市民運動創造と宇都宮健児ら群像コミュの【永岡浩一さんからの通信】 ＴＢＳラジオ　荻上チキセッション（2022/4/13）　青木理

【永岡浩一さんからの通信】
ＴＢＳラジオ　荻上チキセッション（2022/4/13）　青木理　経済安全保障法の問題点を語る、町工場が警察・検察・公安のデタラメなやり方で死者も出した悪質な事件なのに誰も責任を問われず、そして警察・政府の肥大化に国民の権利は委縮、21世紀の治安維持法になりかねないことを警告する！


　永岡です、ＴＢＳラジオの、荻上チキセッション、今日の特集は経済安全保障法の問題点、ラジオジャーナリズム界の首位打者、青木理さんが解説されました。アシスタントは南部広美さんでした。青木さんが以前から追及されている（世界にも執筆）、中小企業（青木さん被害者の実名を挙げられましたが、冤罪被害者は実名は不要と考えて、Ｏ社とイニシャルにします）が公安に逮捕されても起訴されず、経済安保法は、国民の経済活動を監視する、国は国民に金を出さず、弾圧するもの、青木さん、この事件は通信社時代に公安警察を取材されて問題意識を持ち、この件、2020年に事件化、逮捕・起訴、が、初公判の前に検察が起訴取り下げという前代未聞のあり得ない事件であり、それで関心を持った。

　Ｏ社は静岡でお茶の葉の関係のもので、その技術の応用、この件は青木さん専門家ではないが、液体を噴霧する技術で日本有数、社員90人、売上30億、日本のこの分野の7割、戦後日本を支えた町工場。青木さん本社に取材、いかにも町工場、従業員が和気あいあい、どこにでもある町工場。それが起訴されて、理由は、警察の思惑は不明、警視庁の公安に打診すると、中国の包囲網、日韓関係悪化で、しかしこの技術に限らず、日本の先端技術管理に問題と公安は勝手に考えて、この分野、中国・韓国に流出と、2018年に公安が家宅捜査、2020年に、生物兵器に転用可能な技術を経産省の許可なく出したと3人を逮捕、技術の専門家（この件で亡くなった）、ガサ入れから1年半で逮捕、さらに韓国にも輸出として、東京地検が起訴。しかし、中国、韓国と貿易は当然で、違法な要素はどこか、警察・検察のデタラメな主張は、これでできる粒子の大きさ？おいて殺菌できるものだと（これをＯ社は否定）でっち上げ、しかし警視庁公安部はデタラメを並べて捜査。青木さんは理系ではないが、初公判の4日前に起訴取り下げは、警視庁公安も、検察も刑事裁判は無理と逃げて、Ｏ社の言い分が正しく、この分野の輸出、経産省は厳しくしたが、Ｏ社はこの分野のトップ＝Ｏ社の存在なしにこの分野は成り立たず、Ｏ社は真摯、武器商人になりたくないとして、Ｏ社は正しく、公安と検察の捜査はムチャクチャ。

　チキさん、Ｏ社は軍事転用に気をつけていたと説かれて、他方公安はデタラメな言い分をしていたと呆れられて、青木さん、社長始め技術の専門家は公安の主張はデタラメと否認、しかし営業の方は公安に突っ込まれて認めてしまい、それで警察は暴走、プロの考えと、差はある。チキさん、不当な取り調べと説かれて、青木さんは警察がひどいと知っているが、Ｏ社で逮捕された方は警察を信用していて、話せばわかると考えて、社長さんは40回！聴取、任意社員含めて200回以上警視庁まで呼び出されて、いずれわかってくれる＋誘導尋問＝検察の無理筋の典型だが、結局逮捕された。

　そして、逮捕されて長期間の取り調べ、経済安保以前に、この国の刑事司法のガラパゴス問題が凝縮したようなもの、逮捕されて、所轄の留置場から東京拘置所、否認したら保釈されない人質司法、警察・検察は保釈を餌にして、冤罪は毎度お馴染み、否認して保釈されず、数回保釈請求して却下、1年近く勾留されて、無実の罪をでっち上げられて、身柄拘束。Ｏ社は社長さん他逮捕されてバッシングされて、社員と接触できず、想像を絶する、人質司法の問題点。経済安保を大義名分に弾圧、売り上げは30億から20億＋銀行融資止められて、部品を仕入れる取引停止、一歩間違っていたらＯ社は警察・検察に倒産させられていた。

　改造モデルガンの件で言いがかりだとツイートもあり、青木さん、経済安保というがあいまい＝警察、検察の拡大解釈＋企業が委縮、トンデモ。チキさん、人質司法で逮捕された方がなくなった（実質殺された）、技術のトップの方、逮捕されて半年、拘置所で体調不良、輸血→内視鏡検査で胃がんだと判明、当然保釈して病院に入るべきが、検察は保釈に反対、地裁も保釈を認めず、家族も執行停止を認めて病院に連れていけたが、ちゃんと治療を受けられず、保釈を検察は認めず、証拠隠滅、逃亡と毎度お馴染み。

　何とかこの方、病院に行けることになり、その際には手遅れ、体調悪化から1ヶ月以上、医師に、どうしてこんなになるまで放置したと言われて、そして逮捕されていたと家族は言えず、病院嫌いと言うしかなく、この方は技術のトップ、研究所を静岡に作り、そこの顧問になる予定、富士山を見て暮らしたいと家は静岡、が、勾留執行停止の間にいられるのは自宅か病院、それで東京の病院に行くのは大変、手遅れで、この方は殺された！チキさん、ウィシュマさん事件と同じ、国の方針に殺されたと説かれて、青木さん、人質司法、国が殺した、社長、営業の方は保釈されたが、その直後にこの方は保釈されず殺されて、刑事被告人として殺されて、社長は保釈されても、会社関係者と会ったらダメで、30年以上の仲間の死、葬式にも行けない！（会社の方がいるから）、死も看取れず、国家に殺されて、人質司法のデタラメが最大になっている。

　亡くなられた方、お連れ合いさんは我を失い、息子さんに認めて保釈されようと言うが、息子さんは母も人質司法の思うつぼになりかけたと語り、人質司法、ゴーン氏のものもそうだが、人権蹂躙の極み。



　この事件と、経済安保法の問題、衆院を通過したもので、ここまでムチャクチャな起訴、が初公判の4日前に起訴取り下げ、青木さん、この理屈だと公判維持は無理と白旗。しかし経産省の管轄、警視庁は該当するか問い合わせて、おそらく経産省は当たらないとしてしまったと青木さん推察、公安と経産省の議事録があり弁護団は開示を要求して、経産省は拒否、が、起訴取り下げになり、おそらくこの記録が出たらまずいと経産省、警察が判断して白旗。社長さんたちは国家賠償請求をして、その過程でこの議事録を出せとしているが、赤木さんみたいに認諾も危惧されて、しかし犠牲者が出ていてこのままあやふやにしてはいけない。

　経済安保法、特定の重要物資の企業に届け出、場合により捜査、が、具体的に何が当たり、どういう捜査になるか明確化されず、警察にやられる、それで委縮する、警察にやられないために天下りを引き受けるなどなるが、青木さん、こんなアホなことをどうして公安をしたのか、公安は共産主義、左翼取り締まりが存在意義、が、冷戦はなくなり公安はこのままだと要らないとされるが、公安は役所で、生き残るために、対テロ、中国、ＤＰＲＫの外事部門は肥大化、Ｏ社も外事部門にやられて、新しい組織を作ると手柄を立てたく暴走、そして安倍政権で警察官僚が内閣の中枢にいて、警察が政治家と癒着、役所のデタラメがこれらの発端＝経済安保は21世紀の治安維持法になる。

　ツイッターで、公安は処分されたかと質問があり、青木さん、どころかやったキャリアは公安で検察が日寄ったと不満！責任が問われるためには、メディアがおかしいと処分させないと間違いは繰り返されて、そもそも何が原因でこんなアホなことになったか明確化は必要だが、国は最悪認諾で、警察、検察の責任を問わず、検察は警察のチェックをせず、人質司法、保釈請求を却下した裁判所の責任もあり、賠償だけでなく、このようなアホなことの繰り返されないようにと締めくくられました。

　なお、今日は2025年の万博まで3年ということでテレビは騒ぎ、しかし20世紀の遺物にしがみつく維新とそれにすり寄る関西のメディアを見たら、この国もロシアのことを批判できないと思いました、以上、青木さんのお話でした