市民運動創造と宇都宮健児ら群像コミュの【転載】岸本聡子・杉並区長　初議会は「対話」重視で　退職金減額で独自色も

岸本聡子・杉並区長　初議会は「対話」重視で　退職金減額で独自色も
2022年9月6日 07時14分東京新聞転載

　東京都杉並区の岸本聡子区長が十二日開会の区議会定例会を前に五日、区役所で記者会見した。七月の就任後、初の区議会対応が注目される中で「全会派が区民の代表。これまで聞いてこなかった方たちの声も聞きたいので対話したい」との姿勢を示した。議会に提出する百七十億円の一般会計補正予算案では「原油価格や物価高で打撃を受けた区民生活を支援する」と述べた。（原田遼）
定例会に提出する議案について語る岸本聡子・杉並区長＝区役所で

　補正予算案に計上したのは、キャッシュレス決済によるポイント還元やプレミアム付き商品券の事業に八億円や、新型コロナウイルスのオミクロン株対応ワクチンの接種体制整備費三十七億円などで、他自治体と同様の事業も多い。政治手腕に耳目が集まるが、緊急性のある事業費を追加するのが補正予算で、岸本氏は率直に「予算でユニークなものはない」と認めた。
　独自色ものぞかせた。一期四年で退く場合の区長退職金二千万円に関して「区民目線でそこまで必要か」。条例に特例を設け二十三区で最低水準の約千五百万円とする。選挙公約の学校給食無償化に向けた布石として、四月からの給食費用の増額分を区が負担する費用などに六千万円を盛り込んだ。

　「生理の貧困」対策では百二十八万円を計上。区立小中学校の女子トイレに生理用品を置き、持参していない生徒らが不自由なく利用できるようにする。選挙公約の区立児童館再編や都市計画道路整備の見直しは検証中で「来年度予算をどう編成していくかが課題」と手探りの部分もあるようだ。

　区議会では区長選で支援を受けなかった自民・公明系会派が多数派で、活発な論戦も見込まれる。議会をどうまとめていくか。「所信表明で私の政治姿勢を表現したい」と述べた。
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