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読み人倶楽部の読書会コミュの読書会☆報告☆『月まで三キロ』

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今回課題本とした伊予原新(著)の『月まで三キロ』は、表題作「月まで三キロ」の他に、「星六花」「アンモナイトの探し方」「天王寺ハイエイタス」「エイリアンの食堂」「山を刻む」が収録された短編集でした。

どれも感動的で、全体を通して言えたことは、科学とロマンの絶妙なバランスがすごい小説だということ。
科学の話は一般読者にもわかりやすく、日常の中に溶け込んでいて、ロマンの中には哲学の要素もあり深みもありました。

「月まで三キロ」では、月、絶望、自殺、表と裏、親子等がテーマとなっていて、月まで三キロという意味のミステリー要素もいいです。
「星六花」では、雪の結晶、欲望、美、恋愛等がテーマとなっていて、花や鳥や人が見せるまやかしの美と、雪の結晶や雲や空が垣間見せる無機質の美との対比がおもしろかった。
「アンモナイトの探し方」では、化石、ダム建設、子供、親の離婚、わかることとわからないこと等がテーマとなっていました。
「天王寺ハイエイタス」では、堆積物、後悔、ブルース等がテーマに。
「エイリアンの食堂」では、素粒子、宇宙、死別等がテーマで、泣けます。
「山を刻む」では、火山学、登山、家族、なりたくないものとなりたいもの等がテーマで、失望の中にある人が、人との出会いを経て希望を見出していく物語が素敵でした。

どの物語も人との出会いが分岐点を作っていく。
科学の話を散りばめながらロマンチックな人間ドラマを描いている素敵な小説です。
課題本にして、読書会で話せて本気で良かったと思える一冊でした!

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