朝」「いま」「今夜」「明日」などです。

【【動詞のマーカー】】
次に、動詞に付属するマーカーを紹介いたします。
タヒチ語の場合は、動詞自体は変化せずにマーカーによって時制や態が表されます。
英語の場合は、動詞自体が変化して、現在形、未来形、過去形、進行形などが表されます。また、日本語では語尾変化(活用)によって、それが表されます。
例えば「書く」という動詞の場合、以下のように動詞の語尾が変化します。
書 か ナイ (未然形)
書 き マス (連用形)
書 く。  (終止形)
書 く トキ (連体形)
書 け バ  (仮定形)
書 け !。 (命令形)
書 こ ウ  (未然形)
書 いた。 (完了形)

タヒチ語の場合は、このような動詞の語尾変化に換えてマーカーが使われるということです。
(マーカーの説明は、その4に続きます。)

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