漢方セルフケア検定コミュのテキストまとめ９章

第９章　簡単薬膳レシピ
普段から病気の予防につとめる
治療薬、保健薬、食物を同一線上におく
医食同源、薬食同源

神農本草経・・最古の生薬、３６５の薬物を収載。
病気を治す切れ味のよい治療薬は下薬、中薬は体力をつけるような保健薬、上薬は不老長寿の薬として食べ物
上薬の一部は神仙思想と錬金術の影響を受けたと思われる水銀化合物もある
大半は、山芋、人参、ハトムギ、クコ、ナツメの実、ブドウ、キクの花など滋養のある食べ物

医食同源は単に漢方薬の材料になる生薬を料理に用いるということではなく、日々の食事によって健康を維持し、病気と戦い、不老長寿を実現するというすべての行為を表現したもの

薬食同源は日々の食べ物が健康を守る薬
そのため、生薬のスープなどいわゆる薬膳だけをさす意味ではない

薬膳の基本はバランスのとれた食生活
5色は顔色以外にも食材の色のバランス、五味

呼吸器系が悪い時はショウガや唐辛子などの辛いものを食べるとよいが、食べ過ぎると相克関係の肝をいためる。
すっぱいものを食べ過ぎると脾を痛める

5つの味のバランスよく用いる

方剤には医薬品として配合されているが、「薬効を標榜しない限り食品として販売可能なもの」として食品として手軽に入るものもある。
帰経・・その生薬がどの経絡に入り、どの内臓に働きかけるかを示す

体質改善のための薬膳レシピ
1冷えにショウガ
ショウガにはショウキョウ（生姜）生の生姜・・体の浅いところや表面を温める
カンキョウ（乾姜）干した生姜・・体の深いところを温める
ショウキョウは風邪の初期、寒証が表にあるとき、お腹が冷えるときはカンキョウ

体を温める有用な野菜は根菜類、ごぼう、れんこんは冬が旬の冬野菜
冬に食べるものは自然と体を温める。根菜と生姜のスープなど

2サフラン
パエリアを黄色に色づけるハーブのサフラン、漢方薬の「番紅花（ばんこうか）」
通経剤として生理痛、月経不順、風など、鎮静作用や鎮痛作用は月経前後のイライラを沈め月経痛を押さえてくれる
更年期障害や血の道症（月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状のことである）にも効果
効き過ぎることもあるので、使う量はほんの少し
※妊娠中の方はさける

3更年期に大豆と食物繊維
豆類はそのまま食べると食物繊維が多いので、繊維質が不足しがちな人におすすめ
腸内細菌のえさとなるのが、食物繊維や配糖体
大豆イソフラボンは、腸内で細菌の作用を受けてエクオールという物質に代謝されて女性ホルモンのような効果が発揮される

4イライラや不眠症にカルシウム
ボレイ（牡蠣の貝殻）やリュウコツ（竜骨マンモスの骨）・・カルシウム、気持ちをしずめ、安定させる

5胃もたれしない薬膳カレー
明治時代に英国海軍を真似て導入された旧帝国軍の週一回の食事が起源
スパイスを小麦粉とミックスして焼きラードの脂を注ぎ固めたルーを用いるのが一般的
スパイスには胃腸薬にもなる辛味健胃生薬の唐辛子、苦味健胃生薬のコリアンダーやカルダモン、芳香性健胃生薬のクミン、フェンネル
インドカレーは脂を感じないのは、脂と小麦粉のルーを使わないのが主流のため

ガンになる前にビタミンA
ビタミンAはレバーの中に含まれ、緑黄色野菜の中には体内でビタミンAに変化するカロチンがある
ビタミンAが不足すると夜盲症や乾眼症
ビタミンAの基本的な役割は分化を助けること
細胞が分裂し数がふえ、脳や神経、骨など感覚器官とユニークな臓器をつくる細胞に専門化する。
専門化するのが分化

ビタミンAは多糖類やタンパク質合成にも大切な役割
ビタミンAが不足すると粘液の合成が低下、喉の粘膜が感染しやすくなり風邪をひきやすくなる
胃の粘膜の保護も多糖類がしているので、ビタミンAの仲間が抗潰瘍薬
目が乾燥すると目が埃に傷つけられ感染する

緑黄色野菜とは可食部１００gあたり６００μg以上のβカロチンを含むもの
６００μg以下でも頻度を高く使うピーマンやトマトなどは緑黄色野菜といわれる

前癌状態のとき、ビタミンA酸（レチノイン酸）と結合するタンパク質が十数倍に増えている
レチノイン酸結合タンパクが増加しているときだけ、与えたビタミンAが全ガン状態の細胞を正常化させていた
抗腫瘍効果